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犯罪者T

作者: 初夏の風



鋭い武器を携帯しており、ところ構わず襲いかかってくる非常に悪質な通り魔であり、見かけたら注意が必要。職務妨害の疑いあり。

同居人は骨が抜かれた状態で発見されており、被害者が続出している。



自分で言うのもなんだが、私は極めて悪質な犯罪者だ。

まず常に武器を携帯している。

ピックのように鋭い武器は、普段こそ隠しているもののすぐに取り出すことが可能だ。


得意としているのは恐喝だ。

成功率も80%を超えている。

まあ低くはない数字だろう。


今私は奴隷と呼べるような奴らと生活している。

食事は凝ったものでなくて良いが、嗜好品は切らすなとキツく言ってある。

奴らは従順に言いつけを守る。

なんてことはない日常だ。


日頃は優しい私だが、ストレスが溜まると誰かをいたぶりたい衝動に駆られることがある。

どうしようもない、本能ってやつだ。

そんな時は手頃な奴隷を1人選んで散々に痛めつけてやる。

そうすると奴隷は、髪を振り乱しながら肩で息を切らし許しを乞うのだ。


奴隷は常にそばにいるわけではない。

私にも1人の時間が必要だ。

だから日中は家から追い出して、1人楽しく昼寝をしゃれ込む。

夕方も近づく頃に奴隷を家に入れてやると、時たま元気がないように見えることがある。

そんな時奴隷のポテンシャルを上げてやるのも主人の仕事だ。

なあに、簡単だ、甘い声を囁いてやるのだ。



だいたいの奴らは私の痛くもない腹を探ろうとしてくる。

私が悪質な犯罪者なのだから、仕方のないことだ。

隠している武器は見つかりようがないし、私はあえて抵抗せずに痛くもない腹を探らせてやる。

何もないとわかった相手は油断する。

言わずともわかるな?

そこをグサリとやるのさ。

痛くはないが気分のいいものではないからね。

しつこい相手は牽制する、そんなもの常識だろう。


こんな私には呼び名がある

通り名というやつだ。

強いものにはつくものなのだ、甘んじて受け入れよう。

その名は『らぶりーぷりんすたまちゃん』だ

ときたま『ぷりぷりぷりてぃーたまちゃん』にもなる

いくつあっても良いだろう。


意味はわからんが、畏怖の念が込められているに違いない。

今日も奴隷を呼びつけ恐喝をしてやる。

おい、ちゅーるとやらをよこしな


「にゃー」

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