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副団長の力と黒い角

蓮斗「じゃ、行きましょうか凛ちゃん。」

凛「はーい。」

蓮斗・凛「行ってきます。」

紗奈「行ってらっしゃい。」

凛ちゃんがうちに来て1ヶ月が過ぎていた。凛ちゃんはうちでの生活に慣れ始めて以前よりも仲良くなった気がする。だが時折、私の事をじーっと見ているような気がするのは気のせいだろうか?

ーーーーーーーーーーーーーーー

6月に入り、学園は賑わっていた。どの学年でもい一学期の最後の行事である学年クラス別の対抗戦に向けて大いに活気づいていた。

香織「みんな元気だね。それはそうと蓮斗と天羽君はどれに出るか決めたの?」

蓮斗「いやー、それがまだ決めれてないんですよね。種類も3つありますし、下手すると1人になっちゃうんで。」

天羽「1人になる?どの競技も結構人は言ってるようにみえるが、あ。」

そういいながら天羽は黒板に目をやった。そこには宝探し、陣地守り、そして単独戦の3つが書かれていた。宝探しと陣地守りは人気なのか多くのクラスメイトが名前を記入していたが、一つだけ名前が一つも書かれていない種目があった。そう、単独戦だ。

天羽「祇梨お前まさか...」

そういい天羽が引きつった顔でこちらを見てきた。

蓮斗「今天羽君が考えてる通り私は単独戦に立候補してみようかなと思ってるんですけど、見ての通り誰も立候補してないんですよね。」

香織「そりゃ、単独戦は勝ち上がり式のトーナメント戦だし、上の学年の人とも戦うから、事によっては何もさせて貰えずに負けるなんて事も有り得るからね。」

蓮斗「そーなんですよねー。どうしたものかー。」

そんなふうに悩んでいると不意に天羽からこんな提案をされた。

天羽「じゃぁ俺も出場しようかな。」

蓮斗・香織「「えっ」」

天羽「だってこれに出場すれば本気のお前と戦えるんだろ?出ない手はない。」

そういい天羽は笑った。

香織「そいえば2人よく模擬戦はしてるけどあれは本気っていうより訓練って言った方が正しいもんね。」

天羽「そ。だからこそ本気の祇梨と戦って上位魔法を使わせる。」

蓮斗「えぇ、上位魔法って下手すると当たっただけで勝敗が決まりますよ?それでもいいんですか?」

天羽「俺の事舐めんじゃねーよ。それに俺がいる方がお前も張り合いあるだろ?祇梨。」

蓮斗「そう、ですね。じゃぁお互い頑張りましょうか。」

天羽「おうよ。」

蓮斗「ちなみに香織さんはどの種目に出るんですか?」

香織「私は宝探しに立候補したよ〜。」

蓮斗「そうなんですね。頑張って下さい。」

香織「頑張る〜!」

そんなありふれた会話を切りあげて私と天羽は黒板の単独戦の欄に名前を書いた。教壇から自分の席に戻ってる最中天羽から額にゴミがついてると指摘され額に手をやった時指先に何かが当った。

蓮斗「?」

ーーーーーーーーーーーーーーー

そんな毎日を送っていたとある日、私は国防軍の本部へと呼び出しを受けていた。

蓮斗「お久しぶりです。新島さん。」

新島「祇梨君も久しぶりね。望月さんは元気にしていますか?」

蓮斗「はい。最近だと魔法の練習に付き合ってくれるようになりました。」

新島「そう、それなら良かった。ところで最近そちらの方でとても大きな魔力反応がでたのだけど、何か知ってる?」

そう新島さんはニコニコしながら聞いてきた。

蓮斗「さ、さぁ?私にはさっぱりですねー.....」

蓮斗「(この前凛ちゃんの前で上位魔法使ったのバレてるなこれ、)」

私は腹の中を読まれたような気がして苦笑いしながら返答することしか出来なかった。

ーーーーーーーーーーー

話しているととても広い場所に着いた。私は今日何をするのか聞いていないため新島さんに質問をなげかけた。

蓮斗「それにしても新島さん、今日は一体どのような要件で呼ばれたのでしょうか?」

新島「えーっとね、今日君にはうちの副団長と戦ってもらいます!」

蓮斗「えっ?」

新島「それじゃあ小鳥遊さん、入ってきていいですよー。」

新島さんがそう言うと扉が開き、大勢の大人が入ってきた。その光景に呆気にとられていると2階部分からこちらを見る者達がいるのに気が付いた。

蓮斗「え、え?これは一体、どういう事ですか?」

新島「今日君には君の実力を見せてもらいます。」

蓮斗「どうしていきなり、」

新島「それがですね、先月君が捉えたパンデモニウムの者達が二重詠唱を使った、動きを目で負えなかった。気がついたら捕らえられてたと証言したんです。それ程までに強いのかと思っていた所、貴方のお父上である祇梨清和さんから直接許可を得たので今日実行したというわけです。」

蓮斗「・・・・っ・・・・・・っ!!!」

私は驚きすぎて言葉を発することが出来なかった。まだ実力を見ておきたいという部分には同意するが、父さんが勝手に許可出していたことに1番驚いた。

新島「という事で今日はよろしくお願いしますね。蓮斗君。」

蓮斗「、、、、はぁ。よろしくお願いします。」

私はそう言う事しか出来なかった。

ーーーーーーーーーーーーー

小鳥遊「制限時間は20分。それでは始めようか。」

蓮斗「いつでもどうぞ。」

新島「それでは、始めっ!」

開始の合図が出た瞬間小鳥遊副団長が魔法を放ってきた。

小鳥遊「氷系統中位魔法・氷雪空間」

蓮斗「?体が重い...?」

小鳥遊「雷系統中位魔法・轟雷演武」

蓮斗「雷を剣に乗せて放つ高速の斬撃。これは!」

私は回避するのが精一杯だった。氷の特性を付与した結界を展開した上で、魔法の中でもずば抜けて早い雷魔法での超高速戦闘。傷を負うことはないが、今の一瞬で私の魔力の5分の1を一気に持っていかれた。

蓮斗「(もしかしてと思っていたけど、万象の拒絶は傷を受けないが、それは魔力を消費して事象を拒絶しているだけ。攻撃を受ければ受けるほど、こちらが不利になっていく。ならば!)」

蓮斗「二重詠唱・黒炎雷破」

小鳥遊「二重詠唱!?」

魔法は躱された。だが、それでいい。

蓮斗「フェイントに引っかかりましたね。」

蓮斗「強化系統魔法・能力強化〝身体〟」

小鳥遊「打ち合いっってわけね。受けて立つわ!」

新島「わぁ!綺麗だなー!」

雷速と亜音速の打ち合い。速度は圧倒的に小鳥遊副団長の方が有利。攻撃を受けるのは私だけ。だがそれでいい。相手が勝てると思ったその瞬間にこそ、勝機はできる。

小鳥遊「これで、終わり!」

そういい小鳥遊副団長は魔法を解き私に向け件を振り下ろした。それを待っていた。

蓮斗「魔法を解いてくれてありがとうございます。小鳥遊副団長。」

小鳥遊「!?」

蓮斗「風系統上位魔法・斬風鏖刃」

ゼロ距離からの上位魔法。小鳥遊副団長は後方へと吹っ飛ばされた。だが今の魔法を放った事で私の魔力はほとんど尽きてしまった。タイマーを見ると残り3分。これで終わりかと思ったその瞬間、後方で轟音が鳴り響いた。

小鳥遊「はは、年下相手にこれを使うことになるとは思っていなかったが、ここからが本番だ。」

蓮斗「嘘だろ、ゼロ距離からの上位魔法でほぼ無傷って、そんなのありですか...?」

新島「さすが小鳥遊ちゃん。国防軍の中でも五本の指に入る実力者なだけはあるね。」

小鳥遊「茶化すな。それでは祇梨君、いくぞ。」

小鳥遊「雷系統根源魔法・雷神神化」

そう詠唱した瞬間小鳥遊副団長の姿が変わった。全身から大量の雷を発し、髪が白へと変化していた。

蓮斗「(根源魔法!?根源魔法って最上位魔法より上の....)」

そんなことを考えていると不意の目の前に小鳥遊副団長が現れた。雷速の蹴り。私は後方へと吹き飛ばされ壁にめり込んだ。

蓮斗「カハッ....!!」

蓮斗「(なんだ、なんだ、これ。早すぎる、目で追うことが出来ない。)」

小鳥遊「まだまだぁ!」

小鳥遊「雷系統最上位魔法・大落雷」

蓮斗「まずっ.....!!!!」

咄嗟に私は防御魔法を展開しようとしたが魔力が尽き、防御することができなかった。その瞬間私は意識を手放した。

ーーーーーーーーーーーーーーー

小鳥遊「終わりか...。少々熱がはいりすぎたか。」

新島「回復魔法が使える人!早く向かってあげて!小鳥遊ちゃん!いくらなんでもやりすぎ!相手は子供だよ!?」

小鳥遊「すまない。祇梨君の魔法が完成されててついやってしまった。起きたら謝らなければ。」

そんな話をしていると後ろで治療を始めようとしていた団員が吹き飛んできた。

小鳥遊「おい!?大丈夫か!?」

団員A「副、団長。あの少年は、」

そう言いかけた団員は意識を失った。その瞬間背後からものすごく冷たい何かを感じた。新島の方に目を向けると新島がすごく怯えた表情で震えていた。その視線を辿り恐る恐る振り向き後方に目をやる。

そこには1本の黒い角が生えた祇梨君が立っていた。

小鳥遊「新島、今すぐ総司令官を呼べ。総司令官がこちらに来るまで私が時間を稼ぐ。行け。」

新島「で、でも。」

小鳥遊「いいから早く行け!じゃないと、大惨事になる!それと他の団員はこの団員を連れて退避!急げ!」

そういうと新島と他の団員達は演習場から走って外へ出て行った。

小鳥遊「それは、君の魔法、なのかな?」

蓮斗「....」

小鳥遊「君は祇梨君、だよね?」

蓮斗「....」

どんな質問をしても祇梨君は返事をしない。まるで別の生き物が立っているようなそんな印象を受ける。すると祇梨君が右腕を上へとあげた。

小鳥遊「...?」

祇梨君はそのまま右手を振り下ろした。瞬間、その右腕の斜線上が大きく破壊された。

小鳥遊「なっ...!?」

一瞬目を離したのが悪かった。祇梨君はその瞬間私に近づき頭を掴んで地面にたたきつけた。

小鳥遊「ぐっ....!雷神神化!」

すぐさま根源魔法を発動し祇梨君へ蹴りを放つ。だがその蹴りは止められた。次の瞬間私は投げ飛ばされた。一瞬意識が飛んでいたのか気づけばそこは外だった。演習場の方に目を向けると祇梨君がこちらへ歩いてくるのが見えた。

小鳥遊「一体、あれはなんだ...?っ.....!?」

咄嗟の回避行動。目に映ったのは先程まで自分が倒れていた場所に突き刺さる祇梨君の右腕。祇梨君はどうやら、本気で私を殺しに来ているようだ。

小鳥遊「雷系統上位魔法・紫電雷砲!」

当たらない

小鳥遊「雷系統上位魔法・黒雷神槍!」

当たらない

小鳥遊「魔法が当たらないなら、体術で...!」

私は自身の出せる最速で動き出した。すると祇梨君の背後を取ることができた。

小鳥遊「(詠唱破棄)紫電雷砲!!!」

紫の光がその場を包んだ。光が落ち着き前を見るとそこにはもう祇梨君は居なかった。

小鳥遊「え.....」

瞬間目に映ったものは拳を振るった後の祇梨君の姿だった。私は負けた。殴られたのが決定打で私は魔法を維持することが出来なかった。祇梨君は動けずにいる私の首を掴み持ち上げた。

小鳥遊「カハッ......」

祇梨君の手に徐々に力がこもり首の締めつけが強まる。死ぬ。そう思った時

???「何しとるんじゃ?」

その声が聞こえた瞬間祇梨君は後ろに飛び退いていた。見上げるとそこには統括総司令官である荒山厳十郎が立っていた。すると総司令官が話し始めた。

荒山「確かに先程の戦闘はこちら側のやりすぎの面が大きい。そこは謝罪しよう。じゃが、貴様がでる幕じゃないだろう、のう?黒王戦鬼。」

蓮斗「.....」

荒山「依代はあれど、喋れんか。まぁいい。ここからは儂が相手になろう。かかってこい。」

そう言われた祇梨君は表情を変えずにこちらを見ている。だが、その目には暗く静かな殺意が満ちていた。ここから総司令官と黒王戦鬼と呼ばれた者の戦いが始まった。




投稿遅くなってしまい申し訳ありません

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