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マイペースな、おっさん放浪記  作者: きすぎあゆみ
引き籠りなおっさんの旅立ち編
19/34

おっさんの食後

続きを投稿しました。

「御馳走様、旨かったよ」


「ご馳走様でした。初めて食べた東方の珍しい料理は、とても香辛料が効いていて美味しかったです」


「御馳走様」


「どういたしまして」


 俺も含めてだが皆額や首筋等に汗を浮かべているが、その表情は不快では無く満足げな表情が浮かんでいた。各々が手拭いで汗を拭き取っている。


「さてと、俺はぼちぼちお暇させて貰おうかな、今日の宿を探さないといけないしこの町の市場とかも回ってみたいからな」


「そうですね私達も一度神殿に戻らないといけませんので、お暇させて頂きます」


「そうだね」


「ライナーさんそう言えば、宿の宛は有るのかい?」


 ウォレンツ君は本当に面倒見が良いな、何から何までお世話になってしまうが良いのかな?ウォレンツ君が気にしないのならお世話になるのも良いけどな。


「まあ、宛は無い事も無いがウォレンツ君お薦めの宿でも有るのかい?」


「飯が旨くて治安もそこそこ良くて値段もそれなりに安い宿に心当たりが二、三有るので、ライナーさんが良ければ教えるよ」


「おっ本当か!この店と言いウォレンツ君のお薦めなら教えて貰って損は無いかな!」


「もしその宿に泊まるのなら、俺の紹介と言ってくれたら大丈夫だ」


 そう言ってウォレンツ君はメモを書いた紙切れを渡して来た。その紙切れには宿の名前と住所と一泊の値段が書かれていた。


「ありがとう、助かるよ。他に宿が無かったら遠慮無く使わせて貰うよ」


「ああ、そうしてくれ」


 そう言ってウォレンツ君は立ち上がると、ゼンさんが居るカウンターの方に行った。


「ゼンさん、お勘定」


「あいよ毎度あり」


「「「「ご馳走さま(でした)」」」」





 俺達は創作料理ザ・ゼンから出ると、店の前で別れる事になった。


「俺は市場をぶらつきに行くかな」


「それでは途中まではご一緒しましょうか?」


「お腹一杯になったから、眠たくなって来たよ」


「俺も詰所に戻らないといけないから俺も失礼するよ」


 一応ウォレンツ君は仕事中だからな、流石にこのままサボる訳にはいかないのだろう、何とも真面目で面倒見が良いとは人が良すぎはしないか?


「ああ、ありがとう助かったよ」


「ウォレンツさんありがとうございました」


「じゃ、また」


「ああ、それじゃ失礼するよ!」


 ウォレンツ君は一人で歩いて行ってしまった。まあ、裏通りとは言っても、地元みたいだし腕も確で比較的治安も良いみたいなので俺が心配する必要は無いか。


 俺は当初の予定通りこの町の市場でもぶらつくかな。


「ルーチェちゃんにアービィ君は神殿に戻るんだよな」


「はいそうですよ、ですがここから神殿も市場も途中までは道が同じ道ですのでご一緒しませんか?」


「だって」


 そうなのか、まあ、実際この町が地元の二人が居た方が道案内に向いているだろうな。俺一人なら使役している鳥を使って空から案内して貰えるし、町の様子を鳥の目を介して俯瞰して見る事も出来るが、捲き込んでしまったからルーチェちゃんも何かと俺の役にたとうとしているのかな?


「ああ、そう言う事かそれなら一緒に行こうか、その間この町の事を教えて貰えると助かる」


「ええ、私達にわかる解る事ならお答え出来ますよ」


「えっ僕も?」


 アービィ君は相変わらずの我関せずだな。だけどルーチェちゃんを一人にする積もりは無いみたいだし、素直じゃ無いな。


「それじゃあ、先ずはどっちに行くんだ?」


「そうですね、先ずは大通りに出た方が解り易いですかね」


「…」


 ルーチェちゃんもアービィ君の意見を聞いていないな。二人は身内でしかも小さな頃からの付き合いみたいだし、こんなに遣り取りは何時もの事なんだろう。微妙に噛み合っていない様にも思えるが、どうにかなっているみたいだし俺が気にする事では無いか?


「大通りか、了解。じゃ、こっちだな」


 俺はこの町の市場や店が集まった地域に行くため、ルーチェちゃんとアービィー君は神殿に戻るために先ずは大通りに出る事にした。


「ライナーさん待って下さい」


「…」


 俺達は入り組んだ狭い裏通りを抜けて、大通りに向かって歩いて行く。俺とルーチェちゃんがこの町のや領都の事を話ながら歩いているが、アービィ君は面倒臭そうな態度をしながらもさりげなく回りを警戒している。なかなか素直じゃ無いな。


 ルーチェちゃんでも知っている美味しい店の情報や、魔道具関連の店や薬草や薬関係の店の場所を教えて貰えた。


 そう言えばウォレンツ君の方がこの町に詳しい筈だから、ウォレンツ君にも聞いてみれば良かったな。これは明らかに俺のミスだな。カリーの旨さで、思考が停止していたのかも知れないな。今度時間を作ってウォレンツ君に店の場所を聞きに行ってみるのも良いかも知れない。その時には≪創作料理ザゼ・ン≫以外に、お勧めの食べ物屋も教えて貰えるかな?


「旨い物も食べれたし、後は市場や店を回ってみるか」


「私共の神殿でも薬や薬の材料を扱っていますので、もし宜しかったらいらして下さい」


 そう言われればそうだった。神殿とは信仰の対象で有り、そして弱い者貧しい者に施す事を行っている。施しとは怪我や病気の診察や治療等の医療行為や、炊き出しや小額で簡単な仕事を斡旋する等、弱い者貧しい者の生活を見守っている。孤児院等の運営にも関わっていて、優秀な孤児は神殿に引き取られて神官に成る事も珍しくは無い。端から見ると立派な行いに見えるが、オレに言わせると所詮は弱い者貧しい者を生かさず殺さずでしか無い。そんな風に見えるのはオレの偏見か?


 話が脱線したな。要は神殿で医療行為を行うので、薬草から薬を作っているしそれを販売もしている。神殿で作られている薬には神々から祝福されており、薬を作る神官の腕や信仰心にもよるが通常の薬より効能や効果が上がっていて、その分高価にもなっている。もしかすると祝福された薬草を、手に入れられるかも知れないと言う事だろうか?


「確かに神殿なら神官も調薬をするだろうし、薬草も使うだろうからそう言われると…見落としていたかも」


「神殿では治療や薬の販売も行っていますので、どうしても必要でしたら少し位でしたら用意出来るかもしれません」


 それなら良いが、ダメ元で行ってみても良いか?祝福された薬や薬草を手に入れられるとは限らないけど、何か面白そうな発見が有るかも知れないし。最悪、祝福を与えられる存在に心当たりは有り過ぎるからな!


「でも神殿で取り扱っている薬や薬草は、神殿を運営する為の物だろ俺なんかに売ってくれるのかな?」


「薬なら代金を支払って頂けると販売出来ますし、薬草は解りませんが交渉次第ですかね?」


 俺は特に神殿には用事は無いが、時間が出来たら寄ってみるか。


「ライナーさんはどのくらいこの町にいらっしゃる予定なのですか?」


 この町での予定を新たに仕入れた情報を元に立て直して居ると、ルーチェちゃんからそんな事を言われた。そうだな薬を作る材料の薬草や魔物の素材の仕入れに、魔道具作製で使う材料の仕入れに、鍛冶や錬金の素材の仕入れに何かと忙しいな。短くて半月程で、長くて一月くらいかな?


「そうだな、取り敢えずは俺の仕事で必要な物を扱っていそうな店を一通り回って見る予定だけど、予定は未定かな!」


「そうですか、私達は神殿に帰ってから今後の予定が決まりますので、それまでは神殿でお勤めでしょうから、私達も予定は未定ですね。」


「そうなるね」


 一応事前に調べた店も有るし、地元の人間しか知らない店も有るだろうし、もしかしたら潜りの店も有るかも知れないな。使役している動物や虫達を使って、この町の情報を更に集めても良いしな。


「仕事で必要な素材の仕入れも有るけど、旨い飯屋を巡るのも良いな」


「それは良いですね、是非ご一緒したいですけど…明日にでも領都に発つとも解りませんし残念です」


 そう言われれはそうだよな。俺は仕入れ次第で何時までこの町に居るか解らないし、ルーチェちゃんとアービィー君は神殿の都合で何時領都へと発つか解らない。


「まあ、俺もこの町での仕入れが終われば領都に行く予定だ、だからまた会えるかもしれない。領都に行くのなら領都の旨い飯屋を探して貰えると、もし領都で再開出来たら領都の旨い飯屋でも回ってみないか?」


「解りました、ライナーさんより一足先に領都に行く事になったら、領都の美味しいお店を探しておきますね」


 ルーチェちゃんは何故かやる気になっている。カリーを食べた影響で、今まで食べた事の無い料理や味を見付ける事にはまってしまったのかもしれない。確かにカリーは旨かったし、また食べたくなるそんな料理だった。俺も趣味で使う素材を仕入れる旅の予定だったけど、各地の旨い物を食べ歩くのも悪く無いかもしれないな。


 今日は今から市場を巡ってみて、今晩の宿も決めないといけないとか一応の予定は有るのだが、変な事件に捲き込まれてしまった事で、その割には良い出会いも有ったから旅の一日目にしては中々内容の濃い数時間を過ごせたのかな?

中々物語が進まなくて、申し訳ありません。

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― 新着の感想 ―
[一言] 投稿もマイペース(?)ですが、なんかほのぼのとするこの作品、続きを楽しみにしています。
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