18/43
第十八話 エルフ視点・光に焼かれる森
エルフの森――
本来なら永久に薄明の光が揺らめく、神聖な場所。
そこへ一人の青年の名が届いた。
光魔法の使い、アレン。光魔法はエルフの至宝。
何百年に一度、始祖の血を最も濃く継ぐ者だけが覚醒する力。
「あり得ん……人間ごときが……光魔法を……?」
長老たちは怒りよりも恐怖を抱いていた。
彼らの誇りは、外の種族に奪われた。その事実を認めることができなかった。
「殺せ。」
光を盗んだ者が世界に許されてはならぬ。」
精鋭の弓兵、賢者、木霊の戦士らが動いた。
その瞬間、森が光った。
アランの放った光は、エルフが歴史で読んだどの光魔法とも違った。
細く、鋭く、そしてどこまでも静かな光線が、森の奥深くを貫く。
「木々が……蒸発……!?
なんだ、この出力は……!」
エルフの矢は光に触れた瞬間、灰になった。
精霊術は霧散し、強化魔法は上書きされるように消える。
アレンはただ一歩踏み出し、軽く右手を掲げただけ。
次の瞬間。
森に巨大な光柱が落ちた。
太陽の槍。
大地が白く割れ、森の中心が広範囲にわたって焼け落ちる。
逃げ惑ったエルフが、息を飲みながら見たものは――
アレンの背に揺らめく、
まるで後光のようなものだった。
「……あんなのは……光の化け物ではないか……」
生き残った長老が呟き、崩れ落ちる。
エルフの森は半壊し、勢力は壊滅した。




