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煙草とカカオとフレーク。玲子の計画とゆかりの咆哮。

そんなこんなで何とかカカオとフレークのオッサンペアは何とか山頂にたどり着いた。


カカオが言った通り爆弾班は一切除霊をしておらず、爆弾の周りには何か霊的な物を感じた霊達が集まっていた。


「おい!これじゃあ爆弾解除出来ないぞ。」

カカオは大剣に持ち替えて慌てて霊達を倒しはじめる。


「その様ですね、ショットガンと弾をこちらに。」

フレークはカカオからショットガンを受け取ると撃ちはじめた。


「まさか本当に弾切れじゃないよな?」

カカオは大剣を振りながらフレークに言う。


「冗談言うなよ。

計算してるから少し待て。」

そう言うとフレークはショットガンの弾を見つめてからリロードして撃ち込んで言った。


しばらくしてフレークはカカオに言う。


「多分大丈夫だけど失敗したらごめんなさいで。

死んだ時は自分のショットガンの手入れの悪さを恨んで下さいね。」

そういうとフレークはカカオと目を合わした。


「ああ、何でもいいから早くしてくれ。

はっきり言って今日の俺はオッサンの運動量じゃねえぞ。

これじゃあ、明後日筋肉痛になっちゃうよ。」

カカオも答える。


フレークは戦いながら選んだ6発の弾を2発セットして4発指に挟んで爆弾に向かって走りだす。


バン!バン!カチャッ。


ショットガンを身体の前で振りながら高速リロードする。


バン!バン!カチャッ。


フレークは霊を撃っちながら真っ直ぐはしる。


バン!


そうしてフレークは爆弾の5メートル手前までたどり着いた。


当然走ってきた道も既に霊によりフザがれていて逃げ道はない。


フレークは爆弾に向かってショットガンを構える。


バン!


フレークの弾が命中して爆弾の時限装置が止まる。


フレークはショットガンで爆弾の時限装置を解除したのだった。


ショットガンで撃ったのにも関わらず爆弾の箱の一箇所だけにしか穴が空いておらず、その弾は時限装置と爆弾の繋ぎ目だけを正確に撃ち抜いていた。


安心するのもつかの間フレークはショットガンを投げ捨ていつもの二丁拳銃スタイルに切り替える。


爆弾を解除したとはいえ、大量の霊に囲まれている現状は変わらないのだ。


しかも、フレークは爆弾を解除する為に一番霊が多い場所に走り込んでいる。


いくらフレークでもこれだけの霊は撃ちきれない。


「あー、デザートイーグルを置いてきたバチが当たったのかな。

こんな事になるならもっとモナカちゃんに銃を教えとけば良かった。」

フレークは覚悟を決めてそう呟いた。


「カッコつけて勝手に死んでんじゃねえよ。

こっちだ走れ。」

死を覚悟したフレークにカカオが駆けつける。


カカオが前の敵を倒して道を開き、フレークが左右を警戒する。


およそ10分後、カカオとフレークは霊が溢れる山頂を抜けだした。


「若い頃を思い出したよカカオ!」

フレークはまだ緊張が抜けず興奮気味だった。


「バカ言うな、俺達まだ若いだろ。」

カカオはそう言って生還を祝ってフレークと握手する。


カカオはタバコに火をつける。

「生還してすぐタバコかい?

そこがオッサンなんだよ。」


そう言いながらフレークはカカオからタバコの箱を取り上げて自分も一本咥える。


「健康を気にして禁煙してるんじゃなかったのか?」


「バカ言うな、俺達まだまだ若いだろ。」


そう言ってフレークはカカオが咥えたタバコに自分の咥えたタバコをくっつけて火をつける。


カカオとフレークは一息つくと発煙筒に火をつけて投げ捨てた。


爆弾解除の合図だ。


「さて僕達は山頂の敵をゆっくり倒しつつ、爆弾を回収して帰ろうか。」


「玲子が山梨側にある温泉宿を緊急の避難所と称して都のお金で貸し切りで予約してくれている。」


「彼女は相変わらずだね助かるよ。」


カカオとフレークは重い腰を上げて、山頂に戻っていった。


ーーー山の麓ーーー

一方俺達は山の麓から発煙筒の煙を見て、カカオ達の作戦成功=爆弾作戦の失敗を確認した。


玲子さんの指示で俺達は新しい持ち場向かって走る。


都から爆弾作戦失敗の報せとその後の討伐依頼を誰よりも早く多くこなす為だ。


雑魚霊の群れを退治するだけで大金が舞い込む事になる。


そんな俺達に走って近づくグループがいた。


「おい玲子!何かやりやがったな。

金の匂いがするぞ、絡ませろ。」


「相変わらずあんた達も鋭いわね。

これから都から依頼を受けてこのまま霊の群れを他県側に撃退するわ。

私達はこのまま山梨側に霊を追い出すから、

あんた達は神奈川方面と秩父方面行きの街道に別れて神奈川県と埼玉県側に霊を追い出して。

他県とは専属契約済みだから安心して頂戴。」


「俺達まで最初から頭数に入ってやがるのか。

まっ金になるなら何でもいいけどな、散!」

そういうとそのグループは2つに別れて南と北に散った。


「チョコあなた達も聞いたわね。

都から霊の群れの撃退で依頼を受けるから、出来るだけ生かしたまま山梨側に追い出すわよ。

山梨、千葉、埼玉とは契約済みだから後で倒せば二重で報酬が受け取れるわ。」


玲子さんは恐ろしい女だ。

霊も同業者も都も県も手玉にとっている。


そうこう話してるうちに、玲子さんのスマホがなった。


「まぁ!爆弾が不発で爆弾作戦が失敗!

緊急の撃退依頼ですか!

安心して下さい。

そんな事もあろうかとうちとカカオとシャドゥ達で備えておりました。

当然我々3チームは他と違って直ぐにはじめられる位置に待機しておりますわ。」


そう言うと玲子さんは通話を終了して俺達にとびっきりの笑顔を向ける。


玲子さんが美人なせいもあり、それは男が関わってはいけない小悪魔の微笑みに見えた。


「撃退?要は威嚇すればいいの?

それならゆかりやるね。」


そう言うとゆかりは激しく細かく尻尾を振って魔力の乗った振動音を発し出した。


そして大きく口を開けて咆哮した。


小型の蛇とはいえ悪魔がほぼ竜と認めるゆかりの咆哮は凄まじく、周辺から霊が一瞬で消え去った。


倒したのではなく強い者は逃げ出し、弱い者は吹き飛ばしたという。


玲子さんは部下の使い魔に霊が他県に散ったのを確認させる。

玲子さんはスマホを取り出して都の担当者に連絡を入れる。


「あー、もしもし。

私達三組が緊急で先祖代々受け継がれてきた秘蔵の宝物を使って霊を撃退したから振込みよろしくお願いします。」


「もしもし。

都がお金をケチった爆弾作戦が失敗して、大量の霊がそちらに逃げ出したのを確認しました。

我々は契約に従って県境に待機するので指示をお願い致します。」


その日、霊よりも恐ろしい玲子さんのスマホは鳴り続けたのだった。


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