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にかいめ

---【忘れ形見】


昔々。世界には神しかいなかった。一人が寂しかったらしい神は、友達になるべき存在として僕を、恋人になるべき存在として女神を作った。そして、皆で遊ぶための箱庭として世界を幾つか作った。だけどなぜか女神はいなくなって、忘れ形見として女王が残された。 @


---【真夜中の水母】


神は女王を溺愛した。箱庭の一つを与え、彼女を支配者とした。雪が沢山降る、美しい国。オーロラが揺らめく夜空を彼女に見せられた時、「真夜中の水母みたい」とかいったら殴られた。何だよ、綺麗なんだぜ。暗闇の中を泳ぐ白く光る水母。 @


---【そして僕は空を見た】


神と女王と僕。絶妙の均衡で支えられていた世界。それは神と僕の決裂で傾いた。神は孤独の時間が長すぎて全知の力を持ちながら心は子供のままだった。独善を諌めた僕は神の隣の場所から箱庭の住人へと落された。そして僕は空を見た。新しい友達が神の隣で笑っていた。 @


---【柚子】


「全く損な性分だねえ」焼き芋を食べ終わったかと思ったら賢者は今度はシャーベットを齧っていた。「欠食児童の前でこれ見よがしに食うな」何だこの食欲魔人。「いいじゃん、ほらこれあげるから」賢者はシャーベットの半分をぱきっと折り僕に渡す。「柚子味だよ」 @


---【オパールの原石のかけら】


賢者との出会いはMMORPGだった。初心者の時に声をかけてくれて、自分が使っていた武器や防具を格安で売ってくれてかつレベル上げを手伝ってくれたのが始まりだ。「こんなところで再会出来るとはね」賢者は僕の手を取って、小さなオパールの原石のかけらを載せた。 @


---【ポイントシール】


「で、トレードの条件持ってきてくれた?」僕はポイントシールの貼られた台紙を渡す。「これで『くーちゃん』のお皿が貰える」「魔王!それ妾がもらう予定だった『くーちゃん』の」はしゃぐ賢者と抗議する女王。「…こんなわらしべ長者方式で封印まで辿りつけるのか?」 @

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