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笑えない豚はただの豚

一部、吾郎君のキャラ崩壊注意

とある休日。

俺はある人と会う為に街へ出ていた。

待ち合わせ場所はハルさんと初めて対面した某忠犬前である。


ヴィンテージ感のあるスリムなジーンズと白シャツ、その上に黒のニット。

シャープな形だがフレームはやや太めの伊達眼鏡。

毛先に少し癖のある髪は、右サイドを耳にかけその他は全体的に左に流しクールなアシンメトリーになっている。


イメージは"インテリ大学生"である。

俺がもっと大人な顔をしていればインテリ社会人になれるのだろうが、いかんせん実年齢は16だ。

それでも格好次第で大学生に見せられるのだから、多少は大人びた顔をしているのだろう。


左手首につけた腕時計を見る。

約束の時間まであと5分だ。

あの人(・・・)は時間にルーズなところがあるから、ほぼ時間通り、もしくは遅れてくるだろう。


そして10分後、つまり約束していた時間から5分程オーバーして、彼女は現れた。



焦げ茶色のショートヘアを揺らして走ってくるのが見える。

浅く入ったツーブロックがチラチラと覗いていた。

愛嬌のある可愛らしい顔が焦燥で染まっている。

走り方とスピードは一般的な女性とはかけ離れていた。

周りの人間が思わず二度見するほどの速度でこちらへ駆け寄ってくると、いかにも体育会系ですと言わんばかりに勢いよく頭を下げた。


「ごめんなさい!また待たせちゃった!!」


そんな彼女を見て苦笑する。


「こんにちは、海汐さん。そんなに待ってないから大丈夫ですよ。それより、頭を上げて下さい。」


「で、でもっ……!!」


「というか、もう慣れましたから。よくある事ですし。」


「うっ、そ、それは………」


言葉を詰まらせる海汐さん。

冷汗を流しながらも上がらない頭にポンッと手を置いた。


「まぁ、たかだか5分くらい気にしないで下さいよ。…むしろ、海汐さんに会う心の準備ができて良かったかもしれません。」


そう言うと海汐さんはようやく頭を上げてあうあうと狼狽えている。

健康的な小麦色の顔が薄らと赤く染まっていた。


「ご、ゴロ君ったらまたそんな事言って……。そんな風に口説いても、お姉さんのゴロ君への好感度はカンストしてるんだからね!無意味なんだよっ!!」


ツンデレ風のモロデレをかましつつ腕を組んでそっぽを向く海汐さん。

はいはい、と適当に返事して歩き出す。


「わかりましたから、もう行きますよ。」


「わっ、待ってよゴロ君!」


海汐さんは慌てて駆け寄り、手を繋いでくる。

特に気にせず歩を進める。


今日は普通の姉活デート。

俺と海汐さんは、人目を気にせず罵倒し悦ぶような関係ではないのだ。





「ふぅ……美味しかったねっ!ボク、パスタなんて久し振りに食べた気がするよ!!」


時間はお昼前。

俺と海汐さんは街中の洒落たイタリアンで早めの昼食をとった。


「ご馳走様でした、海汐さん。美味しかったです。いつもありがとうございます。」


会計は海汐さん持ち。

外で食事する時などは基本的に海汐さんが払う。


海汐さんは実家が鹿児島の酒蔵で、娘に甘い父親から毎月そこそこのお小遣いを生活費以外で貰っている。

更に大学からスポーツ特待生の補助金まで貰っている為、バイトもしていないのにそこらへんの会社員より金を持っていたりするのだ。


「どういたしまして!ボクはゴロ君がこうしてデートしてくれるだけで満足だよっ!」


満面の笑みを浮かべる海汐さん。

はたから見たら俺は最低の男で海汐さんは可愛そうな女の子かもしれない。

だが、これが俺達の関係であり、男女を逆転させたらそこらへんにありふれている関係でもある。


しかし、ただ世話になるだけというのは俺の求めるところではない。

継続的な関係を求めるのであれば、win-winでなければならないのだ。


「デートだけで良いんですか?俺はもっと恩返し(・・・)したいんですけど。」


意図して加虐的な面を見せる。

被虐的な勘ですぐに気付いた海汐さんが頬を赤らめてもじもじする。


「ご、ゴロ君がそう言うなら……お、恩返し…期待しちゃおうかな……」


「明日は何か予定はありますか?」


「明日は……昼から部活だね。」


「なら、今夜うちに来ませんか?ゆっくり恩返ししたいんですけど。」


「そ、それじゃ…お呼ばれしちゃおっかな…」


海汐さんも流石に公衆の面前で誘い受けはしないし、俺も罵倒はしない。


「楽しみです。では、早めに買い物を終わらせましょうか。」


「うん!」


今日は海汐さんの買い物に付き合う事になっている。

俺の手を引いて楽しそうに歩く海汐さんを横目で見て、自然と口角が上がるのを感じた。





昼食から二時間程が経った。

目的の物を買い揃えた俺達は、カフェのテラスでコーヒーを飲みながら一休みしている。

俺はエスプレッソ、海汐さんはカフェラテだ。

座っている椅子の横には購入したスポーツウェアやらゴーグルやらが入った袋が数個置いてある。


「とりあえず買う物はこれで終わりなんですよね?」


「うん、そうだよ!あちこち付き合わせちゃってごめんねー。」


「いえ、普段見ないものですから、俺も楽しかったですよ。」


「それなら良かった!」


「他には何か見たいものとかありますか?」


「うーん、特にないかなぁ……ゴロ君は何かある?」


「俺も特に……でも折角のデートですし、このまま帰るのも勿体ないですね。」


「そ、そうだよね!デートだもんね!えっと、じゃあ………」




「あれ、江夏先輩じゃないですか?」


何かないかとキョロキョロ辺りを見る海汐さんに、近くを歩いていた女性が声をかけてきた。


「あっ、アヤカちゃん!」


振り返った海汐さんが彼女の顔を見て声を上げる。

知り合いだろうか。

いや、海汐さんを先輩と呼んだという事は後輩だろう。


「奇遇だね!一人?」


「いえ、他にも……あ、こっちこっち!」


アヤカちゃんと呼ばれた女性は男女数人の集団に手を振った。

ぞろぞろとこちらへ歩いてくる。


「あらま、こんなに揃ってどうしたのさ?」


海汐さんの問いに、集団の先頭を歩いていた男性が答えた。


「こんにちは、江夏先輩。実は皆で映画を観に行こうって話になって……えっと、先輩は……?」


男性は怪訝な顔で俺を見る。

誰だこいつ、という言葉が聞こえてきそうな顔であった。

初対面の人間、それも明らかに先輩の知り合いであろう人間に対する態度ではない。



「あっ、この人はボ…私の友達のゴロ…ウ君だよ。今日は買い物に付き合ってもらってたの!」


ほほう、後輩の前ではちゃんと先輩してるんだな。

そういえば俺が初めて会った時も一人称は"私"だったもんな。

他所行きの仮面、というやつか。


「どうも初めまして、海汐さんの友人の吾郎です。」


海汐さんのメンツを潰さない為ににこやかに挨拶をする。

女性陣が軽く息を呑むのがわかった。

俺の偽造(ビジネス)スマイルも捨てたもんじゃない。


「わ、私達は陸上部の後輩です!江夏先輩にはいつもお世話になってます!」


アヤカさんが緊張した様子で頭を下げた。

失礼だがその挨拶はおかしいと思う。


「ここにいる皆は二年生なんだよ。吾郎君の一個上だね!」


海汐さんがウインクをしてくる。

俺は海汐さんといる時は大学一年生という設定にしている。

同じ歳だと俺が敬語を使うのがおかしいし、去年は海汐さんが二年生だった為、自然とそういう設定になったのだ。



「え!と、歳下だったんですか!?私、てっきり四年生くらいかと……」


アヤカさんが慌ててこちらを見る。

いや、アヤカさんだけでなく後輩達全員が驚いた表情をしていた。


「ええ、まだ大学生になったばかりなんですよ。」


とりあえず適当に話を合わせておく。

こういった咄嗟の対応や演技にはすっかり慣れてしまった。


「ちょっと何よそれ、私が吾郎君より歳下に見えたっていう事?」


「え!?いえ、そういうわけでは!!」


海汐さんが怒った振りをしてアヤカさんを揶揄っている。

アヤカさんはさっきからずっとワタワタしている気がする。

そういう性分なのか。


微笑ましそうな表情を作りつつ眺めていると、先頭にいた男性の表情が明らかにこちらを舐めたようなものに変わったのに気付いた。


「へぇ、歳下だったのか。老け顔なんだな?」


口調まで変わっている。


「えぇ、よく言われます。」


あえて爽やかな偽造スマイルで肯定すると、男性は腰が引けたように一歩下がった。

客観的に自分が小物っぽく見えているのに気付いたのだろうか。


「……で、君は江夏先輩とどういう関係なんだ?」


「ただの友達ですよ?」


「…本当ですか、江夏先輩?」


疑いの目を隠そうともしない男性が海汐さんを見る。


「う、うん、そうだよ……」


ちょっと頼みますよ海汐さん。

"ただの友達"と言われたのを気にしてるのが丸わかりだ。


「……とてもそうは見えませんが。」


ほら、バレてる。


「僕と海汐さんが二人して友達だと言ってるんですから、疑う余地なんてないでしょう。」


「さっきから、何で君は江夏先輩のことをそんな親しげに呼んでいるんだ?」


「親しげというか……親しいからじゃないですか?」


「江夏先輩が歳下とそんなに親しくしているなんて見た事がない!後輩の僕らだって……ともかく、君は信用できない。」


………流石にちょっとイライラしてきたぞ?

俺は別に我慢強い訳ではない。

ただ興味を持たない事が多いだけだ。

俺の雰囲気が変わったのに海汐さんだけ気付いたのか、若干焦ったような顔で俺を見る。



「はぁ、そうですか……海汐さんと親しくするのに、貴方に信用してもらう必要があるとは思えませんが?」


「馬鹿にしているのか!?」


お前だよ。

こいつ全然人の話聞かねぇな。

何言ってんのかわかんねぇし。


「……海汐さん、この人何なんです?」


「うぇっ!?い、いや、えっと…いつもはもっと良い子なんだけど………」


目が泳いでるぞ。


男は肩を怒らせている。

男の同期達も彼のヒートアップする様子を心配して止めようとするが、彼はそれを振り払って俺に指を突きつけた。


「お前、もしかして江夏先輩を脅しているんじゃないだろうな!?」




……………はぁ?



「江夏先輩がお前みたいな奴とそんなに親しくするはずがないんだ!!」


何言ってんだこいつ?

おかしすぎて逆に笑いそうになりながら海汐さんを見る。

海汐さんはぽけーっと口を開けて男を見ていた。

駄目だ、発想が唐突すぎて白くなってる。


「あの、自分がどれだけ意味不明なこと言ってるかわかってます?」


「何が意味不明だ!わからない事などないだろう!」


いや、何をどうしたらそんな発想に至ったのか、むしろわかるところがないんだが。


「江夏先輩はお前なんかが一緒にいて良い人じゃないんだ!お前が何か卑劣な真似をして無理矢理呼び出しているんだろう!」


………あぁ、なるほどね。

何となくわかってきた。

こいつは海汐さんの事を尊敬しすぎなくらい尊敬しているのだろう。

もはや崇拝といっても良いレベルだが。

何でそんな事になっているのか知らんが、こいつが宗教に溺れた狂信者なみに面倒な奴だというのは理解できた。


「海汐さんが誰と一緒にいるかなんて、彼女自身が決める事でしょう。少なくとも、貴方が決めることでないのは確かだ。」


「いい加減にしろ!そんな詭弁で先輩を語るなっ!!」


えぇ…………

もはや欠片も話を聞いていない、理解する気もない男の言葉に笑いすら通り越して呆れ果てた。

同期の人達もドン引きしている。



もう色々面倒になった俺は無視して帰ろうかと考えていると、怖いくらいに無表情の海汐さんが俺を守るように前へ出た。


「いい加減にするのは君の方だよ。さっきから何なの?失礼なことばっかり言って、意味わかんないこと叫んで、人の話も聞かないで………何がしたいのかわかんないんだけど?」


これ程怒った海汐さんをかつて見た事があっただろうか(反語)


「こ、江夏先輩、そこをどいて下さい!そいつは先輩を……!」


「ボクを、何?いい加減にしてって言ったよね?ボクのゴロ君に失礼なこと言わないでよ!ボクはボクが一緒にいたいからゴロ君と一緒にいるんだよ!ていうか脅して呼び出したって何さ!?呼び出したのはボクの方だよ!!」


そういえばそうだった。

ていうか素が出てますよ、海汐さん。

あといつから俺があんたのものになった。


「そ、そんな…そんな訳がない!!江夏先輩は……!!」


「君がボクの何を知ってるっていうのさ!部活でしかほとんど会ったことないじゃないか!!」


あ、そうなのか?

部活で一緒だから後輩として仲良くなったつもりだったのか?

とんだ勘違い野郎だな。

まぁ海汐さんは根がフレンドリーだから仲良くなったのは間違いないのだろうが。

自分で言うのもなんだけど俺と比べたのは間違いだったな。

姉活相手だし主従関係だし。


「そ、そんな!僕は先輩の為を思って……!!」


「いや、普通に気持ち悪いから、そういうの。」


ここで海汐さんから後輩へのダイレクトアタック!

これぞまさにハートブレイクショット!


「き、き、き………」


声すら出せないダメージ!


「ぼ、僕は!僕は……っ!!」


意地を見せる後輩選手!

しかしその心臓はまだ万全には動かない!

某漫画のボクサーは心臓打ちをフィニッシュに繋げる手段として用いていたが、果たして海汐さんのフィニッシュは……!?


「あぁもう面倒くさい!!………っ!!」


「え、ちょっ………っ!!」



成り行きを見守りながら心中で熱く合いの手を入れていた俺の顔を両手で掴み、海汐さんは顔を近付けた。

瞑られた眼、思いの外長い睫毛、焼けてはいるけれどシミ一つない肌、そして唇に当たる柔らかな感触。


時が止まった。

よもや心臓だけでなく時まで止められるとは思いもしなかった。

必殺のコークスクリューだけでなくスタンドまで持っているとは想像だにしなかった。

ここにきてこんな手段に出るとは予想もしていなかった。


パニックにはならないが身体は思わず硬直してしまう。

数秒の後、海汐さんはゆっくりと顔を離した。


「こ、こういう事だから………もう、ボク達の事は放っておいて…!!」


愕然とした表情の後輩に震えながら宣う海汐さんの顔は、いつもとは違った意味で羞恥に満ち溢れていた。






空が赤く染まり始める頃。

俺と海汐さんは無言で並び歩いていた。

海汐さんは俯き加減でトボトボと歩いている。

歩幅がいつもより小さい。


何と声をかけるべきかと思案していると、海汐さんが急に立ち止まった。

クッとこちらを見上げる。

その瞳は潤み、今にも決壊しそうであった。


「あ、あのね、ゴロ君……その………ごめんっ!!」


昼前の再現のように勢いよく頭を下げる海汐さん。


「………えっと、海汐さん、何を謝ってるんですか?」


ぶっちゃけ意味がわからなかった。


「だって、皆の前であんなことしちゃって……あの時はあれしかないって思って。」


「あぁ、それですか。別に構いませんよ。」


「でも、迷惑だったでしょ。ボクのこと………嫌いになった?」


その瞳から涙が溢れ出す。

暫しその瞳を見つめた後、俺は溜息をこぼした。


「別に迷惑でもないですよ。それに、嫌いになんてならないです。」


「嘘だよ……だって、絶対に皆勘違いした……ボクとゴロ君は、ただの………友達なのに。」


"友達"


そこに含まれた様々な意味を俺は理解する。

しかし、そこにはあの後輩達が勘違いしたような意味は含まれない。



「………まぁ、勝手に勘違いさせとけば良いんじゃないですか?俺があの人達に会うことなんて、そんなにないでしょうし。」


なんならもう二度と会わない可能性まであるくらいだ。


「それはそうだけど………」


「むしろ海汐さんの方が大変なんじゃないですか?明日も部活あるんでしょ?」


「それは………」


海汐さんの顔は晴れない。

それが何だか癪だった。




「……ゴロ…君?」


気付けば、海汐さんの頭に手を当てていた。

俯いていた海汐さんが頭を上げる。


「なら、部活では"そういう事"にしといたら良いんじゃないですか?」


「そういう事…?」


「開き直れば良いんですよ。"彼氏がいるから何だってんだ"って。」


「でも、それだとゴロ君が……!」


「だから、俺があの人達に会うことなんてなかなかないですって。」


「そうじゃない!そうじゃないよっ!!会うとか会わないとかじゃなくて、そんなの……そんなの、ゴロ君が求める関係じゃないじゃんっ!!」



"俺が求める関係"



「海汐さんは……ちゃんと俺のこと、考えてくれるんですね。」


「そんなの当たり前だよ……だって………」


その先の言葉は聞けない。

海汐さんだって言えないだろう。

お互い、答えなんて見つかっていない、そもそも答えなど出すつもりもないのだから。


「海汐さん、ありがとうございます。でも、そんな海汐さんだからこそ……俺は、迷惑じゃないって思えるんですよ?」


「………ほんとに?」


「えぇ、本当です。勘違いされる事すら嫌だって……俺がそう考えると思ったんでしょう?」


「……うん。」


「確かに俺にとっては嬉しい状況じゃない。"そんな関係"は欲していないから。」


言葉を紡ぎながら、海汐さんのサラサラの髪を撫でる。


「でも、海汐さんだからこそ、勘違いさせとけば良いって言えるんです。俺、これでも海汐さんのこと、結構信頼してるんですよ?」


「……そっ……か。そうなんだね……。」


「はい、ですから気にするのはお互いなしにしましょう。海汐さんは適当に流して勘違いさせておく。俺達は今まで通り仲良くする。それで良いじゃないですか。」


「……うん、わかった。」


「だから、そろそろ笑って下さいよ。笑えない豚はただの豚ですよ?」


「っ………だ、誰が豚だ!お姉さんに対して失礼じゃないかな!?」


「そういう割には嬉しそうにしてません?」


「し、してない!してないから!!」


「へぇ……」


ニヤニヤと嘲るように笑う。


「そ、そんな眼で見ないでよぅ………」


もじもじとして赤くなる海汐さん。

夕陽に反射しているだけではないだろう。


「さて、期待している海汐さんの為にも、早く帰りますか。」


「き、期待なんてしてないしっ!!」


「してないんですか?」


「してないっ!!………ちょっとだけしか。」


「ボソボソ言っても聞こえませんよ。」


怒ったり照れたりするのに忙しい海汐さんを置いて歩き出す。


「わっ、ま、待ってよゴロ君!」


慌てて追ってきた海汐さんは、自然に俺の手を取った。

さっきまでの態度が嘘のように鼻歌なんか歌っている。



その歩幅は、いつもより少しだけ大きかった。

あ、後輩男君は部活を辞めたそうです(適当)

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[一言] 後輩男くん南無南無、新しい神を頑張って探してください。
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