心境の変化
フレークの訓練が終わりモナカがその場に倒れ込んだ。
俺もその場に座り込む。
訓練慣れしている筈のチョコでさえ顔色が悪い。
「今日はここまで。」
そう言うとフレークは同じコースに向かって走りだす。
なんと同じトレーニングをもう一度するつもりのようだ。
バン!
突然銃声が響き渡る。
カカオが空砲を撃っていた。
「やめろフレーク。
どこの世界にマシンガンを持って走り回るバカが居るんだ。
島での出来事はお前のせいじゃない。」
それでも走ろうとするフレークをカカオは捕まえて投げ飛ばした。
「訓練するならせめてまともな訓練をしろ。
がむしゃらな根性訓練なんて怪我するだけだ。」
フレークは倒れながらぼーとしていた。
「とりあえずお前等も全員腕と肩を冷やしながらプロテインでも飲んどけ。」
俺達は施設にあるプロテインを飲む。
施設にはチョコ・イチゴ・バニラなどの沢山の味のプロテインがあってなかなか美味しい。
「ねえ?
さっきカカオがマシンガンを持って走り回るのはバカって言ったのはどういう意味なの?
モナカちゃんも持って走り回ってたよね?」
「私の持ってたのはアサルトライフルだよ。」
チョコは良くわからなそうな顔をしていたので教える。
「聞くより実際持って見ればわかる。」
俺はチョコにマシンガンを渡した。
「なっなにこれ?重い。」
「私の持ってたのはアサルトライフル。
大体弾なしで4キロくらい。
フレークが訓練で使ってたのがマシンガンで弾なしで10キロ以上なの。」
モナカはチョコに説明する。
マシンガンを持って走るのは映画の中の主人公くらいで実際は車につけたり、塹壕に設置してあるもので撃ってる弾もマシンガン専用な事。
みんながマシンガンだと思ってる物がアサルトライフルでこちらも拳銃とは違う弾を使う事。
サブマシンガンというのは拳銃の弾を連射出来る銃で最近はマシンピストルという物も出来ている事。
そして最後にモナカは付け足す。
「普通の除霊にマシンガンはおろかアサルトライフルを持っていくバカはいないの。
だから腕利きのガンマン達でもあの魔獣は止められなかった。
あの場では誰も何も出来なかったの。」
モナカの発言にフレークが付け足した。
「だからみんなが死んだのは俺のせいなんだ。
あの場で俺だけが普通は使わないバカな銃を…、デザートイーグルを持っていた。」
巨大な熊おも撃ち抜くハンドガンデザートイーグル。
それを普通のハンドガンの様に扱う事はフレークだけの能力だった。
「あの魔獣はアサルトライフルでもマシンガンでも爆弾でも無理だったんだ。
お前のせいじゃねえよ。」
カカオはそう言って落ち込むフレークの肩を掴む。
「すまない…、取り乱した。」
フレークは小さな声でそう言った。
「いい機会だからチョコは銃を学べ。
モナカは銃ばっか使ってないで体を鍛えろ。
誰が普段からどう訓練しておけば、最悪の事態を防げるかいつも考えて行動するんだ。」
カカオはリーダーとしてカッコよく俺達にそう言った。
「いい機会だからあんたが筋トレして走り込みなさいよカカオ。
剣も銃も中途半端な器用貧乏なんだから。」
そう言いながら長い髪をなびかせて歩いてきたのは。
「「「玲子さん。」」」
「げっ玲子!」
俺達は玲子さんの名前を呼んだ。
一人カカオだけ、「げっ」が付いていたが…。
「フレーク飲みにいくらか付き合いなさい。」
そう言いながら玲子さんはフレークを連れて行く。
「玲子!俺は?」
酒と聞いてカカオは喜ぶ。
玲子さんの行く酒場は大概高くて美味しい酒が置いてあるのだ。
「あんたはこれから走るんでしょう?」
玲子さんは冷たくカカオにそう言ってフレークを連れて帰っていった。
トレーニングルームに残念な空気が流れる。
「男だったら走って追いかけなさいよ。」
「チョコ、そういう関係じゃないんだ。
俺達三人は仲間なんだよ。
玲子はフレークの事を心配して来てくれたが俺が落ち込んでても来てくれるさ。
反対に玲子になんかあったら俺とフレークが駆けつける。」
「だったらなんで落ち込んでるの?
カカオだったら高いお酒くらい自分で買えるでしょ?」
「自分で買う酒と奢って貰う酒は違うと言いたいところだが、玲子が走って筋トレしろって言う事は俺がたるんでるって事だ。
ダム湖の時も結局はフレークに頼っちまったしな。」
「だったら、…」
そうチョコが言いかけたところでカカオはチョコの手を掴んだ。
「ああ鍛えるさ、走るぞチョコ。」
「ええっ!なんで私までーーー。」
俺とモナカはプロテインを飲みながらカカオに拉致られて強制的にトレーニングさせられるチョコを見送る。
口は災いの元。
まさにこの事だと思った。
カカオのトレーニングは遅くまで続いた。
カカオがフレークの事を思ってトレーニングしているのか玲子さんにたるんでると言われたからなのか、俺達には分からなかったが魔獣による大勢のガンマン達の死は俺達に大きな変化を与えていたのは間違いなかった。
個人的な理由で申し訳ありませんが、更新が遅くなります。
せっかくたくさんの作品の中からこの作品を選んで読んで頂いてるのにすいません。




