戦闘訓練1
特殊異能を測定してから2日がたった。あれ以降、クラスメイト達が私を遠巻きに見ているのがわかる。あの時覇王と呼ばれる男?が言っていた私の特殊異能【万象の拒絶】と呼ばれる力。覇王が言うには、ありとあらゆる物理、魔法を完全に無効にすると言った能力だそうだ。確かにこの世界に転生してから一度も怪我をしたことが無い。それがこの特殊異能の効果なのだろう。と、そんな事を考えていると
先生「今日は万一の事態に備えての戦闘訓練を行う。服を着替えたら訓練棟に来てくれ。」
そういうと先生はすぐに立ち去ってしまった。
香織「蓮斗ー。着替え終わったら一緒に訓練棟に行こーよ。」
そう香織が話しかけて来た。だがその時予想もしない奴から話しかけられた。
天羽「なぁ祇梨、今日の戦闘訓練俺と組まないか?お前の力に興味がある。」
天羽綾人、以前起きたパンデモニウムによる人攫いをたった1人で全滅させ、国防軍にスカウトされる程の逸材。それがなぜ、そう思った時
香織「ちょっと、蓮斗になんの用?」
香織が少々不服そうにそう問いかけた。すると
天羽「いやいや、冠位直々に特殊異能を教えてもらった上に、あの測定器を壊したその力に興味がある。それに俺は美月和さんにも興味がある。深淵世界の王侯貴族しか保有出来ないと言われる特殊異能【同一化】を保有する稀有な存在。一度は戦ってみたい。」
天羽綾人、一見すれば当たり障りの無い好青年。だが裏を返せば強い者と戦いたいという意思が強い戦闘狂。
蓮斗「いいよ。学年一の天才って言われるくらいだから俺も気になる。戦闘訓練の時はよろしくね。」
香織「蓮斗、大丈夫なの....?」
蓮斗「大丈夫ですよ香織さん。俺は気にしませんから。」
学年一との戦闘訓練、少し怖いが、楽しみでもある。