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3月20日:笑いの祝日

「今日は一年で一番笑いが溢れる日、笑いの祝日だぞ!」


朝早くからレオンが元気いっぱいに叫ぶと、フィオナが眠そうな目をこすりながら階段を降りてきた。


「また朝からうるさいわね、レオン。でも、今日は仕方ないか」


「そうだよ。今日は笑わないと損だぜ!」


そのやり取りを聞いていた父のアストルが工房から顔を出し、やさしく微笑んだ。


「まぁまぁ、二人とも。今日は一年で一番笑いが溢れる日、家族みんなで楽しもうじゃないか」


リビングに入ると母のルミナが普段とは違う派手な大きな帽子を被っていた。


「じゃーん!見て見て、笑いの魔法帽よ!」


「なにそれ、母さんまた変なもの買ってきたの?」とフィオナが呆れ顔。


「違うわよ、ルミナ特製よ!これをかぶったら誰でも笑いが止まらなくなっちゃうの!」


その言葉を聞いた途端、レオンは帽子を奪い、さっそくかぶってみた。


すると、突然レオンの声が甲高くなり、思わず吹き出すような滑稽な歌を歌い出した。


「なんかおかしい!」クリスがケラケラと笑いながら言う。


「ねぇ、これ僕の声じゃないよ!」レオンも戸惑いながら歌を止めようとしたが、なぜか止められない。


リビングに入ってきた祖父グレゴールはその様子を見て笑いながらも警告をした。


「おお、面白いぞ。しかし気をつけろ、その帽子は笑いが止まらなくなる呪いがかかっていることもあるからな」


「本当なの?早く言ってよ!」レオンが青ざめながら帽子を取ろうとするが、なぜか帽子が頭から離れない。


「ちょっと、取れないぞ!」レオンが慌てているのを見て家族は更に爆笑。


「あはは!大丈夫よ、レオン。笑いが止まらないだけなら、悪いことじゃないじゃない」とルミナが笑いながら慰める。


「母さん、それ全然慰めになってないよ!」フィオナが笑いながらツッコむ。


町へ出ると、通りではさらに笑い声が響いていた。大道芸人やジョーク大会が催され、あちこちで楽しげな人だかりができている。


「あ!見て見て、あの人すごく面白い芸をしてる!」とクリスがはしゃぐ。


「へえー、でも僕だって負けてないぜ!」とレオンが魔法帽の効果で、またおかしな踊りを始める。


「レオン、もうその帽子は外した方がいいぞ…」とアストルが言うも、レオンはどんどんテンションが上がり、止まらなくなっていた。


そのとき、突然フィオナがカバンから怪しげなポーションを取り出した。


「これ飲んでみて!笑い止めポーションよ!」


しかし、ポーションを飲んだレオンは今度はくしゃみが止まらなくなってしまった。


「あちゃ、間違えちゃったみたい」とフィオナは焦るが、くしゃみを連発するレオンの姿に家族はさらに笑い転げる。


「これ鼻がムズムズ止まらないよぉ!」


「ごめん、レオン。でもこれもある意味、笑いが止まらないってことよね」


町の人々もそんな家族を見て微笑み、周囲には暖かな笑い声が広がっていった。


家に帰ると、スノーが肩にとまってクールに言った。


「まったく、これだけ賑やかだと落ち着いて羽繕いもできないな。だがまあ、人間たちはこれくらい騒いでいる方が平和ってものだ」

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