3話 テンプレのチート
一回保存し忘れて、消えてしまったので投稿が遅れました。キラとロイトの区別がつきにくいかもしれませんが、ご了承ください。これからはもっと頑張ります。
俺は自分のステータスを見て首をかしげた。
なぜなら、俺の称号の欄に書いてあったのは『勇者』でも、『転生者』でもなく、『異世界からの転移者』だったからだ。
召喚でも転生でもないのはどういう意味だろうか。キラさんに聞いてみよう。と、思いながら隣を見ると、そこにはあごが外れそうなほど口を開いている、キラさんとロイトさんがいた。
なにがあった? どうしてそんなに口を開いているんだ? キラさんの目の前で手を振ってみても、「もしもし、聞こえてますか?」と声を掛けても瞬きひとつしない。
大丈夫か? 死んでないよな?
「ジュ、ジュンヤ、さん。ど、どうやって魔力感知拒否現象を起こしたんですか?」
ま、まいなぱーせぷ・・・? 何じゃそれ。なんかうっすらと魔力感知拒否現象と聞こえたような・・・まぁいいや。
で、隣のロイトさんはというと。
「あががががぎゃんげごごぎゃぎぎょぎょんぎゃ」
なんていってるのかわからん。本当にあごが外れてしまったようだ。可哀想に。齢なのにそんなに口を大きく開くから。
「だ、大丈夫でですか?『治療』」
お、ロイトさんのあごが元の位置に戻った。すげぇ。魔法とかあるんだったら、第三の眼とかありそうだな。後でネットで見つけたやつ試してみよう。現実世界で第三の眼とか開けるわけないから、信憑性は薄いが、異世界なら何とかなるかもしれない。物は試しだ。
ってか二人ともどうしたんだ? 本当に体の水分なくなるんじゃないかってほど、汗が滝のように流れ出てるぞ。
「ジュンヤ君。この世界に今までいなかったのに、どこでその技術を手に入れた?」
ど、どうしたんだ? 眼力がすごい。何か悪い事でもしてしまったのだろうか。
「何のことですか? なんで二人ともそんな真剣な雰囲気なんでしょうか?」
「どうやら冗談ではないようですね。異世界からきたのであれば、この事の重大さがわからないのは当然ですが、このスペックは勇者以上ですよ。勇者は異世界から召喚されるにあたって身体強化、魔力の底上げ、エレメンタルの加護その他もろもろが施されるんですよ。それ以上のあなたって何者なのですか?」
何それ完全に初耳なんですが。
「キラさん。それだけじゃありませんよ。私は今まで来ていた異世界人のステータスを測定していましたが、勇者以外の者は全員魔力切れで倒れました。つまり普通、異世界人は魔力がほぼないといってもかまわないほど、少ないのです」
「そうですね、ロイトさん。私もかなりの異世界人を見てきましたが皆、魔力がだだ漏れという感じでした。ここまで制御できている異世界人、そして一般の冒険者は見たことはありません」
「つまり、どういうことですか?」
「私達以外の人に知られたら、普通に生活ができなくなります」
「生活っていったて、俺この世界の住民じゃないんですが」
「驚きのあまり忘れていました」
「私もです。まるで『精神阻害』と『思考誘導』でも掛けられたかの様に」
「魔力も感じないですし、大丈夫でしょう。まぁジュンヤさん、この世界の住民ではないにしろ、ステータスに興味を持っていたことから、少しはこの世界にいるつもりなんでしょう? もしあなたが魔法道具を使ったり、魔法をつかうことがあったら気を付けてください」
「わかりました。ところでこれは、人にばれるとまずいんですよね?」
「はい」
「じゃあ、少し待ってください」
「はい? どういうことですか?」
キラさんを無視して俺は眼を閉じ、額の中心あたりに集中する。この部屋に来てから少し違和感があった斜め後ろの壁。その方向を向く。『第三の眼が覚醒しました』という声が脳内に響くと同時に、眼を見開く。
すると、そこに人型をしたもやもやが見えた。俺は見つけてから、一度も手放したことのない魔法道具をポケットから取り出し、もやがかかった壁に投げつけた。すると耳を劈くような高い音と共に、人形が現れ、倒れた。
ガコン! と大きな音をたて倒れた人形に、キラさんがかけつける。
「そ、それは『魂操傀儡人形』!! なぜこんな所に・・・」
「ロイトさん、しかもこれは魔力感知阻害が取り込まれている最新型潜入用ですよ。それにしてもよく気がつきましたね、ジュンヤさん」
「勘」
「か、勘ですか? 宮殿魔術師でも見抜けないものを、勘で?」
「勘だけじゃないけど。この人形を見つけたのは勘ですね」
「つまりどういうことですか?」
「いやさっき、魔法があるんだったら第三の目とかありそうだな、と思って違和感があった壁に向かって、試してみたらできたんですよ」
「だ、『第三の眼』ですって! そ、それは第五代目が持っていたと伝えられている、入手方法がまだ知られていない、伝説の魔眼じゃないですか!」
「そんな大層なものなんですか?」
「何でそんなのんきなんですか! あなたは本当に何者なんですか!」
「ただの異世界人です」
「嘘つかないでくださいぃ!」
キラさんが軽くキャラ崩壊してやがる。
「いや嘘なんかついてませんよ。ってかキラさんなら『読心術』でわかるでしょう?」
「ああぁぁぁぁぁ」
「ちょっとキラさん! ヘドバンしないでください!」
某梨の妖精にも負けてないんじゃないか?
「もう、こうなったら仕方がないですね。『熟睡』」
あ、キラさんが机に頭をぶつけたぞ。大丈夫か? せっかく魔法で寝かせたのに。
「・・・」
大丈夫みたいだ。
「キラさんがこうなったのは、久しぶりに見ました」
「前にもあったんですか?」
「あったにはあったんですけど、言葉にしにくいですね」
「大変だったんですね」
「はい。ところでジュンヤさん、ステータスを一部しか見ていないでしょう?」
「そういえば称号の欄だけでした・・・」
もう一回ステータスを見ようと思って水晶を見たが、半透明のウィンドが消えていた。
「もう一回魔力をこめないとだめですよ」
まぁ時間がたったら消えるのは当たり前だよな。
水晶に魔力をこめると、再び水晶が光り、ステータスが現れた。
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称号 素質 加護
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俺はまず、素質の欄をタッチした。
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素質
LV 0
職業 学生
HP 10000/10000
MP 90000/90000
SP 9999999/10000000
ATK 1000
DF 1000
能力
超回復 LV1
物理耐性 LV3
精神耐性 LV6
???
???
???
???
???
???
固有能力
????の可能性 LV?
魔力感知拒否 LV5
魔力放出 LV56
魔力操作 LV72
??魔? 使用不可
ステータス可視化
個人能力
異世界人補正 LV MAX
第三の眼(覚醒) LV3
神勘 LV3
気 LV4
??化 使用不可
???
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次は加護
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語学神の加護 LV3
??神の加護 LV?
生神の加護 LV5
??神の加護 LV?
魔神の加護 LV?
武の神の加護 LV3
世界神の祝福 LV MAX
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うーん。この世界の住民のステータスを知らないからわからないけど、この加護の量ってチートじゃないのか?称号もあまり見てないから称号
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異世界からの転移者 中二病 人外じみた勘の持ち主 世界に愛されし者 異常者 宮殿魔術師の友人 サボりの達人 期待されし者 チーター 歩く災難
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おい、異常者って何だよ。チーター?俺はネコ科ですか?
チーターがそっちのチーターじゃないことはわかっている。ふざけて言ってみただけだからな。それにしても『チーター』か・・・。ずるをした覚えはないがなぜだろう?
うむ。
考えていても仕方ないか。この世界に飛ばされたときになんかあったのかもしれないし。
「どうでした?よろしければ見せていただきたいのですが」
「他の人には見えていないんですか?」
「自分の技を知られたら、命取りですからね」
「それはそうですよね。ところで他人に見せるためには、どうすればいいんですか?」
「見せたい人を心の中で指定して、念じるだけでいいです」
「わかりました」
すぐに念じると、半透明のウィンドが少し濃くなった。
「ステータスの内容について、質問が色々あるんですが」
「ステータスの内容については、その欄をタッチすればいいですよ」
とりあえず順番にタッチして見た。
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HP・・・ハートポイント、ヒットポイントの略。DF抜きで粘体生物の一撃に耐えられるのを基準としてHP1とする。0になると瀕死状態になる。LVがあがると増える。LV以外にも増えることがある。(粘体生物は鉄の塊をへこませる一撃を持つ)
MP・・・マジックポイント、マインドポイントの略。初級魔法を発動できる基本的に1とする。0まで消費すると気絶する。LVがあがると増える。LV以外にも増えることがある。
SP・・・スタミナポイントの略。異世界人にはスペシャルポイントの意味もある。一週間の基本生活で1P減る。全て消費すると動けなくなり、眠気が襲ってくる。1未満になると、0.01~0.9といった形で表示される(任意)。しゃべるなどの動作でも減るため寝てるとき意外SPが常に1減っている。しかし例外もある。寝ると回復し、日々の生活で増えていく。LVが上がったときにも増える。
ATK・・・武具なしで突きを放ったとき10CMくらいの板を真っ二つに出来る力を1とする。10ごとに壁がある。LVがあがると増える。LV以外にもトレーニングをすると増える。
DF・・・粘体生物の一撃を完全に防げるのを基本的に1とする。痛覚遮断能力はないので普通に痛い。10ごとに壁がある。LVがあがると増える。LV以外にもトレーニングをすると増える。なお、痛覚は減ったHPによる。
能力・・・何かのきっかけで覚えることが出来る力
超回復・・・HP、MP、SP全てをありえないスピードで回復する。常時発動能力
物理耐性・・・物理的な攻撃などに対生を持つ。痛覚もある程度遮断される。(物理のみ)
精神耐性・・・精神攻撃などに耐性を持つ。MP消費が軽くなる。
???・・・『???』の数だけ能力を人生のうちに覚えられる。何かのきっかけがあれば開花する。
固有能力・・・能力より覚えにくい力。何かのきっかけで覚えることが出来る。
????の可能性・・・????への可能性を持ち、??????????????。****??????????????????????。*&#?*‘#$%&$#”?*$‘”(途中から文字化けしてて読めない。)
魔力感知拒否・・・そのままの意味。(そのままってなんだよそのままって!)
魔力放出・・・そのままの意味。
魔力操作・・・そのままの意味。
ステータス可視化・・・そのままの意味。
個人能力・・・正体を知るにはまだ早いので表示できない。(LV50を超えたら開放)能力自体は使える。
加護・・・基本的に神から得られる加護。基本的に一つ持ってりゃいいほう。全部そのままの意味だから表示しない。魔神は魔法の神の意。はぁ、やっと終わった。それにしても、いつかこの人には会いそうな気がするな~。もうおねぇちゃんったら人に仕事おしつけて。まぁ面白い人間をみれたからいいや。あ、やべ書いてたこれ。
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……。
なんか後からおかしくなってるぞこれ・・・。
まぁいい。とりあえず俺はかなりのチートスペックを手に入れたようです。素直に喜べねぇ。
ちなみにキラの呼び方が変わったのは、落ち着いた事によるものです。
閲覧有り難うございました。