表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
作詞集  作者: 因美美果
7/33

作詞・7

いつの間にこんな所へ来ていたんだっけ 後ろなんて気にする暇もなかったしな

知らない人に囲まれて 知らない世界に生まれ落ちた

言うことも利いちゃくれなかったけど それでもこの足は進んでいたんだ

誰も頼れなかったけど それでもお前らだけは居たんだよな

お前らとだけは居たんだよな


寒さを凌ぐ為だけに ただ身を寄せ合いもしたかな

何も持っていないから 何を求めたら良いのかも分からなかった

多分そこがスタートラインだった なんて今更気恥ずかしいけど


俺らだってやればできるって 凄い奴だってただ知ってほしくて

大義も大志も無いくせに 臆面もなくよく言えたもんだよな

痛い思いも苦い思い出も 嫌になるくらいしてきたんだよ

あれが地続きだって知った時 初めて笑みも涙も零れたよ


悪くなかったよなんて まだ分からないけどさ



他人は結局優しかったから 行く末を案じて手を離してくれない

胸が痛みながらも振り払わなくちゃ 案外分かり合えないもんなんだな

何も知らなかった頃がただ眩しい 思い出話は都合の良い逃げ道

哀愁で曇ったこの場所を 終着点だなんて格好つけるな

息苦しいならここが俺らの居場所だ


転んでばかりの人生だ 立ち上がってばかりの人生だ

一人でここまで来た気でいるな 手を貸してくれたのは誰だった

他人を飾りに見ているなら あまりにも救われ過ぎているよ


誰かの声を聞いていたかった 何でも良い訳じゃないけど

初めて触れた優しさの頬は あんなにも温かく溶けていくんだな

ただ心地良い風が吹いていた それだけで明日を生きるに足る今日だ

他には何にもいらないよ この時間が続いてくれるなら


明日もこんな日ならなんて それもつまらないかな



終わりが早けりゃ尊いか ならすぐにでも俺を殺してくれ

長く生きりゃ美しいか なら死なない体を与えてくれ

そんなものなのかな そんな訳ないよな

足跡も傷痕も 抱えきれないくらい持ってきたこの荷物も

全部無駄なんかじゃないよな そう言ってほしいだけなんだ



いつの間にこんな所へ来ていたんだろう 後ろをふと見てみたんだ

大人の振りしたあの頃が 遠くで背伸びをしていたよ

失いたくなくて拾ってきたんだろう 進みたくてかなぐり捨ててきたんだろう

どっちだって良いんだよ どっちにしろお前のことだから

お前だけのことだから



雲間に光が差したり コンクリートに花が咲いたり

すれ違う誰かと別れたり 夏の空に夕立が泣いたり

あの日扉を開いた一瞬に 笑い転げた下らない永遠に

初めて意味を渡せたよ ぎりぎりで繋ぎとめてきたんだよ


今が一番幸せだなんて 一生言いたくもないよ

 

『友達』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ