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第五十八節 なるほどね~……

 当主の話によると、この城の北側に見えるブットビ山を越えると

大きな祠があるという。

そこに娘さんが囚われていると言う事だ。

だが、かなり大量の魔物が居るらしいので気付かれないように潜入するのは至難の業だろう。

十分に注意しつつも、何かしらの策を講じなければならない。

しかし少し考えた程度では、何も名案など思いつかない。

かなり難しい事は確かだ……



 まずは、出発の準備をするついでに

ずっと気になっていた話を町の人々に聞いてみた。

「ここは鉱物が取れると聞きましたが、もしや浮遊鉱石も採掘されるのでは?」

「えぇ。珍しい鉱石ですが、ブットビ山へ行けば比較的に良く取れますよ」

やはりか……

なるほど……ようやく一つに繋がったぞ。

「よし。娘さんの救出に成功したら、浮遊鉱石を取りに行くぞ!」

それに、ダッツとナーヴェが驚いた顔をしている。

「ん? どうした?」

「いえ、入手の必要があるのか疑問で……」

私は、それに笑みを浮かべた。

「いや、これで良いんだよ……

時期的に、私と沙耶が出会う遥か以前にこの城は魔物に占拠されていた。

ならば浮遊鉱石は、まだ入手出来ていないと考えるのが妥当だろう。

ここに来て、まず腑に落ちなかったのが魔物の行動だ。

普段は人間に紛れるほど巧妙な奴等が、この城だけは全力で落としに来ている。

それなのに出発の時点で、私達はこの魔物討伐の話でさえ聞かされていない。

そして、飛空移動船の話も秘密にしていたのは何故だ?」

首を傾げる二人に、話を続けた。

「それは、私達があの町で何者かに監視されている可能性があったからだ。

誰に聞かれるか判らない状況で、真の目的なんて大っぴらに言えるはずも無い。

何者かは判らないが、それは魔王の一派である事は確か。

あの沙耶が相当に警戒しているのだから、かなりの大物だろう。

確かに魔物の一掃は重大な事柄だが、沙耶から見れば付属品みたいなものだ。

要は、見せ掛けの作戦だよ。

君達が聞いていた飛空移動船の情報が、まさにヒントの一つだ。

実際に私が、交渉のネタとして持って帰ろうとしたのも事実。

そして、ここまで来れば全てが判るだろうと沙耶は踏んだ。

つまり、私達自体がフェイクであって尚且つリアル。

沙耶は、密かにこれを期待しているはずだ。

奴等がこの城を襲った目的は、浮遊鉱石を人間の手に渡さない為。

そして我々の本当の任務は、その浮遊鉱石の入手と考えて間違い無い」

二人は、目を丸くして頷いた。

まぁ結局、沙耶の手の上で踊らされているのは変わらないんだけどな……



 さて……

まずは、目の前の問題から考えてみよう。

大量の魔物が想定される状況で、どうやって祠に忍び込むかだ……

私は安に聞いてみた。

「なぁ? 安なら、どうやって祠に忍び込む?」

「そうでやすね……魔物は闇が大好きでやす。

人間のお城と違って、こっそり夜に忍び込むのは無理でやすね。

あっしなら魔物の姿で紛れ込みやす」

ほう……変装か……

「それか……大きな音が出る仕掛けを作って、

注意を引き付けてる間に忍び込むのも手でやすね」

なるほど……確かに……

その辺りをヒントにして、対策を練るしか無さそうだな。

「ありがとう、参考になったよ」

それに安は、照れ笑いを浮かべていた。



 数時間後……


 私が出発の準備をしていると、

「ねぇ!」

遥子が不機嫌そうだ……

「ん? どうした?」

何気に問いかけると、遥子は冷たい視線を投付けてくる。

「こんなの、本当に成功する訳?」

それに笑みを浮かべた。

「まぁ、それは見てのお楽しみだ……後は任せたぞ」












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