表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/7

スカウト

「最後に1個質問いいですか?」

どうしても聞きたいことがあった。


「ん?なんでも言ってくれ」

それは—。


「昨日、何話していたんですか?」

どうしても知りたかった。だがヴィネスには聞きづらく、魔王様に聞くことにしたのだ。


「ああ。業務連絡だよ…。なんかさ。最近、やばい奴らが出てきたらしくてさ」

そう言ったが疑問が残る回答だった。それはなんで俺を退出させて話していたんだろうという疑問だ。俺も一応幹部だし、そういう奴は俺も知っておくべきだからな。

だが噓をついているようには見えなかった。本当のことを言っていた。


「なるほど」

頷いて言った。


「そう。気を付けてね」


「了解です」

リスポーンあるけど気を付けるか。なんかあったらやばいし。


「じゃあ明日から頑張って」


「はい。では」

扉を開け外に出た。


「終わったか?」

ヴィネスに話しかけられた。


「おう。明日から国の王になるってさ」


「国任せるのは知ってたけど明日からか。まあ頑張れよ」

励ましをされた。こういうのってだいぶうれしいだよな。俺は。


「あとは自分の軍だけだな。どうしようか」

スカウトするって言ってもどこで探せばいいのかわからないし。何をするにしても右も左もわからない状況だ。どうやって探そうか。


「そうだな。募集してみたらどうだ?」


「募集って。流石にもっとこだわりたいからそれはしないよ」


「そうか。じゃあどうするかな」

そういうと考えこんだそうで。しばらく黙ってしまった。

しばらくすると答えが出たそうで口を開いた。


「よし。外に出かけよう」


「は?なんで急に」

あんなに考えていたのに出かけると。まあ自分のために考えてくれたしなんも言えないか。


「考えすぎてもダメだ。ちょっと休憩しよう」


「でもスカウトは?」


「それは追々ってことで。じゃあ行くぞ」

そう言うと俺の手を掴んで引っ張ってきた。


「ちょッ!おい」

なおも引っ張ってくる。かといってやめそうな気配はなくそのまま身をゆだねるのだった。



「どうだ。外の空気は」

地面に座った。


「どうっていつも通りの空気だが」

今はそのまま連れられ、外の森に来ていた。


「どうだ。慣れたか?この世界は」


「まだこの世界2日目だぞ。まだまだわからないことだらけだ」

記憶がほとんどないし、もうなにがなんだかまだわからない。


「それもそうか。じゃあ今から個人的な話するぞ」


「おう」

相槌を打った。


「私はな。魔王様に会う前は普通の村に暮らしていたんだ」


「それは突然崩れたんだ」


「え?どうして」


「呪いだ」

暗い声で言った。


「呪い?」


「そうだ。私に呪いが付いたんだ。突然な」


「私は震えたよ。みるみる力を制御できなくなってしまったんだ。まるで力が暴走するかのように」


「当然、それを知った村のみんなは恐怖していたよ。そして私を村から追い出したんだ。誰も反対するやつはいなかった。私の両親もね」

結構やばい連中じゃないか。両親は親心はないのかと思った。


「そっか。辛いな」


「そのときは文字通り地獄だったよ。食べ物と水は自分で確保しなくちゃならないし、なにより呪いが怖かった。誰かに危害を加えちゃうのではないかと思うと不安だった」

そんな中で他人の事を考えれるってやさしいな。


「そのうち、私は自分で命を落とそうとしたが身震いしてしまった。直前で怖くなってやめてしまった。体力もみるみるうちになくなっていき、倒れてしまった」


「倒れたって場所が悪いと魔物が出るんじゃないか?」


「そうだ。出てきたよ。だが直前に魔物は逃げて行った。私はなぜだかわからず、意識が飛んでいった。すると起きたらどこかの部屋だった」


「それってもしかして魔王城の中か?」


「勘がいいな。そうだ。私は起きたら、とある人と目が合った。そのとある人はわかっていると思うけど魔王様だ。私はそのとき呪いのことが頭から離れなかった。助けてくれた人を殺してしまうかもしれないと…。だけど力を暴走しなかった。なぜだと思う?」


「わかんないな」


「魔王様が助けてくれたんだ。魔王様は「もう心配しないでいいよ。呪いは大丈夫だと思うから」と言った。私はその日から呪いをコントロールできるようになった。だが私は帰る場所がなくなっていた」


「そうだよな。呪いのせいで家を失ったからな」


「だが魔王様は住む場所を与えてくれたんだ。私は返しきれない恩をもらったんだ」


「その後、私はご存知の通り魔王軍の幹部になったんだ」


「そっか。辛い経験していたんだな」


「だからこそ、辛いことがあったら自由に言ってくれ。力になるから」

優しすぎる。


「ありがとうな」

感謝を伝えるのだった。



「さて散歩を続けるか」

手をつないできた。だが俺はそれを嫌がらずに握った。

「おう」

そう言うと歩みを進めた。


「そうだ!なんかスキル覚えようぜ」


「え?なんのだよ」

と言い返した。


「そうだな。いいのは…」

とまた考える。


「意思疎通だな。これは繋げた人同士の意思を繋げるスキルだ」


「どうやるんだ?」


「まずは繋げるか。じゃあ心の中で意思疎通って思うんだ」


「OK」

意思疎通…。お!なんか糸みたいのが頭上に出てきた。


「多分、糸みたいなのが出てきただろ?それを繋げてみろ」

言われた通りにやったら。糸が繋がった。


(これでどこ行っても一緒だな)

なんか脳に直接聞こえてきた。


「なんか聞こえる」


「だから言っただろ?意思を繋げるって」

だから聞こえたのか。なるほど理解した。


「これってどれぐらい離れててもできるの?」


「うーん。まあ大体、10㎞ぐらいだな」

結構遠くに居ても繋がるんだ。連携しやすいしいいじゃん。


「そうだな。たくさん連携しよう」


「あ!そっか心の声聞こえるのか。なに思っていたのかバレバレか」

慎重にしようと思った。ってこれもバレバレか。


「ふふ…」

(やっぱ面白いやつだな)


「めっちゃ聞こえてるぞ」


「大丈夫だ。これは聞かれてもいい」


「だったら直接言えよ」

少し笑みを浮かべながら言った。


「いいだろ。別に」


「はは。やっぱこうやって話している時間大事だな」


「なんだ急に」


「他愛のない話こそ、俺は好きだな」

ゲームとかやっている時間は楽しくていいと思うんだけど、他愛のないことが一番思い出に残るな。

兄と変な話で盛り上がったときとかめっちゃ残っている。


「そうか。私もいいと思うぞ。こういう時間」


「でずっとこの時間が続けばいいと思っているな。俺は」


「じゃあ時止めるか?」

そう言われると俺はこう答えた。

「でも進むから思い出に残るんじゃないのか?」


「それもそうか。他愛のないことでもずっと話していたら飽きるよな」


「そうだな。だからこの時間を大事にしたいな」

そうしみじみと語った。

「いいこと言うじゃん。じゃあ大事にしようぜ。この時間を」


「おう」


そう言っていると何か聞こえてきた。

バコーン!


「爆発か?」

爆発音が聞こえたのだ。


「そうだな。行ってみようぜ」

と言って爆発音が聞こえた方向に進む。



「あれは——」

爆発音が聞こえた場所の近くの茂みに来たが何も燃えているとか壊れているとかはなく、ただ1人の人が居た。鮮やかな水色の髪色が特徴だった。


「力が欲しい…」

と言って木を殴っている。そう俺たちが聞こえた爆発音は木を殴る音だった。


「もっとだ…もっと強くならないと呪いには…」

1発1発、重い一撃を食らわせている。

その殴っている手は赤くなっており、何回も殴っているのがわかった。


「スカウトできるかな?」

と唐突に言った。


「わかるのか?」

と言い返された。俺はよくわからなかったため

「なにが?」

と言った。


「あいつ、すげぇやつだよ。成長したら魔王軍の幹部クラスになるぞ」


「どうしてわかるんだ?」


「呪いだよ」


「え?じゃあ逆じゃないのか?」

咄嗟にそう言った。


「いいか?呪いというのは元々、昔滅んだエルフにかけられたものなんだ」

じゃあなんで呪いが付いていると強いというのがわからなかった。


「じゃあなんで呪いがあると強いってわかるんだよ」


「それは昔、悪魔とエルフが争っていたんだ。でエルフは勝ったんだがその代償に悪魔の呪いが付いてしまって滅んだんだ。その呪いというのは魔住という呪いなんだ。その名の通り、体の中に悪魔が住み着く呪いだ。その悪魔は体を蝕み、最終的に体を乗っ取るというやばいやつだ」


「エルフって滅んだんだろ?なのになんで呪いは残っているんだ?」


「それはわからないんだ。突如、30年前から出てきたんだ」


「で話を戻すんだが魔住というのは克服するとものすごい力を手に入れられるんだ」

なるほどね。克服か。


「でどうやって克服するんだ?」


「悪魔と共存するんだ」

なんか。コズミックマンタインと似ているな。たしか主人公は悪魔と共存することで力を手に入れたんだ。でどうやって共存したかというと魔力を安定させることで悪魔は暴れなくなり、共存できるようになったと。


「魔力を安定させればいいのか?」


「なんで知っているんだ?」


「なんとなくだ。でどうやって魔力を送ればいいんだ?」


「あ…ああ。力を手に込めて対象に放つみたいな感じでできるぞ」

困惑しながらもしっかり教えてくれた。


「魔力は大丈夫なのか?」

魔力がないと元も子もないからな。確認をしておいた。


「大丈夫だぞ」


「なんでだ?」


「そりゃあ。そうだろ。元々この世界に来た転生者は莫大な魔力がもらえるんだ。それにお前は特別だからな。もっとすごい量の魔力があるんだ。魔王様に匹敵するくらいな」


「そうなのか」

と思いながらまず準備をする。と言ってもコズミックマンタインの真似ごとをするだけだが。


たしか仲間の1人を仲間にしたときは急に現れて力を与えたから…。

時を止めて、急に現れてやる感じで行くか。

「じゃあ行ってくるわ」


「私は見とくだけでいいのか?」


「時間を夜にすることってできるか?最初会ったときみたいに」


「ああ。できるよ」


「合図送ったらできるか?」


「OK」

グッドマークをやりながら言った。


「ありがとう」

そういって時を止める。

そして合図を送る。OKマークが出た瞬間、夜になった。

「頼もしいね」


時よ動け。

そう思うと時が動き出した。


「は!なんで夜に…」

そう困惑する彼女にこう言う。


「力は欲しいか?」

と言うと驚いた様子で俺の方向を向いてきた。


「は!誰だ。君は」


「ノヴァだ。君は呪いを克服したいと思わないのか?」

引き続き低い声で言う。


「呪いのことを知っているのか!?」


「ああ。そして俺は君に呪いをかけたやつらを知っている」

コズミックマンタインのちょっとパクった再現だ。


「なんだそれは…?」


「その前に君は呪いは怖いか?」

と質問する。


「ああ。怖いさ。毎日蝕まれていて体が暴走している。私が私じゃなくなりそうで怖いの」

震えた声で言った。


「そうか。ならば克服する力を与えよう」

そう言うと魔力を手に込め、彼女に放つ。


「なんだ。これは」

すると魔力のオーラを纏った。


「それは俺の魔力だ。これで呪いは克服できるだろう」


「話を戻そう。その呪いをかけたやつだが——」


「なんだ?」

前のめりになって聞く。


「マジェンタ教だ」

そう。コズミックマンタインの黒幕組織だ。


「マジェンタ教?」


「ああ。現状は俺もなにも知らない宗教だが裏で呪いをかけているのだ」


「なんで私に…」

と暗い顔をする。


「君がエルフの生き残りの末裔だからだ」

とそれっぽいことを言ってみた。


「エルフの生き残り?エルフって神話の?」


「ああ。そうだ。マジェンタ教は末裔を利用しようとしているんだ」


「利用と言ってもな、君にかかっていた魔住で悪魔に体を乗っ取らせて、利用しようとしている」


「なんだと…」

全部作り話だが信じていそう。なんか申し訳ない。


「話は以上だ」


「君…いえあなたはマジェンタ教と戦っているの?」

少し丁寧な口調になった。


「ああ。だかまだ戦うにも戦力が足りない」

というか誰もいないけど。


「ならば私も戦いたい」


「だが巻き込むわけには」


「でも私はそうしたいの。助けてくれた人を戦いたいの。それに私は許せないマジェンタ教を」


「そうか。ならば来るがよい」

と完全再現するのだった。



時は流れ、1日が過ぎ王の即位式が行われるらしい。

俺はあのあと、軍を作り、コズミックタロットと付け、彼女を向かい入れた。

コズミックタロットでのコードネームも与えた。

「ゼロ。頼むぞ」

ゼロというコードネームを与えた。

「了解」

ちなみに今は護衛を頼んでいる。


「まさかあなたが王様だなんてまだ信じられない。しかも魔王軍の幹部ということも」


「昨日会ったばっかなんだから信じられなくて当然だろ」

と冷静に言う。

ちなみにヴィネスに浮気するなと釘をさされているのだった。

よろしければ評価をおねがいします。




面白かったらブックマーク・感想をよろしくお願いいたします





応援等していただけると幸いです。




今後ともよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ