sunset station(1)
初めて!
シキと申しますっ(*・ω・)ノ
初めての作品投稿と言うことで普段はあとがきにコメントするつもりでしたが始めにあいさつをさせてもらいました。
私の物語は基本短編になっていくと思います、慣れてきたら挿し絵なども入れていきたいと思っています♪
文が可笑しな部分がたくさんあると思われますが、そこは暖かい目で見て下さると幸いです(笑)
これから頑張って投稿していきたいと思いますっ!!ここまで読んで下さった方ありがとうございました♡
-プロロローグ-
低く沈んだ雲
練金工場から立ちのぼる
途切れることのない煙
常緑樹さえも一年中枯れているような錆色を帯び
花も人も鮮やかさなどとうの昔に忘れてしまった
サンセットステーションはそんな街にあるただひとつの駅だ。
1. 駅とベンチと少女
「はぁ……どこもかしこも景気が悪いったら…」
オレは本日の新聞を見て重々しく呟いた。
「景気が悪いのはお前が選り好みするあらだろう、いい加減腰を据えて働いたらどうだ?ケビン。」
全く、オレの痛い所をついてきやがる…
「子供がえらそーに…」
「ネロ!良い小麦が手には入ったからたくさん焼いたのよ、食べてっ♪」
遠くの方から元気なおばちゃんの声が聞こえた
「おお、ルーシアのパンは絶品だからな、いつもすまない」
ネロはこの駅に『住んでいる』少女。どこから来たのか、親はどうしたのか詳しいことは知らない。
最近に出会ったのは幼なじみの所用につきあってこの駅を訪れた数ヶ月前のことだった。
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「……それじゃあ今日は少し古いお話しをしようか。」
そこにはベンチに腰掛けた少女がいた。
「見てっケビン、あの子ネロって言うのよ。ずーっとここに住んでて旅行者から聞いた話を上手に語るんですって!!……ねぇ、ちょっと聴いていかない?」
オレにはどーでもいい用事に付き合わせといてさらにこの女はオレを連れ回そうとするのかよ…
オレがぶつぶつと不満を彼女にぶつけているとネロが話をし始めた。
「時は戦火の只中、国中の全ての魔法師に男女問わず徴兵令が下った。
ある一組の魔法師の恋人がいた。出征の前日、男は女に魔法封じの術をかけた。
それはとても難しい魔法故にある副作用を伴い、彼女の姿を変えた。
しかしそれはすべて、せめて愛しい恋人は徴兵の手を逃れるようにと、
その術はかけた者にしか解くことは出来ない。
彼女は彼が戻るまでずっと……」
「くだらない」
オレは思わず話し出していた。
「ちょっと、ケビン!?」
「魔法師なんて戦争以前の過去の異物だろ、もうはやらないよ。」
すると彼女は悲しい顔をしだしたのでオレは内心泣かれるんじゃないかとぎょっとした。
「そうか……じゃあ次は南の国の話をしよう。」
それ以来どことなく老成したその瞳に妙な言葉使いのその少女が気に入った僕は時折この場所に足を運ぶようになった。