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第八六話 教団
王都の城門外、夜。
風が冷たく吹き抜ける。
ユウは影を軽く膨らませ、軍団の整列を確認。
アレンは光をほのかに纏い、剣を握りしめる。
「……本当に、行くのか」
ユウの低い声。影の闇が微かに揺れる。
「当然だ。放置はできないだろう」
アレンは短く答え、隣で影を見つめる。
二人の間に沈黙。
教団の存在を知ってから、準備は数日続いた。
情報収集、魔法の確認、兵站の確保。
ユウは影の軍団に目を配る。
「俺の影を貸す。お前の光で、突破口を作れ」
アレンは小さく笑う。
「わかってる。お前の影を無駄にするつもりはない」
メルは後方で、心配そうに見守る。
「……ユウさん……アレン様……気をつけて」
リアナも城壁の上から視線を送る。
「二人なら、大丈夫……」




