第三話 闇と光、丸裸
「……ここが、特別監査室……」
ユウとアレンは、ギルド奥深くの部屋へと連れていかれた。
分厚い鉄扉に、壁一面びっしりの魔法陣。
どう見ても普通の試験部屋ではない。
そこへ、例の監査官リサがすっと部屋に入ってきた。
「では――尋問を始めます」
「尋問って言った!?!?」
「言ったね!?!?」
二人の声がピッタリ揃った。
リサはため息まじりに言い直す。
「……“能力適性確認試験”よ。」
部屋の中央には、紋章が刻まれた大きな円形の台座が置かれていた。
上には宝珠のような透明な結晶が乗っている。
リサが説明する。
「これは《真語鑑》。
魔力反応と精神波動のズレを読み取り、
“嘘”や“隠しごと”をすべてあぶり出す魔道具よ」
話している間に、リサは淡々と準備を進める。
「まずはユウから」
「はいぃ……?」
ユウが真語鑑に手を置くと、宝珠が黒く揺らめいた。
リサが淡々と質問する。
「アナタの名前は?」
「ユウ・アーカディアです」
宝珠は、反応しない。
「アナタの影はどこからくるの?魔力で作っているの?」
ユウは言いにくそうに視線をそらす。
「えっと……その……」
「なに?」
「死体から影をを抜き出して……操れます……」
ピキッ
場の空気が凍りついた。
リサの眉がぴくりと動く。
「……“死体”ね。魔獣か、人間、どちら?」
「どっ……どっちも……」
ゴォォ……ッ
さっきまで鬼のようだった審査官が、青くなって口をぽかんと開けていた。
アレンが思わず口を覆う。
「ユウ……そんなすごい力……!?」
「こっ……怖がらないの?」
ユウが必死に手を振るが、リサは無表情に戻り質問を続ける。
「その影は、あなたの命令に従う?」
「はい、影として取り出すと生前よりは弱くなりますけどね……」
「何体くらい?」
「分かりません。」
宝珠は一切の反応を見せない。それだけでこの子供の危険性が分かる。
リサはメモを取りながら言う。
「ユウ・アーカディア。
能力ランク――測定不能。
潜在危険度――“特級”。」
「特級!?!?!?それなんか僕だけ扱い違くない!?」
「事実を言っているだけよ」
次は、アレンだ。




