作詞・33
幸せを持っているぜ 君と同じだぜ
違う色だぜ 違う音だぜ 違う形だぜ
違う数だぜ 違う味だぜ 違うサイズだぜ
全く違うぜ 丁度良いぜ 君と同じだぜ
真っ暗闇でも家を出たら僕にとっては朝だった
雨雲が空を覆えば眠る僕に夜を与えてくれた
誇りを持っているぜ 君と同じだぜ
四畳半にも入り切るぜ 邪魔にならないぜ
豪邸にだって収まり切るぜ 見劣りしないぜ
どこにあっても輝けるぜ 君と同じだぜ
いつまでも不安が怖いのは正体が分からないから
それさえ分かれば怖くないだろう それまで不安なままだけど
僕は大人じゃないし 僕は子どもじゃないし
一緒にされても困るし 程良く漂っているだけ
辛い時は愚痴ってくれよ その代わりと言っちゃ何だけど
僕の自慢を聞いてくれよ 君に頼ってもらえたんだ
こんなに嬉しいことはないぜ 君と同じだぜ
愛情を持っているぜ 他の誰にも渡さないぜ
今まで見たことがないほど おかしな見た目をしているぜ
誰が見ても腹抱えるぜ 思い出してまた笑えるぜ
神様にも作れないほど 綺麗な見た目をしているぜ
熱帯夜にうなされても悴むよりはマシなもんだ
白い息にうなだれても汗ばむよりは楽なもんだ
僕は天国じゃないし 僕は絶景じゃないし
拝まれても救えないし 時々無視して進むだけ
跳ね上がるような思い出をポケットいっぱいに詰め込んで
死にたくなるような毎日を鞄にたらふく仕舞うんだ
こんなに素敵なことはないぜ 君と同じだぜ
不幸せを持っているぜ 君は違うのかい
心の底から嫌いだぜ 居なくなったら寂しいぜ
時々他人が羨むぜ よく知りもしないくせして
僕もそんなに詳しくないぜ やっぱり君と同じだぜ
僕は大人じゃないし 僕は子どもじゃないし
男でも女でもないし 結局見てもらいたいだけ
僕は人間じゃないし 僕は生き物じゃないし
嫌われるつもりもないし ただいつかは愛してほしいだけ
幸せも誇りも愛情も不幸せもよく知らないよ
それでも持っていることは決して間違いなんかじゃないんだ
何となくだぜ 分からないぜ そういうものを信じたいぜ
こんなに嬉しいことはないぜ 君のおかげだぜ
『狢の讃歌』




