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第八十八節 これは、また……

 とりあえずソリからセント・ネコデスの荷物を降ろしていると、

「それを研究室まで頼む」

そう言いながら歩いて行ってしまった。

おいおい……丸投げかよ……

これを全部って……

荷物と言っても、魔導の研究の為と称して新しく買い漁って来た物だ。

割れ物ばかりで移動が大変なので、サンタ達にも手伝ってもらった。

特に丸出しの蒸留器みたいな謎の装置は、ぶつけたらアウトなので本当に大変である。

何やら工事現場に居るような錯覚に陥る掛け声と共に、慎重に運んで行った。


 研究室に入ると驚いた。

ある程度は予想していたが、これほど凄いとは思わなかった。

いつかテレビで見た、どこぞの博士が使っていた部屋のようだ。

実験に使うであろう道具やらガラス瓶が、部屋を埋め尽くすように置いてあった。



 私達はセント・ネコデスに呼ばれた。

「ちょっと、来てくれ」

そのまま奥の部屋へと歩いて行ってしまったので、私達もその後を付いて行った。

部屋の奥には幕のようなものが壁一面に掛けられている。

それをセント・ネコデスが一気に引っ張ると、流れるように幕が落ちて来た。

その中から出てきた巨大なものを見て、私達は唖然としてしまった。

「これが、その実験中のゴーレムだ」

おいおい……本当に作ってやがったよ、この爺さん……


 ゴーレムと言えば、RPGゲームでは定番の敵だ。

それは大抵、土やレンガっぽい外見をしているものが多いのだが

これはどうやら違うようだ。

その表面が相当にゴツく、かなり白っぽい。

岩のゴーレムと言った雰囲気だ。

怪しく光りを放つ目は、ヤケに迫力があって近寄りがたい。

これは強そうだな……

少なくとも、こんなのを敵に回したくは無いものだ……


 その時、全く部屋の雰囲気に伴わない女性の甲高い声が響いた。

「お帰りなさいませ、ご主人様!」

え? 誰?

私達が驚いて辺りを確認していると、セント・ネコデスが咳払いをした。

「あぁ、すまん……今のは……このゴーレムの声だ……」

はい? ゴーレムの声?

目の前に聳え立つ巨大な岩ゴーレムを、皆で揃って見上げた……

……

いやいや……それは、さすがに無茶でしょう……

おもわず聞いてしまった。

「それは、セント・ネコデスさんの趣味で?」

それに、目を見開いた。

「なっ! 何を言う! これは……ちょっと、配合を間違ってだな……」

そうは言っているが、妙にうろたえている。

メイドが好みですか……この爺さんは……

私がその様子を見ながら笑みを浮かべると、セントネコデスは顔を赤くしながら言った。

「まぁ、そんな事はどうでも良かろう……」

照れ隠しのように、数回頭を掻いた。

そして、一息ついてから話を続けた。

「こんな事もあろうかと、密かに研究を重ねていたのだ。私が疑いを掛けられた時に慌ててここに隠したのだが、今となれば公に出来る。遂に、このゴーレムの出番だ」

いや……それ疑いじゃなくて、有罪確定ですが……












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