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マイペース異世界災難記(仮)  作者: 紺(空想野郎)
ギルドと本と古き記憶
13/40

9話 初クエスト

何故か途中で書けなくなったので少し短めです。

ギルマスからカードを受け取った俺は1階のクエストカウンターに来ていた。

「クエストを受けるのは初めてですか?」

「はい」

「では詳しく説明させていただきます」

ちなみにこの人は俺の(Dから始めるという)事情を知っている。

「まずここにカードを置いて下さい」

そこにはパス〇やス〇カをタッチするような場所があった。多分異世界人の誰かが伝えたんだろう。そこにカードを置くとギルド員の前に半透明のウィンドウが現れた。この半透明なウィンドウには名前、ランク、討伐したモンスター、賞罰、現在受けているクエストが載っている。これはカードの持ち主とギルド員にしか見えないようになっている。俺の現在登録名はクロスハートである。適当に提案したら通ってしまった。

「お客様の適正クエストはこちらになります。適正クエストとはランク、職業、得意分野などによって変わります。この中から最大3個クエストを受けることができます。どのクエストを受けますか?」

本来なら字が読めるかどうか聞くのだが、事情を知っているために聞かれていない。語学神の加護は字も読めるようになるらしい。半透明のウィンドに現れたクエストは『スライム討伐』『アーマーオーガ討伐』『デグウルフ討伐』『カウンラビット討伐』『神殿のお願い』の五つだった。最後のはよくわからないがほかの4つは全てモンスター討伐クエストだろう。だがなぜスライム討伐がDランクに頼む仕事なんだろうか?実際行ってみればわかるだろう。『スライム討伐』をタッチする。

「スライム討伐ですね。危険ですので装備を整えてから行ってください。なお制限時間は今月中です。報酬は1匹銀貨5枚です。失敗すると銀貨1枚没収、または罰が与えられますのでご注意を」

「わかりました。有り難うございます」

今日から3日間は訓練無しとなっている。命がけの実戦を試してこいだとさ。

「クロスハートさ~ん」

外で待っていた優に声をかけられる。

「クエストは何にしたんですか?」

「スライム討伐だ」

「スライム討伐ですか!?いやでも純弥さんなら・・・」

なんか驚くことでもあったかな?それと最後小声で聞こえない。

「さて行こうか」

「すみません。ちょっと僕は用があるので、ここからは一人で」

「そうなんですか。わかりました」

「ではまた。くれぐれも気をつけてください」

「夕食までには帰るから。じゃな」

ということで俺は一人で王都の外の草原に向かうのだった。

~門前~

王都をでるときは検査がある。検査と言っても身分証明証を見せるだけだが。俺の場合はギルドカードだが。おっと俺の番だ。

「冒険者か。罪は犯してないようだな。よし頑張れよ」

「はい。有り難うございます」

「ところで外に何の用があるんだ?」

「スライムの討伐です」

「す、スライム!?装備は平気なのか?」

「いや、別に心配ないです」

「そ、そうか。くれぐれも気をつけてくれよ」

「わかりました」

そういいながら門を出る。そういやさっきの門番も優もギルドの人もたかがスライムに気をつけろって言ってたけどどうしてだろう?スライムって〇ラクエの序盤に出てくるモンスターだろ?ちょろい、ちょろい。


そう思っていたときが俺にもありました。現在おれはスライムと絶賛交戦中である。剣もちゃんと四次元〇ケットのような魔法具からだし、装備している。それでもまだ一匹も倒せていない。10分前スライムを発見して、弱気で殴ってみたら一部分が吹っ飛んだだけで再生してしまった。それから剣を装備し切って、再生して、切って、再生しての繰り返しをしているだけである。いや繰り返しのみではなくスライムがでかくなっているような気がする。

「いやでかくなりすぎだ!」

スライムの大きさは軽くキング〇ライムを超えているであろう。ああもうめんどくさい。そうだ!あれをつかえば倒せるんじゃないか?早速試してみよう。

砕拳クラッシュパンチ!!」

選択したのはスライムの体である。

『パン!』

という音が響きスライムが消えた。そしてさっきスライムがいた場所にソフトボールくらいの光っている石が残っていた。とりあえず持っていこう。四次元魔道具に石を入れ門に向かおうとしたが迷ってしまった。どっちから来たか全くわからん。なぜなら現在地が森だからである。俺がきょろきょろしていると後ろから声がした。

「どうしたの?」

完全に忘れていた。声をかけてきたのはネイリーである。

「お前今までどこほっつき歩いてたんだ?」

「ちょっと妖精界に用があってね。ところで何があったの?」

「道に迷った」

「ださー」

「うるせー」

「仕方ないな~。私が教えてあげるよ」

「誰がお前なんかに聞くか。といいたい所だがお願いします」

「わかったわ。むこうよ」

ネイリーが北か南か東か西かわからない方角をさす。

「それじゃわかんねーよ」

「一直線を走っていけば着くわよ」

「なるほど。そろそろ日が暮れそうだ。急ぐとしよう。『電光石火』」

迫る木々を避けながら全速力で走る。すると2分後門が見えた。こっからは歩いていくとしよう。門番に見られたくないしね。俺が電光石火をといた瞬間森のほうから

「キャーーーー!!」

と悲鳴が聞こえた。何かあるといけないから木の枝を伝って移動するとそこには冒険者(後ろには馬車)のような人達と盗賊のような奴らがいた。

「テンプレか」

俺はひっそり呟いた。助けるにしても事態を分析しねぇとな。よくよく観察してみる。冒険者(仮)5人を盗賊(仮)10人くらいが囲んでいる。商人(仮)は3人ほど負傷を負っている。このままでは勝てそうに無い。盗賊側は6人がEランクくらい3人がDランクくらい1人ががcランク位だろう。いずれも強そうだ。俺が出て行ったところで10人相手には勝てる気がしない。ということで反則技をつかわせてもらう。

「くらえ。『魔気力拘束エネルギーバインド』」

魔力と気力が合わさっったエネルギーが盗賊(仮)にまとわり着く。

「「「「「「「「「「「!!!」」」」」」」」」」

「誰だ!そこにいるのでてこい!」

10人中9人が驚いてとまっているようだけどリーダー格っぽいのだけは気づいたようだ。俺はご要望に応えるために木から盗賊(仮)の奴らの近くに飛び降りる。

「ども。あきh・・じゃ無くてクロスハートと申します」

「てめぇか。こんなふざけたまねをしやがったのは」

「ふざけてんのはあんたじゃない?」

「てめぇ!言わせりゃすき放題いいおって!」

「そんなに言ってないような気がする」

「だまれ!そして拘束を解け!」

「うるさいな。『気絶スタン』」

頭も含めて丸ごと気絶させる。ふぅ。とため息をついていると商人(仮)が話しかけてきた。

「あ、あのぅ」

「ん?なんか用か?」

「助けてくれて有り難うございます!」

「「「「有り難う(ございます)!」」」」

ちっちゃい女がお礼を言うと後の四人もお礼を言ってきた。

「いやぁ別にたいしたこと無いよ。で、なにがあったの?」

「その前に、ルッタさん出てきていいですよ!」

ルッタと呼ばれた人物が馬車から降りてくる。太ったおじさんだ。

「何があったんですか?マルトさん。隠れろ!って言われたあとから何も知らないのですが・・・」

ルッタさんの質問に答えるマルトさん

「それがですね・・・」

マルトさんの話は3分ぐらい続いた。まとめてみると

王都の外の町から商人のルッタさんを護衛して王都に向かう途中に盗賊の気配を感じ、ルッタさんに警戒させ、盗賊を撃退しようとした。が、盗賊の頭がcランク級の賞金首だったようで連携がしっかり取れていて手に負えなかったそうだ。そこで苦戦しているときに来たのが俺ということだ。

ちなみに冒険者は、笑顔が似合う青髪の青年がマルトさん。最初にお礼を言ってきたちっちゃい女がルミクさん。身軽な装備を付けている女盗賊風な紫髪のミルルナさん。杖を持った魔女風の恥ずかしがりやがリルユルさん。力持ちに見える灰色髪の青年がキムチョさんだ。

「ところでクロスハート君。まだ幼いのに僕らより強いんだね」

「マルトさん達はおいくつなんですか?」

「僕とキムチョが23、ルミクが19、ミルルナとリルユルが22だよ。クロスハート君は?」

「14だ」

「「「「「「14!?」」」」」」

やはりテンプレが起こったか。ギルマスは世界中を旅したからわかっただけであって一般人の反応はこんなもんか。

「す、すまないね。僕は9歳位かと思ったよ」

「俺もだぜ・・・」

「私もよ・・・」

「クロスハートさんはうちの息子に似てるんですね」

これはルッタさん。

「どこら辺が?」

「歳と見掛けが違うとこです。実際見てみりゃわかるでしょう。リック、でてきなさい」

「なんだい親父。もういいのか?」

「こちらの方が助けてくれたそうだ」

「こいつが!?見たところ10もいってなさそうだよ!?」

「こら失礼だぞ。それとそのことはお前も言えないだろ」

「そうだった。失礼いたしました。リックと申します。歳は16です」

年上なのな。

「そんなかしこまらなくていい。俺はクロスハート。歳は14だ」

「一応俺が年上か。だがそんな変わらないな」

「そうですね」

「お前ほんとに強いのか?」

「試してみる?」

「おう!」

木の枝を素早く折って切りかかってきた。速い。だが甘い。

『バゴ!』

俺が地面を殴ると鈍い音がし、地面が揺れた。

「「「「「!!!!!」」」」」

「おわっと!」

リックが転んだ。

「おまえほんとに強いのな」

「おうよ」

「気に入った。これやるよ」

リックが赤い石を投げてきた。何だこれ?

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

魔石(火)


ウィークファイスライムから取れた魔核のかけら。火属性の魔力がこもっている。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

凝視してたらなんか出てきた。

『鑑定が超鑑定に進化し、ステータスウィンド観覧と解析と統合され魔眼『鑑定眼』になりました』

そしてなんか聞こえた。気のせいかな?

「どうした?」

「いやなんでもない。それよりこれは?」

「それは火の魔石。魔道具とかに使われるんだ」

「リック!火の魔石ってもしや・・・」

「おう。俺の初魔石だ」

「それは大切に飾っておくんじゃなかったのか?」

「いいんだよ」

「いやいやそんな大切(?)なものもらえません」

「いやいいんだよ俺があげたいんだから」

「いやほんとにいらないって」

投げ返す。そういや似た様なやつを見たことがあるような・・・そうだ!俺は四次元魔道具に手を突っ込んであるものを取り出した。

「そ、それは・・・」

「ん?どったの?」

「どったの?じゃありませんよ!それは滅多に見れないサイズ、大きさの魔石ですよ!いったいどこで手に入れたんですか!?」

リックの口調が変わった。

「スライムを倒したらなんかあった」

「スライム!?だとしてもこの大きさはありえません!」

「そうなんだ。じぁこれはなに?」

「少し見せてください」

ルッタさんがこっちに来た。

「いいですよ」

「それでは。『鑑定』」

「親父、どうだ?」

「こ、これはいったい?」

「親父どうしたんだ?」

「入手元がUSと書いてある。今まで聞いたことがない。スライムの新種だ」

「「「「「新種!?」」」」」

「え、マジで?スライムじゃないの?クエストどうなんの?」

「「「「「気にすんのそこか!?」」」」」

「大丈夫よ。同じスライム種だから、そのスライムの強さによってスライム討伐数が上がるだけだから」

「「「「「お前もか(ミルルナ)よ!」」」」」

「いちいち驚かないわよ」

「「「「「すげーな!」」」」」

「はいはい。ハモるのはそこまでにして、さっさと行きましょう」

俺は魔石を回収し、皆と一緒に門に向かった。

~門前~

検査を終えた俺達は別れることになった。マルトさん達は別の仕事へ、ルッタさん達は自分の店へ。俺はギルドへ報酬をもらいにいくのだった。

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