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序章
山奥。空は暗く、街灯もないのであたりはひっそりとしていた。
その中に一人たたずむ黒いローブをかぶった人影があり、
その周囲は、大型動物とおもわれるものの死体、土に染み込み赤く染めている大量の血。
「やっと終わったな。てか数多すぎだろ」と忌々しそうに呟く。
常人であれば即座に逃げ出しそうな状況で黒ローブの人影は冷静に見渡す。
「明日も学校で訓練あるし、今日の分はこれでいいだろう」
プルルル、プルル、と懐から四角い電子機器を取り出しどこかへかける。
「もしもし、俺だ。......ああ、そうだ。片づけよろしく」
ぷちっ
通話を終了し静かに闇の中へ消えていった。