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ユリイカ

《普通》な少女とその先輩がある日学校で世間話をした。

「本とか町中でみかけるユリイカってなんて意味です?」

 雌同士でくっつくイカ。それは百合イカ。

 先輩は当たり前のこたえを問われたかのようにして、

「英語でわかったという閃きだけど」

 さらりと答えた。

 なるほど。

 頭に電球がピコーン パリィ

 というわけか。

「誰が最初に使ったんです」

「湯船に浸かって浮力を発見したおっさんが全裸で屋外に飛び出し、その言葉を何度も叫びながら街を走り回った逸話から」

 イヤな起源だった。

「そのおっさんの名はアルキメデス。それが自然法則に対する初期の閃きというわけだ。バレンヌ帝国におけるベアーみたいなものかな」

 例えもイヤだった。

 アイスキュロスが忘れ去られることがあっても、アルキメデスが忘れ去られることはない。なぜなら、言語はいつか死滅するが、数学のアイデアは死滅しないからだ。『不死』は馬鹿馬鹿しい言語かもしれないが、それが何を意味するにせよ、おそらく数学者はそれを手に入れる確率が最も高い立場にあるだろう。

 G.H.ハーディ『ある数学者の生涯と弁明』より

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