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作詞集  作者: 因美美果
6/33

作詞・6

こんなことを考えたんだ 少し聞いてくれないか

頭の悪い夢物語 現実逃避の成れの果て

全然良いものじゃないよ 気持ちの良いものでもないよ

それでも良いなら聞いてくれよ 君の気が済むまで聞いてくれよ


犯罪も 戦争も 貧困も 大きな格差も

いじめも 虐待も 陰口も 直らない軋轢も

全部が世界から無くなって 綺麗さっぱり隅まで消え去って

皆仲良く暮らしているんだ 笑顔のまま今日を眠るんだ

終わらない幸せ 止めどないエネルギー 尽きないご馳走 満たされない心

我慢しなくて良い 遠慮しなくて良い 気配りしなくて良い 何もしなくて良い

食い散らかる地球なんて気にすんな どうせいつかは終わる命だ


どうかな とても素敵だろう いつかこんな世界が来れば良いよな

こんなしょうもない 反吐が出そうな くそったれみたいな世界がさ


肌を叩く雨粒が泣き止めば いくらかマシになるものだと思っていたよ

どれだけ期待してみても 雨余の先に虹がかかるとは限らないよな

知らぬ間に増えていった水溜りに沈むあの人たちの死化粧

泥に混じれば掃き溜めと何ら変わらない ただの濁って腐った汚れ顔



何か思っていたのと違うな こんなはずじゃなかったんだけどな

じゃあ改めて考えてみるよ まだ時間はあるかい

子どもじみた理想論 馬鹿馬鹿しいお伽噺

それでも考えてしまうんだ こんな世界ならきっと上手く行くはず


詐欺も 暴力も 爆破テロも 枯れていく大地も

強姦も ネットも 文明も 誰も守らない道徳も

全部が世界から無くなって 綺麗さっぱり隅まで消え去って

皆仲良く暮らしているんだ 笑顔のまま今日を迎えるんだ

貯めるだけのお金 正義を盾に悪滅 生きていることへの感謝 息をすることへの陳謝

倹約しなさい 慎ましくしなさい 細く生きなさい 無意味に優しくしなさい

自分に価値なんか見出すな どうせいつかは終わる命だ


どうかな 美しいだろう こんな世界が来れば良いよな

不満があるとすれば 美しさで腹が膨れりゃ最高だったよ


厚く塞ぎ込む世界に晴れ間が一筋でも差せば良いけど

薄明の下に立っても 濡れた頬はいつまでも乾かない

誰かを太らせる為のその頬の痩けを称えてよ

自己満足に付き合わせたいなら 暇も肥えもたらふく寄越せよ



虹が見たかった って あの人が言った

虹を見せたかった って あの時思った

散々探して 泥に潜って ずぶ濡れのまま 歩き回って

満たされないよな 満たされたいよな

満たされたいのか? 満たされてんのか?

知らねえよな 見つからねえよな

ずっと持っていたとは思わねえよな



雨さえ止めばなんて思っていたけど 雨が止むはずもなかったよ

今日も誰か一人が幸せになれば 今日も何万人が花になるんだ

瓦礫の山に咲いたその一輪も 誰かがここに居た証なんだぜ

君が堪え切れずに上げた嘆きも いつもの土砂降りに掻き消されていた


安心しなよ 僕の耳には聞こえたよ


雨はずっと止まないけど 雲が割れることだってあったよ

日向で雨に打たれ続ける君は この世界の何よりも綺麗だったよ

それだけで良かったんだ 気づけただけで良かったんだ

報われた気になれたならそれで良いんだ どうせいつかは終わる命だ

 

『雨中』

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