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身近にいた神

ヒスイのお品書き


ヒスイ「なんかピカピカしたりドヨーンとしてたりみんな大変そう。


本日のお品書き

・神

・未来予知?


なんだかみーんな疲れてるみたい。ご飯が足りないのかな?

家に着くとハクトが物凄い不機嫌な顔で縁側に座っている。よほどアモスさんとシーキャットが契約したことが納得できないのだろう。


「お前がそこまでヘソを曲げるのも珍しいな」


「納得していないだけですわ。従魔契約をするのであれば魔獣は人に組従うのが礼儀ですの、従魔契約とはそういうものなのですわ。なのに惚れたから従魔契約をするなんて、そんなもの本物の愛とは呼べませんもの!」


「そうはいうがよく考えてみろ。アモスさんが惚れてる従魔を従えたからって他のやつらと距離をとると思うか?あくまで従魔は従魔、人化を覚えてもアモスさんの態度がかわることなんてないさ」


あの鈍感朴念仁のアモスさんなら従魔が「惚れた、結婚しよう」などと言っても笑ってあしらうだろう。


「それはそうかもしれませんけど・・・・・・」


「私としてはアモスさんの従魔がいい味出してくれるとおもうんだけど」


思いがけず話に入ってきたハイネ、この手の話に入ってくるのはちょっと意外だった。


「ハクトちゃんよく想像してみて、アモスさんは鈍感朴念仁だけど従魔のあの子がアモスさんの本当の恋を見つけるキューピット役になれると思わない。アモスさんが大好きだからこそ、あの子が認めるぐらいな人が現れたらかなり萌えると思うんだけど」


「「た、確かに・・・」」


つい俺まで想像してしまった。いつもはアモスさんに近づかせないように威嚇していた猫が自分よりも大きな愛を持つ人(男)をちょっとだけ認めたとき、あのアモスさんも流石に好きだと気付いてそこから二人のめくるめく愛の展開へと発展する。というおいしい展開を容易に妄想してしまった。


「シーキャットが嚙みついたりして威嚇した傷をアモスさんが優しく手当をするところとか結構いいんじゃないかな。こんな感じで」


ハイネは持っていたスケッチブックにさらさらと何かを書くとそれを俺たちに見せてくれた。


「「こ、これは!!!!!!」」


俺とハクトでは同じ言葉でも反応が違う。なぜなら俺が驚いたのはこの絵に見覚えがあったからだ。


「ハイネ様、これは素晴らしいですわ!いいです!そのような展開なら全く問題ございませんわ」


「それならよかった。よければこの絵あげます」


アモスさんがイケメンの手当をしている絵をハクトは喜んで受け取っていた。


「あ、あのもしかしてハイネ、いやハイネさんって“アイナ先生”?え!でも確か年2回の祭典であったのって大学生ぐらいのお姉さんだったような」


「え?も、もしかして私たちの本を・・・・・・はわわわわわぁ・・・・・・・あの、実は絵は私が担当してたんです。ストーリーと出版社さんとかの顔出しはもう一人の幼馴染が担当してくれてて、ハヤトさんが会ったのはおそらく幼馴染の方じゃないかと・・・・」


知らなかった!まさかアイナ先生の作画担当とストーリー担当が別だったなんて・・・・・ならここにいるお方は俺が信仰する神の半身ということに・・・・・・


「さ、祭壇作って・・・・お布施を・・・・」


「そ、そんなことしないでください!!絵は好きで書いてただけなんで」


それでもあの神作画を書いていた本人を前にして正気でいられるわけがない!つい感極まって拝んじゃいましたよ。そしたらハイネの体が光出したからもう大変!


「主!そこまでだ!!」


コクロが俺とハイネの間に入ってくれてようやく光が収まった。ヤバい、この感覚は覚えがある。


「主様、もしかしてスキルの付与をまたしたのではないでしょうか・・・・・」


貰った絵を大事そうに抱えているハクトも流石にヤバいという表情をみせる。


「主よぉ~。今回のは流石にシャレにならんやつじゃねーか?」


「だ、大丈夫なはず。流石に感極まりすぎて暴走したのは認めるけど、そんなとんでもスキルが付与されるなんてことはない・・・・・はず」


恐る恐る鑑定のスキルを使用してハイネを確認する・・・・・・・・やっちまった!!!!


ハイネ(身体年齢7歳、誕生して2年半)人間(男)


体力 100

魔力 30

力 20

頑丈 20

精神 50

器用 40

素早さ 20

運 20


スキル

霊獣の加護、薬学、女神の加護、(精霊の加護)、神格化


称号

転生者、生命に成りし者、半神




やややややややや、ヤバいものを付与してしまった!!!!!!!!!!


確かに俺にとっては神のごときお方なんだが、まさか本当に神になるとは思わんだろうが!それに神に関わるスキルを付与できるなんて思わないだろう!!!



「お姉さまになんと報告しましょう・・・・」


「姉御ガチギレすんじゃねーか?流石にこのスキルはシャレにならねーぞ」


神格化

神格化状態は常に魔力を消費し、如何なる攻撃も無効となる。光と浄化を操る能力を有し、人々に対して強い信仰心を植え付けることができる。


つまり魔力が続く限り無敵になれる能力らしい・・・・・・・


「うん、封印しよう」


流石に強力すぎるし、神の名がつくスキルを付与したなんて知られたら死よりも恐ろしいことが待っている。おそらく今はレベルが低い状態なのでステータスに変化はないだろうが、このままレベルが上がっていったらステータスが爆上がりすることだろう。


幸いコクロとハクトの力を借りればスキルの封印ができることは立証済みなので2体に強力してもらって付与してしまったスキルを封印する。


「神のスキルを封印したことで称号も消えましたわね。主様、人のことは言えませんけどもう少し自重したほうがよろしいかと思いますわ」


本当にハクトのことを何も言えなくなってしまった。コクロが途中で止めなかったら半神どころか神本体のスキルすら与えかねなかった。


「本当に申し訳ない反省してる・・・・・」


突然のことでハイネは驚いた表情のままだったが、封印を施したことで特別なにか違和感などはないとのことだった。


「称号が半神なのが幸いだったな。俺たちでも神となった者を封印することはできねぇ。俺たちの全力を持って封印を施したから誰かに破られることはないだろうが、違和感があったらすぐに言うんだぞ」


「はい、ありがとうございます」


流石にここでサインを貰おうとしたことは内緒だ。俺だって空気を読める・・・・後でこっそりもらっておこう。


「なんか物凄い光と魔力を感じましたけど、隼人様がまたなにかやらかしたのですか?」


一緒に戻ってきた人たちを家へと案内していたユーリが怪訝そうな顔でこちらを見ている。


「ユーリさん、何かあれば全て俺のせいにするのは止めてもらえるか。それよりシンラとアモスさんは中に?」


「はい、お二方、お連れの従魔を入れれば3人は居間へ、ロビンさんもシンラさんともっと話したいと一緒にいらっしゃいます。そういえばコクロ様は隼人様に随分お怒りのようでしたけどもう大丈夫なのですか?」


確かにハクトとコクロを入れ替えたときにコクロの機嫌がかなり悪かった。魚料理が食べれないことを怒っていたのだと思ったが、1か月分の料理があったのだからそこまで怒ることもなかったと思うんだけど。


「い、いや、それは・・・ユーリそれはもう解決したから」


なんだかコクロの態度がおかしい。


「そういえば蒼喗様のところでも機嫌悪かったな。一人だけ料理が食べられなくて怒ってるだけだと思ったけど、なーんか隠してないか?」


「な、な、な、何を言ってるんだ。俺が隠し事なんてするわけねーだろ」


明らかにおかしい態度、気持ち早口になり、俺と目を合わせようとしない。こいつもこいつで分かりやすい奴だなぁ。


「主様。コクロは主様が用意した料理を3日で食べきって、後は魔物の肉をそのままかじってたので不機嫌なだけですわ」


「ば!馬鹿野郎!!ここでそんなこと言ったら・・・・」


「はぁ~、お前なぁ・・・・」


呆れて文句も出てこない。確か1か月分の料理を作ったはず。もちろんコクロやハクト用に量はかなり用意しての1か月分だ。一般家庭なら3食きっちり食べたとしても3か月から半年は食べれる量だったはずだ。それをまさか3日で食べきるなんて・・・・・


「そのうえ最近は主様が用意した料理の量が少なすぎたと文句を言う始末。挙句自分で焼いた肉は火力が強すぎて黒焦げ、諦めて生肉をずっと食べ続けてご機嫌が悪かったのですわ」


「俺に文句を言うなよ!!大体1食分でちゃんと小分けしといたろ。それ通りに食べてればこんなことにはならないだろ」


「だって、飯の横に次の飯があれば食べるだろ・・・・・普通」


こいつの食い意地は本当に最悪だ。食べようと思えば無尽蔵に食べてしまう胃袋でも持ってるのか。グラトニースライムのヒスイよりもよっぽど悪食だよ!!


「まぁコクロにはさっきも助けてもらったし飯に関しては大目に見るよ。落ち着いたらちゃんと魚料理も作ってやるから。ユーリはキッチン立ってないよな」


「ご安心ください。隼人様のお言いつけ通りキッチンの物には手を触れておりません」


この完璧超人自称従者の唯一の欠点、それは料理。ゆで卵を作らせたら爆発。サラダの盛り付けを頼んだら爆発。生クリームを作るためにクリームをかき混ぜたら爆発。なぜか彼女がキッチンで作業をすると必ず爆発が起こる。そこに火器の類が関わっている関わっていないは関係ない。どんなものでも爆発してしまうのだ。こればかりはどうしようもなく、未だに彼女をキッチンに立たせることができないでいる。


「流石に俺でもユーリにキッチンに立てとは言わねーよ。料理も俺たち自身がキッチンから取ってるしな」


爆発騒ぎ以降ユーリにはキッチンへの立ち入りを禁止した。悪気があるわけではないので、立ち入り禁止はやりすぎかと思ったが、一応俺にとっての商売道具。普通に使う分なら問題なく使わせるのだが、爆発すると分かってて使わせるほど俺は甘くない。


お茶は入れられるし、その他の家事は全て完璧にこなせている。一つぐらい不得意なものがあってもいいかなと思うのだが、被害があるのであまり笑えない。


「それよりもアモス様は大丈夫でしたでしょうか?いつもの元気がまるでなく、心ここにあらずといった感じでしたが」


未だリヴァイアサンの加護を受け取ってしまったことに思考が追い付いていないのだろう。それだけこの世界で聖獣と契約するということは一大事なのだ。


「間接的になんだけどアモスさん聖獣の加護をもらったようなものだからね。思考が追い付いていないんだよ」


「それはまた!!おめでたいとお祝いするべきか、色々な厄介ごとに巻き込まれる未来を心配するべきか、王族の方々のため息をご愁傷様と思うべきか。私も様々な感情が生まれますわね」


ユーリのいう通り素直に強力な加護を持ったことで戦闘力や汎用性が爆上がりするだろう。聖獣の加護を持っているというだけで人が集まり、アモスさんを利用しようとする人間が次々に現れることだろう。聖獣の加護持ちが悪事に加担、または利用されたと聖獣に知られれば国など一瞬にして滅ぼされるだろう。今思いつくだけでも強力な加護は貰った本人だけでなく国単位で管理しなければならないものなのだ。


「俺もコクロたちのことを王様に報告するとき滅茶苦茶面倒だったもん。まぁ、アモスさん本人は聖獣の加護を持ってる従魔と契約しただけだから、俺の時よりも大分マシだと思うけどね」


あくまで加護をもらっているのはあのシーキャットだ。アモスさん本人は加護の影響があるだけなのだが、従魔は基本主には逆らえないので実質アモスさんが自由にできるとも言える。


「その辺はギルマスとかグラマス、それに王族がどうにかするでしょう。それよりも西城から連絡とかあった?王様に謁見して今回の説明をしていると思うけど」


「それが、なんの連絡もないんです。凛様が王城に入ったことは確認できているのですけど、そこから一切連絡がございません。報告だけならとっくに解放されていると思うのですけど」


これは面倒ごとの予感しかしない。西城たちがうまくやってくれることを願うしかないのだが、あのオネエが俺を巻き込まない選択をするわけがない。


「隼人様!凛様からご連絡がありました!!」


軍が王城と連絡に使っていたものと同じ、筒形の転写装置から一枚の紙が俺宛に送られてきた。


“中条、国王があんたにも来るようにお達しがあったわ。各国のお偉いさんもいるから正装してくるように!子供たちは面倒になるので連れてこなくていいわ。シンラ君には護衛役として一緒に来てもらって。縄で縛りあげてでも連れてきなさい。


PSなんだかすごく面倒な予感がするんだけど、報告があるならさっさと報告に来なさい“


面倒ごとになる予感しかしない!だけどここで逃げたらもっと面倒になるし、仕方ないので西城のいう通りにする。ってかなんでこっちの状況知らないのに面倒ごとって分かるんだよ!!


“女の勘よ”


何故かPSのあとに俺の突っ込みに対する返答まで書かれていた。あいつ未来予知のスキルでも持ってるんじゃねーか?!


お読みいただきありがとうございます。


少しでも面白かった、続きが気になる方は高評価コメントよろしくお願いします。

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