第39話『彼方よりの征服者』
【主な登場人物】
『師匠』
名前:マナ・アスター
性別:女性
種族:ハイエルフ(絶滅危惧種)
年齢:400歳オーバー
容姿:身長140cm エルフ耳 色白 華奢な体型
紫がかった白く長い腰まである髪 金色の瞳
服は白系のワンピースタイプの服が多め
外出時はその上に黒のローブとツバ広の魔女帽子
備考:一人称は「ワシ」 天才魔法技術者、及び魔術師。別名魔術おばけ。
王宮直属の魔術研究機関に勤めていた過去を持ち、数え切れないほどの魔術やそれに関する技術を開発した。
しかし、ものぐさな上に人嫌いであり、面倒事に巻き込まれる気配を察して逃げるように研究所を退職。
それ以来、研究者時代に稼いだお金で買った土地と森で、ダイナを拾うまでは悠々自適な一人暮らしをしていた。
未来から来たという大人になったダイナの話を聞いて強い後悔と責任感を覚え、共に未来を変えようとしている。
『弟子』
名前:ダイナ・アスター
性別:男性
種族:幻魔族(絶滅済みとされていた)
年齢:12歳
容姿:身長152cm(ケモミミを含まない) 狼のような黒い獣耳と尻尾 浅黒い肌 可愛い系な顔立ち 標準体型
赤みがかった黒色で前髪長めの無造作ショートヘア こめかみ辺りからは灰色で小ぶりな巻角 赤い瞳
冬以外は半袖半ズボンで居る事が多い 中でもドラゴンが刺繍された赤いシャツがお気に入り
学校へ行くときは、その上から学校指定の黒いフード付きローブを着用
備考:一人称は「僕」 マナの弟子にして、古に絶滅したとされる幻魔族の末裔の少年。
ある雨の日に、母親からの手紙と共にマナの家の前に置かれた籠の中に入れられていた。
12歳になって学校に通い始めるまで森の外に出たことが無く、少し世間の常識とはズレている所がある。
好きな事は読書と料理、マナに教えてもらう魔術の勉強。最近はそれに学校へ行くことも追加された。
マナの事はもちろん好きだが、その感情の正体や意味を本人はまだ完全には理解していない。
ずっと怪しんでいたデュオスの事を現在は「未来から来た自分とマナの子供」だと勘違いしている。
『もうひとりの弟子』
名前:デュオス(未来のダイナ)
性別:男性
種族:幻魔族
年齢:不詳(見た目は20代後半くらい?)
容姿:身長178cm(ケモミミを含まない) 狼のような白い獣耳と尻尾 浅黒い肌 すっかり大人の顔立ち がっちり体型
ストレスで真っ白になった長いやつれ髪 こめかみ辺りからは黒色で立派な巻角 本来赤の瞳はマナと同じ金色に偽装している
時間遡行の影響で部分的に真っ黒に変色してしまった身体を隠すため、長袖長ズボンでいる事が多い
外出時には、こっちに来てからマナに買い与えられた黒いロングコートを身に纏う不審者スタイル
備考:一人称は「俺」 マナと結婚した未来から来たというダイナ。
ある雷雨の日に落雷と共に全裸で家の前に現れ、不審者だと思ったマナに拘束・保護された。
同じ時間軸に現在と未来の同一人物が存在するという時間的矛盾の発生を回避するために、過去の自分であるダイナには記憶喪失という事で通していたが、現在はダイナの思わぬ勘違いによって2人は父子という事になっている。
未来から来た理由は、この先に待ち受ける最悪の未来を変える為だという。
【その他の登場人物】
『暗躍する謎の幻魔族』
名前:エクデス
年齢:20代くらいの若さに見える
種族:幻魔族
性別:男性
容姿:身長176cm 青髪 糸目 標準体型 頭部に犬系獣耳 ツノ 腰に尻尾
備考:ラギルに「先生」と呼ばれる幻魔族の男。
ラギルからの資金援助を受ける見返りに、毒薬や新兵器の技術などを提供していた。
狡猾で計算高く、自らのメリットのために他者を切り捨てる事を厭わない。
因縁の相手であるエクデスとの素手喧嘩・チェーン・デスマッチを制し、ついに捕らえる事に成功したマナとデュオスの師弟。
しかしそこへミィオがやって来て、港町で謎の魔術師が暴れているという知らせを運んでくる。
拘束し無力化したエクデスの身柄をミィオへと預けた師弟は、急ぎ港町へと向かったのだが──。
「──おい、そこの!状況は!?」
2人が現場へと到着すると、街はただならぬ雰囲気に包まれていた。
上空には怪しげな雷雲が轟き、街のあちこちからは火の手。
まるで人や建物を狙い撃ちするように次々と落ちる雷に、人々は恐怖し逃げ惑うばかりだ。
そんな異様な状況の中、マナはすぐ近くに居た黒い甲冑に青いマントを羽織った不思議な出で立ちの人物へと声を掛けた。
よく見れば同じような格好をした者が街中にはちらほらと居て、防御結界を張ったり街の人々の避難誘導をしたりしている。
彼らは魔術と武術の両方に秀でたエリートのみが入隊を許される王宮直下の魔術騎士であり、テロや大規模災害などの有事の際に王宮から直接派遣される存在だ。
そんな彼らが出張ってきているという事は、事態は想定した以上にかなり深刻なようだった。
「っ!?キミ!こんな所に居ちゃダメだ!すぐに逃げなさい!」
「たわけっ!逃げてどうする!」
「(こいつらは……!)」
雷を警戒するように空を見上げていた魔術騎士がマナに気が付き、その姿から子供と勘違いして逃げるように指示をする。
混乱した現場故にか話の通じない相手に噛みつかんばかりに言い返すマナの隣で、デュオスは魔術騎士達の姿を見て一瞬顔をしかめる。
何故ならばデュオスにとって彼らは、エクデスの策略によって暴走した娘の命を奪い、最愛の妻を不当な罪状で連行した嫌な思い出の残る相手だからだ。
「待ってください!我々も魔術師で──ッ!?上だッ!」
「うわっ!?……っぐ……!」
それでもここは自分が話をつけたが早いだろうとデュオスが一歩前へと出た、その時。
不穏な魔力の揺らぎを感じたデュオスが叫ぶと、空から降り注いだ異質な赤い稲妻が3人のすぐ近くに着弾し、舗装された路を抉り砕く。
寸前で盾を構えた魔術騎士のおかげもあって師弟は何とか無事だったものの、一番前で凄まじい衝撃をその身に受けた魔術騎士はかなりのダメージを負ってしまったらしく、がくりと片膝をついた。
「ッ師匠!無事ですか!?」
「ああ、お主らの後ろに居たおかげで──ッ!?バカな……!?」
咄嗟にマナを庇うように動いていたデュオスが彼女の無事を確認するが、その時彼女は弟子の背中越しに信じられない光景を目撃する。
それは先ほどの落雷と共にそこへ現れたと思われる、見覚えのある男の姿──。
「──エクデスッ!?何で……だってあいつはさっき俺が……!」
「あ、あいつは報告にあった青髪の……!っ……ここは私が何とかする!君たちは逃げなさい!うおぉぉッ!」
驚いた様子のマナを不思議に思い、デュオスが振り返ったその視線の先に居たのは、青い髪に獣耳というミィオからの報告通りの姿をした男──エクデスであった。
剣を杖代わりになんとか立ち上がり構えた魔術騎士は、エクデスの姿を確認すると雄叫びを上げて突撃する。
「大人しくッ──!?なっ、なんだ!?その腕はッ……!?」
「おや?随分と懐かしい顔ぶれですね……ふふ、これもまた因果なのでしょうか。」
魔術騎士による渾身の剣の一撃を、エクデスはローブの下から姿を現したその異質な左手で軽々と掴み受け止めたかと思えば、師弟を見て不敵に笑う。
右腕に比べて一回り大きく、そして金属質で銀色な機械仕掛けのような左腕は、ただの義手というわけではなさそうで、表面には怪しげな赤い光が紋様のように迸っていた。
「あぁ……疼きますよ、マナ・アスター。貴女に奪われたこの左腕がズキズキと……ッ!」
「なッ!ぐぁッ!?」
「っ!?デュオス!奴は何を言っておる!?」
少し苛立ったような様子でエクデスがその左手へと力を込めると、掴んでいた剣がいとも簡単にへし折れる。
さらに虫でも追い払うように軽く手を動かせば、魔術騎士は何か見えない大きな力で押し退けられるようにして近くの建物の方へと吹き飛ばされてしまった。
当然、覚えのない恨み言をぶつけられたマナは困惑したような様子で、エクデスとの因縁が深いデュオスへと尋ねるの、だが──。
「そんな、だって……あり得ない!そんなの……ッ!俺はちゃんと全部消して──!」
「デュオス!?どうしたんじゃ!?」
突然現れたもう一人のエクデスの姿を見て、デュオスは酷く動揺し絶望したような表情で激しく頭を掻きむしる。
その瞳は目の前の現実を受け入れる事を拒むように激しく揺れ、呼吸さえも乱れ始めた。
「ええ、ええ。とても苦労しましたとも……貴方が破棄した時間遡行研究のデータを使えるレベルにまで復元するのは。」
「……ですが惜しかった。貴方のその、もう一度最愛の妻と娘に会いたいという強い思い、その場に染み付いた執念とも言える残留思念が、我々を助けてくれました。」
くつくつと喉を鳴らし楽しげに笑うエクデスに、強く精神的に追い詰められたようなデュオスは荒い呼吸を繰り返す。
実はデュオスはこの時代へと来る前に、マナから引き継ぎそして自らが完成させた時間遡行の魔術に関する研究データを、誰かに悪用される事を危惧して確かに破棄していた。
それはもちろん、未来から自身の計画の障害となる他の介入者がやってくるのを防ぐ為である。
だと言うのに考えうる限りで最悪の存在が、最悪の形で未来からこうしてやって来てしまったのだ。
「っ……つまりこいつは未来から来たエクデスというわけかッ!」
「ああ、そうでした、これは失礼。この時代での貴女とは初めまして、という事になりますか。」
「私はエクデス。あなた方エルフが殺しそこねた幻魔族の、その末裔にして復讐者。」
「短い間ですがどうぞお見知りおきを……我々にとって忌々しきマナの名を持つエルフ、マナ・アスターさん?」
「──デュオスッ!!」
恭しい挨拶を終えると同時、エクデスの右手から放たれる赤黒い光線。
完全に戦意を喪失してしまっている様子のデュオスを狙ったその不意の一撃を、マナは力いっぱいに彼を突き飛ばして回避させる。
あらゆる物理装甲を貫き、直撃すれば命を奪う勅死の魔術がマナの長い髪へと僅かにかすり、触れた部分を跡形もなく消し飛ばした。
「し、師匠ッ!」
「心配するな!ちょいと髪を掠めただけじゃ!」
「今そっちに──ぐっ!?」
呆然としていたデュオスは突き飛ばされた衝撃でようやく正気を取り戻し、咄嗟にマナの側へと戻ろうとする。
しかしそこへ再び光線が放たれると、デュオスはギリギリの所で踏みとどまり紙一重でそれを回避した。
「マナ・アスター……貴女は強かった!初めて戦ったあの時はもちろん、それ以外のどの時代の貴女も!」
「ですがやはり……足手まといが居るとその強さを活かしきれないのは、何度戦っても同じのようですね?」
「ッ!(此奴、魔力切れで戦えぬデュオスばかりをッ!)」
「待って師匠俺もまだッ──!」
またもやデュオスを狙って放たれた攻撃にマナは咄嗟の判断で指を鳴らすと、制止を呼びかける弟子を無視して緊急脱出の魔術でどこかへと強制的に飛ばす。
先の戦いで魔力を使い果たし、まともに戦うことが出来ない彼をここに留めておくのはむしろ危険だとマナは判断したのだ。
「──ほらそうやって、何故他の種族など気に掛けるのです?」
「う゛ッ!?」
一瞬の隙を突いて瞬時に距離を詰めたエクデスは、嘲笑するように語りかけながらマナの小さな身体を思い切り蹴り飛ばす。
咄嗟に魔術で防御を固めて衝撃を軽減する彼女ではあったが、その勢いまでは殺しきれず地面へと転がった。
「ふふふ、私が立ち貴方が地へと這い蹲る……これではあの時と逆ですね。」
「さぁ、立ってください。お楽しみはまだまだこれからです。」
「げほっ……ワシは知らぬぞ、そんな思い出。どうやら貴様には危ない妄想癖でもあるらしいな?」
先程の衝撃で切ってしまったらしく、マナの口の中にじわりと血の味が広がる。
彼女はその味に少し顔を顰めながら立ち上がると唾と一緒に吐き捨てて、それから 呼吸を整えるように静かに魔力を練り上げ、本気の戦闘態勢へと入る。
途端、熟達した技術によってそれまで封じられていた底知れぬ魔力が一気に溢れ出し、彼女のその小さな身体を包み込むように満たしていく。
一般的に体内の魔力保有量が他種族に比べて秀でているとされるエルフの、さらに上位種であるハイエルフ。
その中でもマナの名を継ぐ事を許された逸材中の逸材である彼女の魔力は、その膨大さ故に垂れ流せば周囲へと少なからず影響を及ぼしかねない。
故にこそ普段彼女は放出する魔力量に自主的な制限をかけているのだが──。
「ああ……ああ、素晴らしい!」
「その煌々たる魔力の輝き!何度見ても……っ!はぁ……惚れ惚れする程美しい。」
例えエクデスのように魔力を視覚的に捉える事ができない者であったとしても、本能的な恐怖を感じてしまうような高純度かつ莫大な魔力。
その全てが今、殺意にも似た形で自分へと向けられているにもかかわらず、エクデスはどこか至上の芸術品を眺めるような恍惚とした表情で、そんな感嘆の声を漏らす。
「(完全に避難が終わるまではまだかかりそうじゃな……このまま此処で戦うのは少々不味いか。)」
「おい貴様、ワシと戦いたいと言うなら場所を変えてもらおうか?そうじゃな……そこの海岸線ならば良いじゃろう。」
「ま、人質を取らねば勝てぬと言うのならば、無理にとは言わぬがな?(渋れば無理やり連れて行くまでじゃ。)」
未だ住民たちの悲鳴が響く街の様子を鑑みて、マナはエクデスに挑発を交えながら場所の変更を要求する。
これから行われるであろう激しい戦いの余波に罪なき者達を巻き込まない為であり、そこにはもちろん彼女自身の攻撃による被害の防止も含まれていた。
「ええ、もちろん構いませんよ。では参りましょうか、私達の思い出の場所へ──。」
マナの提案に対し意外にもあっさりと同意したエクデスがそう答え、左手を僅かに動かした、瞬間。
一瞬にして2人の周囲の景色が変わり、気がつけばそこ先程マナが指定した海岸線であった。
「っ!(転移術!?いや、しかしワシは今あいつに触れられては──!)」
通常、複数人で同時に転移術による転移を行う場合は術者への身体的接触、もしくは縄などによる牽引が必要なのだが、今エクデスが行ったのは明らかに転移術のそれでは無かった。
「おや、どうされましたか?随分と驚かれているご様子。……ああ、今のですか?」
「便利でしょう?空間跳躍機能を有する遺物の力……この義手が有する機能の1つです。」
「こんな物をつける事になったのもあの日、貴女に左腕を奪われたおかげですが……ふふふ。」
見せびらかすように金属の左腕を掲げ笑うエクデスに、マナはその腕をちらりと確認する。
先ほどまで赤色の光を放っていた左腕が、今は白い光を放っていた。
どうやらあの左腕はいくつかの遺物の機能を内蔵しており、それを目的別に切り替える事ができるようだ。
「(あの義手に内蔵された遺物の能力がわからん以上、長期戦は避けるべきじゃな……。)」
「それはどういたしまして──じゃッ!」
エクデスの有する遺物を警戒し、不意打ち上等に速攻を仕掛けるマナが指さえ鳴らすこと無く放ったのは、指先から迸る青い一筋の電撃。
威力と発生速度に優れた指向性の攻撃魔術、雷撃だ。
通常であれば避けることは愚か反応することさえ難しい攻撃であり、その上ほぼノーモーションのマナの発動動作から放たれるその一撃は、まず間違いなく当たる──筈だった。
「──やはり貴方の初撃はそのパターンが多いですね。」
「ッ!(防がれ……いや、吸収された!?)」
またもエクデスが僅かに左手を動かすと同時、金属の腕を走る光の色が青から黄色へと変化したかと思えば、確実に命中するはずだったマナの雷撃による攻撃はその左手へとまるで吸い込まれるように消えていったのだ。
「……いえ、別に咎めているわけではありません。威力、発生速度、回避の難しさ、それら全てを兼ね備えた実に合理的な判断です。」
「ですが……それも少々見飽きました。さぁ、お次は?」
「ならばこれはどうじゃ!(こいつッ!まさか……!)」
まるでこれまで幾度となく戦い、その戦法を熟知しているかのような口ぶりのエクデスに、マナは少々の焦りを募らせる。
どこまでも余裕そうなエクデスは、むしろこの戦闘を楽しんでいるようにさえ見えた。
それもその筈で、今まさにマナが対峙しているこのエクデスは、未来での戦いにおいて彼女が左腕を消し飛ばし勝利したエクデスでこそあるが、その戦いにおける経験値という物が圧倒的に違う。
何故ならばこのエクデスは、デュオスの研究データを復元し時間遡行の魔術を我が物とした後、何度も何度も時間遡行を繰り返し、飛んだ先の時代でマナを始めとした強敵達と戦い続けてきたからだ。
続く二の手三の手、死角からの一撃、フェイント、時間差、ありとあらゆる厄介な手を駆使してマナは攻撃を続ける。
だがそれでも尚エクデスにはその尽くが通じず、当然とばかりに容易く対処されてしまうのだった。
「ああなんと容赦の無い!私で無ければ死んでいましたよ、今のは。」
「ふふ、けれどもう少しで命に届くかも知れません。……さぁお次はどうしますか?」
「(悪戯に攻撃を仕掛けても、ワシの攻撃パターンはすべてお見通しというわけか……。)」
この状況を突破するためにはエクデスにも予測できない不測の事態を引き起こす──つまり完全な初見殺しをもって倒すしか無い、と判断したマナはそれ以上の追撃を行わず別の策を講じる事にする。
「……その前に、一つ貴様に聞いておきたい事がある。」
「ほう?何でしょう?」
そのマナの突然の問いかけは、今までには経験の無かったパターンのようで、エクデスは眉を僅かに吊り上げ興味深そうな反応を示す。
未来からこの時代へと一度だけの時間遡行を行ったデュオスに対し、その口ぶりからして幾度となく時間遡行を経験しているであろうエクデスに、1人の魔術研究者としてどうしても聞きたい事。
それは自らの研究の結果は本当に正しかったのか、という研究者にとっての永遠の疑問だ。
「最大で……どこまで過去に遡った?そしてその過去改変の結果は?」
「……こんな時に自分の研究成果の結果が気になってしまったのですか?」
「投獄されても尚、死の間際まで研究を続けていたとは聞き及んでいましたが……。」
「──いえ、貴女のその研究者としての熱意に敬意を表して、お答えしましょう。」
マナからの以外な質問内容にエクデスは少し驚きつつも小さく笑い、やがてゆっくりと語り始めた──。
『彼方よりの征服者』
名前:エクデス(未来)
年齢:20代くらいの若さに見える
種族:幻魔族
性別:男性
容姿:身長176cm 青髪 糸目 標準体型 頭部に犬系獣耳 ツノ 腰に尻尾 左腕が義手
備考:復讐を掲げた侵略戦争によって他の全ての種族と国を焼き、再び大陸の支配者となった未来からやって来たエクデス。
ラギルを唆してリュケウスを暗殺させる事に成功し、傀儡の王となったラギルを通じて数多くの同胞を国内へと招き入れ、国が陥落する要因を作り上げた真の黒幕。
同じ幻魔族の血を引き、師弟の娘であるキャロルに偽りの憎しみを植え付けて暴走させ、彼女が死亡する原因となった人物。




