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狐の冒険

作者: 長村月夜

 雪がどんどんと降り積もり、世界は白銀の色に閉ざされていく。

音も雪が吸収してしまうので、しんしんと降る音がするのみであり、静かな雪原に月が昇り始めた。


 本日は満月だから、最も明るい夜になる。

月光に照らされて、森の中にある広場は昼間に近いほど明るくなった。

空にはたくさんの星がきらめき、どこか厳かな雰囲気に包まれている。

 

 その中を、一匹の子狐が恐る恐る巣穴から顔を出した。

周囲を警戒してまずは鼻を少しだけ出してにおいを確かめ、次に顔を出してきょろきょろとしている。

危険なものがいないことを確認すると、子狐は嬉しそうに外へ出た。



 子狐はいつも勝手に外に出てはいけないと母狐に言い聞かせられている。

けれど今はその母親はぐっすりと眠っており、巣穴の外を探検するにはもってこいであった。

穴の外の空気は身を切るように寒く、子狐が今まで感じていたよりも冷え切っている。

最初のうちは寒さに身がすくんでいたけれど、少しずつ慣れてきた。

そして、恐る恐る積もったばかりの雪に足を踏み出した。

雪は軽く、少し力を入れただけでも簡単に足が沈み込んでいく。

そのことが楽しくてしばらく巣穴の周りをくるくると楽しんでいるうちに、子狐は寒さを感じてきた。

ぶるぶると軽く体を震わせて、これ以上寒くならないうちに巣穴に戻った。

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