12話 聖邪典と過去の勇者達 始りの壱
ユニーク2000、ポイント100を超えた!本当に感謝です!
思わぬ方向に話がずれたので2章のタイトルを変えました。今回は弱冠少なめです。
「は~。今日も退屈だな~。ねぇ光輝?」
「お前はいっつも退屈そうだよな」
「え~そんなことないよ」
「気づいてないだけだ」
「二人ともいちゃいちゃするのはそこまでにしろ」
「「してない!」」
「いや~ほんっとお前らからかいがいがあるよな」
「もうほんとにやめてくれよ」
「や~だね。俺が学校に来るときの楽しみの一つだからな」
「はぁ」
僕は霧明光輝。中学二年生である。最初に話していたのは居守瑞樹という幼馴染だ。僕らにちょっかいを出してきたのは同じく幼馴染の針谷闇暗。名前を聞くと暗そうに思えるがかなり明るい性格である。ちなみに今僕達は教室で話をしている。まだ朝早く僕達以外の人はほとんど居ない。最終登校時刻まであと3時間以上ある。
「ところで光輝。野洲家は?」
「知らんぞ。お前のお得意の探査魔術とやらでわからないのか」
「そこでそれを持ち出してこないでくれよ。返事に困る」
そう闇暗は厨二病である。
「あいつまた猫と話してんじゃないの~?」
「「たしかに」」
野洲家は『言葉は通じなくても心は通じ合える』とかいいながら毎日野良猫と会話(?)をしている。なので今日のように遅くなることはある。野洲家も幼馴染だ。
「で、また今日もここのんは遅刻かな~」
凍上九。陸上部で早起きしてるくせになぜか遅刻の常連犯の幼馴染。瑞樹はここのんと呼んでいる。
「いや今日は朝練出てたぞ」
「へ~。珍しいね~」
「もうすぐ大会なのに、何か最近みんな体が重いとかだるいとかであんま練習出来てなくて、『せめて自分だけでも!』って意気込んでるらしいぞ」
「そういや最近みんな体調悪そうだよね~。とくに体が重い~とか、だるい~とかよく聞くなぁ~」
「まさかこれはこの世界がカオスに包まれる前兆では!?」
「そんなことあるか。お前の頭の中がカオスだよ」
「それ言えてる」
「いつの間に俺の背後に!」
「急に出てくるなよ静菜。心臓に悪い」
貴久良静菜。神出鬼没の学級委員で幼馴染。いつもいきなり出てくるので心臓に悪い。
「所でみんなどうしちゃったのかな?」
「何のこと?」
「いや~昨日先生から言われたんだよ。『最近体が重いなどの理由で保健室に行く生徒や病院に行く先生が多発しているんです。何かの病気かもしれませんので皆さん気をつけるように言っといてください』ってね」
「そういえば私たちを除くクラス全員がだるそうにしてるよね」
「引っかかるのはそこなのよ」
「「「どうゆうこと(だ)(~)?」」」
「私たちを除く、ということは私たち以外全員がダウンしているっていうことになるわ。こんなににもダウンしている人がいるっていうのに私たち『オサナナジミーズ』の全員がダウンしていないということが不思議なのよ」
オサナナジミーズというのは僕、瑞樹、闇暗、九、野洲家、静菜で形成されているという設定のチームである。小六のころに勝手につけられた。静菜は気に入ってるらしい。
「単なる偶然じゃないの~?」
「その可能性もあり得るけど・・・」
「けど?」
「いやなんかね、偶然じゃないように思えてくるのよ。本当になんとなくなんだけど」
「ふむ。なるほど俺たちには偶然ではなく必然的に症状が出てないのか・・・ま、まさか俺にスタン〇やど『バキッ!』何するんだ静!や、やめいたたたたたたたた」
妙にきれいな関節技が決まり闇暗がダウンした。
「さて厨二病は退治したし本題に戻ろう・・・と思ったがこれ以上考えたとこで何も思いつかないと思うのでやめにする」
「俺の犠牲はどうなるんだー!」
『だー』
『だー』
『だー』
闇暗のむなしい叫びが教室に木霊した。
~一時間と何分か後~
「ふ~終わった終わった」
「お疲れ~ここのん」
「おはよ~みずきん」
「あれ?あんあんは?」
闇暗はどちらも『あん』と読めることからそう呼ばれている。
「さっき静の関節技がきれいにきまって保健室に行ったよ」
「またやらかしたのか。こりないね~あんあんは」
「闇暗がいたら絶対に『お前こそ遅刻にこりてねーだろ』っていうね」
「今日はちゃんと来たもん!」
「ああ。今日はな」
「おまえら~うるさいぞ~」
「すいませんおこしちゃいましたか」
このクラスの担任若葉夕菜。通称ゆうちゃんと呼ばれていて、朝よくクラスの中で寝ている。一見怠け者に見えるが授業はしかっりしている。むしろ最高レベルといってもいいほどわかりやすく、とても面白いため、夕先生が担当の授業のテストの平均点はほぼ満点に近い。そのためかなり人気な先生なのだが、やはり夕先生の担当のないクラスは文句を言っている。そして顔、スタイルもなかなかのものであり、スポーツもトップクラスだ。唯一の弱点といえば朝弱いことだろうか。
「まぁこの時間帯に自分のクラスで寝ている教師がおかしいんだけどね。普段の授業などの反動というのも考えられるけど」
「ほぼ完璧って言っていいほどだもんね~。可能性はじゅ~ぶんあるとおもうな~」
「確かにな」
「確かにそうだよね~。あの状態にもなってないみたいだし」
「本当に心臓に悪いからやめてくれ。静」
「ところであのじょうたいってなに~?」
「そうよ。あの状態って何よしずしず」
「『体が重くなったりだるくなったりする病』のことよ。通称不可思議病」
「あれのことか~」
「朝練に先輩たちも来なくなった原因よね。一体何が起こってるんでしょうか?」
「今この状態になってない人リストを作ってみました」
と言いながら紙を取り出して俺たちに見せてきた。そこに書いてあった名前は以下のとおりである。
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生徒
霧明 光輝
針谷 闇暗
居守 瑞樹
則糯 野洲家
凍上 九
貴久良 静菜
妙味 健介
和辰 額賀
巣状 彩花
昆 毀損
クスーディ・ミルセン
撚屡矢 賢介
満 三留
明城 正義
教師
暑宮 熱
サクティーナ・マルディス
ダミナ・クルリス
愛奈 ミレナ
神咲 創意
若葉 夕菜
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「これで全員のはずよ。みんな共通点はわかるかな?ちなみに他の二人は当てたわよ」
二人とは闇暗と野洲家の事だろう。野洲家来てたんだ。
「わ~か~ら~な~い~」
と瑞樹。
「そもそも周りを見ていないから知らない人ばっかり~」
これは九。
「あれ?意外とわからない?」
わかりそうでわからない・・・なんかひっかかるんだけどなぁ。
「大大大ヒント!このリストに書いている人は今全員この学校内にいます!」
朝まだ早い時刻に全員学校に来ているということはまさか
「全員早起き?」
「大正解!」
「だけどなんか関係あるのか?」
「それはわからない」
「ズコー」
「口から擬音出さない」
「ハーイ」
この時僕たちはまだ知らなかった。この不可思議病が何の意味をもたらすのかを。僕たちに何が起こるのかを。
~昼休みの時間(大体の生徒が食事を済ませている時間)~
それは唐突に起きた。
それのはじまりはスピーカーから流れる中世的な声だった。
『皆さん至急自分のクラスに戻り着席してください。繰り返します・・・』
この放送に学校中がざわめいた。明らかにおかしい。昼休みが終わるかどうかのこの時間帯。この明らかに怪しい放送になぜかそうしなくてはならないと理解する前に本能が騒ぎ、皆3分もしない内に自身の席に着いていた。しかしこのイレギュラーに皆パニックを起こす。そのざわついた教室に、このイレギュラーの中迷いなく声を発した者がいた。
「皆さん落ち着いてください。焦っても仕方ありません。冷静になるのです」
その声の主は光輝たちのクラスの担任、夕菜だった。この言葉がトリガ―だったようにまたスピーカーから声が流れた。
『一度しか言わない。今から君たちは未知の力を与えられ未知の世界を救出しなければならない。少し混乱すると思うがこれは冗談ではない。少し助言を与えよう。自分に迷うな。自分に酔うな。己を大切にしろ。自分を汚すな。すべては心から始まる。気をつけろ異世界の勇者たちよ』
スピーカーから声が途切れると同時に床が光りだす。光輝たちはあっという間に光に飲み込まれ、不思議な感覚の後意識が途切れた。
全ての始まりが終わった瞬間だった。
読んでくれてありがとうございました!




