第二五話 町の発展
すみません。超短いです。
次回から色々ボリュームが増えると思います。
黒沢明人は、ふと疑問を感じセリヨン・ハーネストに訪ねた。「二つ目の森ワナ・グラープス」の魔物はどうだ?結構な傭兵の数だが…」
「それがですね、一匹たりとも出会いませんでした」
「一匹足りともか…。どういうことだ?」
「正直判断致しかねますな」
黒沢明人は、内心、これは調査する必要があるな、と決意を持った。
「セリヨン、いつまで此処にいる?」
「一週間ほどですが?」
「そうか、珍しい食材や香辛料を、売って貰いたいのだが」
「それは構いませんが、で、物はどちらに?」
「ここで構わない。宜しく頼む」
「後、穀物組合が小麦の種を欲しがっているのだが」
「無論ご用意しております」
「念のために聞くが、生きた、オーロックス等を持ち込んではいまいな?」
「問題ありましたか?これからは必要だと考えたのですが…」
完敗だ。セリヨンの洞察力、計画性、この町への愛着。実に安心できる仲間を得ていたものだ。
「いや、ありがたい。北と南の魔物もまったく出て来ないからな。土壌改良もうまく行っているし、何もかもうまく行き過ぎている位だ。オーロックスは、全頭買わせて貰おう」
「仰せの通りに」
セリヨン・ハーネストとリファ・デルファリンが退室した後、黒沢明人は、セイフ・ハーグマンに「二つ目の森ワナ・グラープス」を調査すると告げた。
「兵を500人程借りるが、問題無いか」
「ああ、ええ、はい」
セイフは、まだ正常状態に戻っていないようだ。
「二つ目の森ワナ・グラープスに行っている間に、用意してもらいたい組織がある。技術者、料理家、等を集めた組織だ。後学校の敷地を用意してもらいたい」
「はい、あ、はい。候補ということでしょうか?」
「ああ、まあ一日で終わらせられる問題ではないだろうが、人材をピックアップしてくれ」
「それなら互助会が役に立つかも知れません」
「互助会?」
「この町の何でも屋みたいなものです。問合せれば、そこそこ人材を見繕ってくれるかもしれません」
「それは、ありがたいな。情報を元に後でうまく采配しよう。
では、出立する」
そこで黒沢明人は、ふと背中に気配を感じた…。リーナ・サーリエントだ。
「リーナ…今日は危険な場所に行くんだ。解かるな?」
「でもアキト様の身にもしものことがあったら…」
「大丈夫だ、安心しろ。そして信じろ。それよりもディートを手伝ってもらえないか」
「…はい」
黒沢明人は柔らかいリーナの髪をグシャっと撫ぜた。
黒沢明人は、ブロン・バーリエンス以下500人の調査部隊を編成した。目的地は「ワナ・グラープス」だ。
しかしイザ到着してみると、本来なら多すぎる程の化物の住処なのだが、なぜか気配すら感じない。
「なんだか、不気味でやすな」
「ああ…」
ブロンの呟きに、同じく呟きで返した、黒沢明人は、空を見上げ、2038衛星と内心でコンタクトを取った。
『周囲10キロ圏内に化物の気配が感じられません』
『原因は解かるか』
『恐らくはもうすぐ』
「全員警戒を怠るな」
黒沢明人は叫んだ。
その直後、巨大な影に包まれた。全員が空をふり仰いだ。
「なるほどな…」
「レッドドラゴンでやすか…」
「律儀な奴だ」
どうやらドラゴンの粋なプレゼントだったということだった。
「ワナ・グラープス」から帰った黒沢明人まだまだやることがあった。セイフの献身的努力で、ピックアップされた教師になれる人材を候補ではあるが、文字が解り計算できる者をなんとか10人を揃えることができた。計算に関しては、3人である。
学校に通うことができるのは、当面の規模として300人で、給料も支給することにした。
そして新たな公共工事を行うことにした。下水である。かなり大掛かりな工事になるので、イリート金貨2000枚の予算を計上した。
そんなおり、ベック・トリスタが黒沢明人のもとにやってきた。
採掘上跡地に政府機関用の建物を建設したいというのだ。
「ああ、そうだな。いいだろう。許可しよう。セイフも問題無いだろ?」
「はい、問題無いかと」




