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深夜の会合とチョコのTU−22M

コツコツコツ…。


深夜の公園に怪しげな足音が響きわたる。


その足音の向かう先には怪しく光る6つの目。


「まったくこんな夜中に呼び出さないでくださいよ。」


到着するなり俺はカカオとフレークに文句を言った。


もちろん光っていた6つの目は使い魔の目だ。


「わりと真剣な話しなんだ。

ラムネとモナカに判断を任せたい。」


カカオがそう言うとフレークは周りを気にしながら懐から動物園と旅行のパンフレットを取り出す。


そう、カカオとフレークは俺とモナカを誘い4人で動物園旅行に出かけるか、チョコも誘うかで迷っていた。


俺は呆れた感じで言う。


「別にそんなの気にしなくていいんじゃないですか?

式神の自爆特攻もやめたみたいですし。」


一方カカオとフレークの表情は真剣だ。


「お前はチョコの暴走を知らないからそんな呑気な事が言えるんだ。

俺達があの暴走瞬間熱湯沸かしケトルにどれだけ煮え湯を飲まされてきたと思っているんだ。」


「まあこの地図を見てくれ。

この動物園の近くに何と日本刀の展示会が開かれているんだ。

これならうまく日本刀で気を引きつつ交代でこっそり動物園に行けるんじゃないか?」


今度はモナカが返事をする。

「何も一人だけペット禁止のアパートに住んでる小学生じゃないし大丈夫だと思いますけど…。」


今度はフレークがモナカに言う。


「君は銃を見分ける目は天才的だが、もっと人を見分ける目を養った方がいい。

荒れ狂った彼女は手榴弾どころの威力じゃないんだ。

彼女のそれは核弾頭飽和攻撃爆撃機TU-22Mと同じと考えた方がいい。」


つーーーーー。


俺が夜中なので少し肌寒いと思った瞬間だった。


突然暗闇から二本の日本刀がカカオとフレークの首にかかる。


「へー、暴走瞬間熱湯沸かしケトルにTU-22M爆撃機とはすごいわね…。」


カカオとフレークは顔を真っ青にする。

「ひぇー出た!」

「なんまんだぶなんまんだぶ…。」


「ちょっと、人をオバケみたいに言わないでくれる。」

チョコはニコニコ顔で言うが目が笑っていなかった。


「チョコ!どうしてここがわかった?」

カカオはなんとか話しながら現状を確認して落ち着こうとする。


「これだけ大きな霊気を持った人間が4人もいて、強力な使い魔4体の霊気も感じられれば馬鹿でもすぐに気がつくわ。」


フレークはなんとか逃げようと隙を探る。

「僕とモナカはそんなに霊力高くない、見つかったのはカカオとラムネのせいだよ!」


「あら気付いてないのかしら?

いくら銀玉除霊でもあれだけの数を除霊してれば霊力も上がるわよ。

それにこんなに硝煙臭いオッサンと女子高生なんて二人以外日本には居ないわ。」


「嗅覚も犬並みかよ。」

「僕達は君の為を思っていたんだよ。」


「言いたい事はそれだけ?

これから私の為を思って訓練でも付き合ってもらおうかしら。」

そういうとチョコは2人の首筋に柄頭を当て器用に気絶させた。


チョコは俺達の方を振り向いて

「それじゃあまた明日学校で。」

と笑顔で言うとカカオとフレークを引きずって去っていった。


カカオとフレークが何キロあるのか知らないが見かけよりも筋肉質な成人男性2人を軽々と引きずって歩くチョコを見て、俺とモナカは気を引き締めつつその日は解散した。



ーーー次の日ーーー

学校でお弁当を食べながらチョコとモナカが楽しそうに旅行計画を立てる。


「こっちなら水族館も近くにあるわよ。」

「こっちは有名な神社が近くにあって刀剣展示会もしてるみたいよ。」


チョコは昨夜の様子が嘘の様に明るかった。


俺はカカオとフレークを少し心配しつつもああだこうだと楽しそうに話し合う2人の美少女を見ながらお弁当を食べた。


ーーー放課後ーーー

放課後俺は旅行計画に夢中になる2人を置いて先に施設に向かった。


そこには僅か半日程でムキムキな筋肉ながらもキレイに引き締まっているカカオとフレークがいた。


カカオはソファに横になりながら話す。

「おいラムネ。

式神リュッ君の回復力を使って無限トレーニングさせられた俺達の気持ちがわかるか?」


フレークもお気に入りのどでかいクッションに寝転がりながら言う。

「僕なんかガンマンなのに一晩ですっかり剣も扱える様になっちゃったよ。

こんなに完成された身体になった事なんて大学生の頃でもなかったよ。」


2人はテカテカしたムキムキの身体でゴロゴロしていた。


バシバシドンドン!


「ところでこの音なんなんです?」


「あー、それならびっくりするから自分の目で見た方がいいよ。

改めてチョコの凄さがわかると思うよ。」


俺はフレークさんにそう言われて音の鳴るトレーニングルームに向かう。


なんとそこにはムキムキになってサンドバッグを叩くリスのペッパーがいた。


「あっ!ラムネ先輩こんにちわっす。

自分チョコ先輩に言われたトレーニング中っす。

失礼します。」


ムキムキになったリスのペッパーは話し方まで変わっていた。


器用に二足歩行してサンドバッグに向かってジャンプし、高速で左ジャブ右フック左膝蹴り右上段回し蹴りを放ち着地する。


たった一晩で何があったらただのリスの使い魔がこうなるのだろうか?


俺はペッパーが少しかわいそうになって優しく声をかける。


「俺に話しかける時はいつも通りでいいよペッパー。」


「あっ!それは無理っすラムネ先輩。

後ろを見て下さい。

チョコ先輩の監視カメラが置いてあります。」


俺はペッパーに言われて後ろを振り向いた。

そこには確かに今迄なかった監視カメラが設置されていた。


昨夜2人が言っていた言葉が蘇る。

暴走瞬間熱湯沸かしケトル。

核弾頭飽和攻撃爆撃機TU-22M。


俺は何があってもチョコだけは怒らせない様にしようと心に誓ったのだった。


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