対面
修斗「ん....え、ここは、どこだ!?」
目が覚めると私は見知らぬ空間にいた。
そこはまるで宇宙空間かのような星々が輝く空間だった。辺りを見回すと椅子に腰かけ本を飛んでいる女?が居た。
修斗「おいアンタ!ここはどこだ!?妻子はどうなった!?私はどうなったんだ!?」
私は今自身の内にある疑問をその女?に問い掛けた
すると女は本を閉じこちらに向き直った。
???「こんにちは、滝沢修斗。私の名前は、ルナリア・フィーブル。仲間からは天廻龍と呼ばれている。」
彼女はそう答えた。
修斗「天廻龍...?」
私は最後の天廻龍という言葉が引っかかった。だがそんなことは今はどうでもいい。どうしても質問に答えて欲しかった。
修斗「それで妻子は、私は一体どうなったんだ!?」
ルナリア「単刀直入に言おう。滝沢修斗、君は死んだ。薬を使って気が狂った男の運転する車に轢かれてね。だが安心しろ。妻子は無事だよ。」
彼女はそう答えた。それと同時に私には安心と絶望が同時に押し寄せてきた。
修斗「私は、、、死んだのか.....?」
どうしてもその言葉が胸に引っかかる。理解したくない、信じたくない、悪い夢なら覚めてくれ。
そう私は思った。だがこの空間が、まるで今起こったかのような記憶が、そして、最後に妻と娘と交わした会話がそれを否定する。
私は空を仰ぐことしか出来なかった。すると天廻龍と名乗った彼女が話し出した。
ルナリア「今の君に聞かせるのは忍びないが、君が今日死んだのは偶然でなく必然だ。」
私は彼女の言葉を聞き唖然とした。今、必然と言ったからだ。
修斗「必然って、必然ってどういう事だ!?」
私は激情に駆られ彼女に掴み掛かろうとした。だがそれは彼女の話に遮られた。
ルナリア「正直君が怒る理由もわかる。だが君があの時妻子を助けなければまた違う未来があった。君が助けたのが分岐になったんだ。君が助けなければ、娘が死ぬ未来、妻が死ぬ未来、君を抜いた2人が死ぬ未来。君はそんな現実を受け入れられたか?」
私はその言葉を聞き自身の手を下げざるをえなかった。
ルナリア「君が死んだ未来こそが最良の未来だったんだ。確かに君が死んだことで、2人とも深い絶望に叩き落とされてる。でも君が死んだ事で娘の未来は大きく変わる。とてもいい未来にね。」
私はその言葉を聞き涙が出た。
修斗「私が、死ななかったら娘の未来はどうなっていたんですか...?」
ルナリア「種類は様々だが最悪の未来では殺されていた。」
それを聞き絶句した。
ルナリア「だが君が死んだ事により君の娘は君の意志を理解し、真っ当な人生を歩める。」
それを聞き私は安堵した。それなら未練なく逝ける
修斗「娘たちが幸せになれるなら、良かったです。ところで、なぜ私はここに居るんですか?」
私は不意に疑問に思ったことを聞いた。すると天廻龍は、
ルナリア「君にはとても辛い選択をさせたからね。少しばかりの謝罪を込めて君を別世界に転生させようと思ったんだ。」
修斗「そうなんですか、、、」
正直、もう二度と娘たちに会えないと思うと悲しいが、生まれ変わって新しい人生を歩んでみてもいいのかもしれない。
修斗「わかりました。私ももう一度人生を歩んでみたいです。」
ルナリア「そうか、それなら良かった。あと謝罪を込めて少しばかり君の能力をいじっておくよ。」
そう言うと彼女は私の頭に触れた。
ルナリア「hskdjdysjskslaueka」
理解のできない言葉を発し、彼女は私の頭から手を退けた。
ルナリア「よし。これでいいだろう。そして最後に転生先の情報を教えておく。これから転生する先は君がいた世界とは大幅に異なるが日本だ。転生先の日本には魔法があり、魔物が存在し、様々な国が存在する。もし2度目の人生を幸せなものにしたいなら努力しろ。あと、」
その瞬間床が光り始めた。下に視線を戻すとそこには大きな魔法陣のようなものが浮かんでいた。
ルナリア「あと、その世界で力をつければ、娘たちに会えるかもな。」
修斗「え、それってどういう、、、、、」
言葉を言い終わる前に私の意識は再び闇に堕ちた。