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最高の目覚め

「きゃーきゃー」

子どものはしゃいでいる声が聞こえる。


「・・・?」

確か俺は作業中に落ちて死んだはず…

俺は死ねなかったのか?


「ねぇねぇお兄さん。なに寝ているの?」

お兄さん?俺は38のおっさんだぞ。なに言ってんだ。


「?」

目を開けたら、1人の子どもが目の前に立っていた。

その子どもは明らかに現代のファッションではなく、3世紀前の西洋のようなファッションをしていた。

「俺はずっと寝ていたのか?」

と子どもに質問した。


「うん。1時間くらい前から」

俺の記憶は足場から転落したところまでしかない。こんなところに来た記憶なんてないぞ。

「そ…そうか。ありがとうな」

というかここどこだ?日本ではなさそうだし。フランスか?でもちょっと違う気がするなんとなくそんな気がする。

「じゃあね」

「お…おう」

やけに元気なやつだったな。昔の俺を思い出す感じ。


「本当になんだここは」

西洋の城下町って感じの街並み。で今いるところは城下町の家の裏で水路のあるところみたいだな。本当に俺が知らない世界に来たみたいだ。


なんとなく水路に近づいてみた。

「は?」

水面に映る俺はいつも鏡で見ていた俺ではなく、15歳の若い男だった。

「これ本当に俺か?」


これを見てさっき話していた子どもに咄嗟に声をかける。

「ちょ…ちょっと待って」


「え?なに?」


「俺ってどう見える?」


「どうって15歳くらいのやつに見えるけど」

なんかこの話し方に違和感を感じたが…気のせいか?

でもそう見えるのか。昔、輪廻転生っていうのを聞いたがそれをして俺は他の人になったということか。佐藤大地ではない。新しい人生だな。やっと解放されたのか。


「気はすんだか?」


「もう1つ気になることがある」

やっぱりさっき感じた違和感が頭に残る。直接聞いてみることにした。


「君さっきの話し方はどこ行ったんだ?さっきの子どもらしい無邪気な話し方は」


「なぜそれを…?」


「ただ疑問に思っただけだ」


「ふっふっふ…。今お前が見ている姿は本当の私ではない。私は—」


「なにを言ってんだ」

本当の姿とかなに言ってんだよ。現実に戻れよ。ファンタジー世界なんかじゃないだろ。


「魔王様の部下のヴィネス」

無視すんなよ。

「魔王だって?なに言ってんだよ。現実を見ろよ」


「お前魔王様を知らないのか?」

まじでなに言ってんだ。言っている意味が分からない魔王なんているわけないじゃないか。


「お前もしかして転生者か?」

勝手に話進めんなよ。


「なんだそれ。聞いたことないな」


「やっぱか。この世界にさっき来たって感じだな。なら—」

なにか始まりそうだから咄嗟に防御反応で拳を顔の前に置く。


「ハァー!」

と言った途端急に今まで明るかった街並みが急に変わり、雷雲が空に出てきた。

そしてなにより今目の前にいるヴィネスというやつの姿が変わった。大人ぽくなり、黒髪が金髪なり、そしてなにより服装が黒い奇抜なファッションになっている。全体的に黒をメインとして使っている。


「そしてお前は始末しなければならない」


「どこ行った?」

は?急に消えたぞ。どこ行ったんだ?


グッという音とともに腹から腕が見えた。つまりヴィネスというやつは後ろいて、腹を貫いたということだ。

瞬間、俺は2度目の死を理解した。この世界はどんな世界なのか理解できずに。

でも楽しそうな世界だったな。少し希望を持たせてくれてありがとう。



リスポーン

「は!はあはあ。なんだこれ。俺死んでないのか?」

場所はちょっと移動してるけど、景色は変わってないな。どういうことだ。

多分なんかされたのかもしれない。戻ってしっかり聞かないといけないな。


勘を頼りに急いで戻った。

「おい!俺になんかしたな?」


「お前なんでいるんだ?」


「は?それはこっちのセリフだ」


「私はなにもやっていないぞ。それよりもお前!なんで生き返っているんだ?」


「知らねぇよ。気付いたらちょっと移動したところにいたんだよ」


「ということは…お前、リスポーンのスキルの持ち主だな?」

リスポーン?スキル?なに言ってんだ?


「知らないね」


「たしかにそうだな。今さっき転生したんだったな」


「というかどういうことだよ」


「じゃあ私に勝ったら教えてやるよ」

ほう。1番手っ取り早いじゃねぇか。


拳を構える。そしてさっきの攻撃を警戒する。

「・・・」

消えた!後ろか…?いや上だ!


横に避ける。だがそれは読まれていたようで風圧で飛ばしてきた。

「うわ!」

受け身を取り、体制を立て直す。そして攻撃の用意をする。


「おらぁ!」

という掛け声を出し、握り拳をつくる。


シュッという音とともに俺の体はヴィネスの近くに移動し、

ボコ!という音がなる。

「どうだ?」

ヴィネスは吹っ飛び、砂塵が舞っていた。


「お前、ワープを…どうやって使った?」


「知らねぇよ。攻撃しようとしたらシュッってなったんだよ」


「いいね。楽しくなってきた。いい攻撃をしているし、スキルの覚えもいい。気に入った」


「なに言ってんだ」


「お前、元居た世界では結構鍛えてただろ?」


「は?まあそうだな」


「基礎能力は引き継がれるからな。そりゃあいい攻撃するわけだな」


「そういうのいいから早く始めようか」

急かす口調で言った。


「じゃあ遠慮なく」


「すぅぅー。黒炎!」

と言った瞬間黒い炎がヴィネスの指の上に出てきた。指を俺のほうに向け、炎を飛ばしてきた。咄嗟に避けようとしたが、その炎が俺の体についた。

「あぁああぁあああー」

熱い。皮膚が焼けていること実感する。そして炎が鋭く、刃のように体に傷がつく、その傷が焼け、血が出ることもない。

焼け死ぬのだった。



リスポーン

「はあ!はあ!」

体を咄嗟に見る。

焼けてもないのにあの経験が脳に残る。


そんなことを考える間もなく、また戻った。

「疑問に思ったことがあるんだが。なぜお前は逃げない?」


「簡単だな。俺はゲームでも負けず嫌いだからな」

ガキの頃、クエスト失敗したときは負けたままじゃ嫌だったからクエストクリアするまで寝ないというのをやったほどだからな。結局朝までできなくて、学校で眠くなって保健室で寝てたな。


「負けず嫌いか…。もっと気に入ったぞ」

なんでだよ。

そしてなぜか俺の中でヴィネスに対しての警戒心はなくなっていた。普通のやつならガキの頃の教訓で誰も信用できないと脳が勝手に判断するのだが。ヴィネスに対しては今、信用できると思った。

戦って直観的にそう感じたのだろう。


「俺、ゲーム以外でこんなに楽しくなったことはないな」


「私も今めっちゃ楽しいぞ。長く生きているが人生でこんなに昂ぶるのは初めてだ」


「ほう。続きやろうぜ。すぅぅー。黒炎!」

拳に黒炎を纏い攻撃する。


「魔法も覚えがいいのか。しかもアレンジまでできるとは。こんなに楽しいことなんてないぞ。フフッ!」


「おらぁ!」

ワープを使い、間合いを詰め、パンチする。

しかし、ボコっと音はしたが黒炎は全く効いている様子ではない。


「残念。私はその属性は効かないんだ」

属性か。ハンティングゲームの武器には属性があったな。とある武器には属性というのが重要でその武器は手数が多いから属性攻撃が伸びやすいというのを思い出した。でモンスターによって弱点属性が変わるんだ。それと一緒ってことか。火を使うモンスターに火属性の武器で行ったみたいな感じか。


「大体わかった」


「そ…そうか」


「おらおらぁ!」

連続でラッシュを繰り出す。

だが全て避けられてしまう。全く当たらない。


そしてワープしたかに見えたが急に体が吹っ飛んだ。だが顔面にすべて当てられてしまう。

「急に体が飛んで、なにがなにかわからないよな」

意識が薄れる中、声が聞こえる。

「時を止めたんだ。だがお前はこれも手に入れるんだろうな」



リスポーン

「は!」

また戻ってきた。急いで戻ろう。楽しくなってきた。


「時を止めてみろ」


「どうやってだよ」


「そうだな…」

ちょっと考えこんでいた。


「時よ止まれ!って感じに心の中で思うって感じかな」

そう言われたらやってみることにした。


時よ止まれ!と思いやってみたらなんと…

飛んでいる鳥は止まり、風は感じなくなった。


「出来ているな。では始めよう!」


お互いの拳がぶつかり合い、五分五分の殴り合いが続くのだった。

よろしければ評価をおねがいします。




面白かったらブックマーク・感想をよろしくお願いいたします





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今後ともよろしくお願いいたします。

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