第三四話 野盗討伐前夜
大変お待たせした上に短い内容。申し訳ないです。
まあ、気楽に楽しんで貰えるとありがたいです。
黒沢明人は、特殊部隊として黒薔薇騎士団を結成し、軍隊の訓練中に飛び抜けて能力のある人材を見つけては慎重に編入させていた。
この部隊は、かなり幅広い実践的な訓練が行なわれていた。この騎士団は、全軍を補佐する位置づけにある。軍の補佐と言っても闇夜の奇襲から突撃、しんがり部隊などと命を惜しんではいられない過酷な部隊だ。また、個人の裁量権が大きく、遊撃部隊としても活用を考えている。
指揮系統は、隊長がロデ・カッテン。そして、20人長をリーハ・グレスデンとリック・ソーセルの二人が受け持った。
そして特殊部隊には、騎士ということで軍馬が充てられた。
この騎士団の特徴は、全員の鎧が迷彩模様の布に包まれていることだ。その為、森の中では視認しにくい上に、鎧同士がぶつかって音が出ることも無い。高い隠密能力も持っている。また、武装は、クロスボウが基本装備で、他は状況によって変えられる。
そしてこの鎧に腕を通すことは、軍隊の誰もが憧れる地位だ。無論、報酬も通常の実に10倍と破格だ。
今回の野盗討伐に関して、黒沢明人はブリーフィングを行った。
「敵本陣は要塞に立てこもって消耗戦に持ち込む算段だ。攻守の立場で考えれば戦力は、互角と言いたい所だが外堀が無いことを考えれば、我々が有利だろう。また、野盗は街道沿いの下生えに伏兵を用意して挟撃を行う算段らしい。恐らくただ守りに入っても勝てないと判断したのだろうが、情報が筒抜けでは意味は無いな。この伏兵には黒薔薇騎士団が対応する」
そこで一旦水を飲み、黒沢明人は続けた。
「盗賊の要塞は、街道を外れて森に300m程中に入ったところにある。そこで我々の最初の攻撃は、月明かりの下、街道からの長弓部隊500人の攻撃だ。奇襲を装い外に誘きだした後、攻撃する。矢は圧電で電気を放出後潰れる設計になってある。全ての矢を射った後、軽装歩兵部隊となって戦って貰う。
我々城塞攻略部隊が城塞にたどり着く頃には、黒薔薇騎士団強襲チームが内部に侵入し、門を開いていることだろう」
「まあ、問題は無いでのう。しかし、アキト殿は一体どうやってそれほどの情報を集めたのかのう?」
「まあ、切り札があってな。詳しくは言えないが…。暫くはそう察してくれ。
では、各残りの黒薔薇騎士団2小部隊は、明朝19時に先行してそれぞれ北と南に森側に入り、速やかい伏兵を討伐し、奇襲を装え。
本部隊は、ブロン・バーリエンス指揮のもと30分遅れて合流し、攻城攻撃を開始する。その段階でロデはブロンの相談役にもなってもらう。
また、今回の任務では圧電装備を採用する。因みになまくらだ。できれば討伐後、野盗を懐柔したいのでな。
意見は無いか?」
沈黙が肯定を意味していた。
「では解散、各自各々の準備、チームとの調整等行うように」
場は急に、ざわざわとした雰囲気になって皆次々に扉に消えていく。
その場には最終的に、黒沢明人とリーナ・サーリエントとブロン・バーリエンスの3人だけのこった。
「旦那、宜しいんですか?あっしなんかが指揮を取って」
「これは、テストだ。勝って当然。どこまでやれるかで今後の方針が決まる」
「解りやした。ではロデとフェイを集めて細かい方針を打ち出しやす」
黒沢明人は、うむと頷き「さて、リーナ。我々は昼飯でも食べに行くか?」
リーナは、目を輝かせて立ち上がった。
「さあ、今すぐ、刹那に参ろうではありませんか!」
「お前、どこでそんな言葉を覚えたんだ?」
その夜、ブロンは執務室に訪れ、黒沢明人に人員構成、攻城兵器の内容、数と詳細な作戦を報告した。
「うん、悪くない。最善の策だ」
「ふぅ、良かったでやす」
「まあ、戦場では何が起こるか解らないがな…」
黒沢明人は、立ち上がると、「ちょっと待っていてくれ」と言い残し、部屋を出て行った。
すると、それ今の内にばかりと、ブロンはリーナに質問した。
「リーナ、旦那との関係は前進しやしたか?」
「う、まだなんですぅ。優しくはしてくれるから期待しちゃうんけどぉ…はぁ、まだまだ子供と思っているのかなぁ…」
「そうでやすかぁ…。まあ、旦那の趣味は正直解り難いでやすしね」
リーナは、はぁと息を吐いた。
誤字が多くてすみませんorz




