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彼女とハッピーエンド~彼女は人気アイドル~

作者: 来留美

『好きよ』

『俺も好きだよ』


 今日も彼女は可愛い笑顔で俺に好きと言ってくれた。

 俺達の関係は誰にも秘密だ。

 だって彼女は恋愛禁止のアイドルだからだ。



『今日も疲れたよ』


 俺は彼女に言った。


『お疲れ様。ギュッとしてあげるよ』

『幸せだよ』

『私も幸せだよ』


 彼女は目を閉じて幸せを感じているようだ。


『好きよ』

『俺も好きだよ』


 今日も彼女は可愛い笑顔で俺に好きと言ってくれた。

 彼女の笑顔は癒しだ。

 彼女が好き過ぎて毎日のように会っている。

 それでも毎日、変わらない笑顔を俺に見せてくれる。


◇◇


 彼女との出会いはよくある話で彼女が困っている所を俺が助けた。

 それがきっかけで恋愛が始まった。


『あれ? 何で?』


 彼女は電車の中でバッグの中を必死に探して焦っている様子だった。


『どうしたの?』

『携帯がなくて』

『どこかに忘れたんじゃないの?』

『さっきまであったんです』

『それなら君の横にあるのは?』

『えっ』


 彼女が座っているすぐ横に携帯はあった。

 彼女は携帯を横に置いたことを忘れていたんだ。


『教えてくれてありがとう』


 彼女が笑顔で言った時、俺は彼女が人気アイドルだと気付いた。

 それから彼女と会うことが増え、今に至る。


◇◇◇


『ねえ、あなたのことがマネージャーにバレちゃった』

『えっ』

『今すぐ別れてって言われちゃった』

『……』

『何か言ってよ』

『俺は君が好きだよ』

『私も好きよ』

『それなら別れなくてもいいと思う』

『本当にそれでいいの?』

『うん』


 するといきなり彼女の顔が俺に近づく。

 何?


『それなら結婚しようか?』

『えっ』

『私はあなたと結婚してアイドルは辞めてあなたの奥さんになるよ』

『それでいいの? 君の夢は誰でも知っている有名なアイドルになることだよね?』

『それは昔の夢。今はあなたの奥さんになることよ』


 彼女は照れながら俺に言った。


『俺も君と結婚したいよ』と『俺は君と結婚できないよ』


 俺は考えて彼女にちゃんと伝える。


『俺も君と結婚したいよ』

『本当? 嬉しい』


 彼女は嬉しそうに笑った。

 俺と元アイドルの彼女はその後、結婚して幸せに暮らしました。

             おしまい。


◇◇◇◇


「あ~あ。彼女とのハッピーエンドは良かったな。次は幼馴染みの彼女にしようかな?」


 俺は携帯電話を片手に彼女を選ぶ。

 俺は携帯ゲームの【彼女とハッピーエンド】をプレイしている。


「こんな可愛い女の子がいたら幸せなんだろうなあ」


 俺は色んなキャラの女の子の顔を見ながら言う。


「さあ、この子に決めて恋愛開始」


『ちょっと、また私の部屋に勝手に入ってきたわね』


 幼馴染みである彼女は俺に怒りながら言っている。


「今回はツンデレタイプかな? 彼女とのハッピーエンドはどうなるかな? 毎日が楽しみだ」


 俺はそんな楽しい毎日を過ごしている。

読んで頂きありがとうございます。

必ずハッピーエンドになるようなゲームがあればいつでもハッピーですね。

ブクマや評価も嬉しいですが読んで頂けただけで嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 成る程、こういう落ちでしたか^^; これは見事に裏をかかれました。 必ずハッピーエンドになるようなゲームがあれば確かにハッピーですね!
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