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作詞集  作者: 因美美果
26/33

作詞・26

いつかは全て消える 生まれた命であるならば

今朝咲いた花も 夜に鳴いた蝉も

放たれた矢弾も どこかにいるあなたも

いつかは全て消える それは当たり前のこと


土に撒いた種から 咲いた花の蜜を

吸った蝶を食う鼠を 飲み込んだ蛇を

啄んだ鷹の羽を 毟る人が病に臥して

埋められて土に還る それは当たり前のこと


言われるまでもないから 言うことだってしないから

忘れたわけじゃないから 気づかされたわけでもないから

悲しくなんかないから 私だけの悲しみじゃないから

放っておいてくれて良いから 全部当たり前のこと



今から百年前には 大きな戦争があってさ

負けた国があってさ 勝った国があってさ

負けた国では人が死んでさ 勝った国でも人が死んでさ

大した差はないよな それは当たり前のこと


悪人が悪人と出会って 苦しい感情持ち寄って

自分の罪も忘れて お互い愛し溶け合って

守りたいと心底願って 善人としてやり直して

許されるはずもないよ それは当たり前のこと


日が沈むこと 月が昇ること 世のほとんどがただの他人事

怪我をしたこと 飯が美味いこと どれもこれも独り言

誰かが蹴った石に躓いたり 私宛てじゃない舌打ちに凹んだり

壊れないように耐えるだけだよ 全部当たり前のこと



皆と仲良くなりたいよ 好きな人に好かれたいよ

本音で話がしたいよ 欲張りだなんて言われたくないよ

幸せになれたとしても 生まれた命であるならば

いつかは全て消える それは当たり前のこと


当たり前だなんて言いたくないよ 止まらない命の摩耗を

どうか叶えてみせてくれよ 終わらない命の有り難みを

咲いた花が枯れること 蝉が七日で鳴き止むこと

次の矢弾が放たれること 終わる命が美しいこと

こんなにも認めたくないこと 全部当たり前のこと

 

『わがまま』

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