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――後の勇者である。 14

「すごい。本当に来られましたね。ぶっちゃけ、シキトーは途中でゼッタイに死ぬと思ったし、サダノーミも死ぬ可能性は高いと思ってたのに」


「……ついたんすか。疲れた。いや、もう、脳みそが痛ぇっす……」


 とにもかくにも。俺たちは目的地である「植物園」に無事――というか、どうにか生きて辿り着くことはできた。目の前に広がるは緑と茶色だ。


「……てか。コレのどこが『植物園』なんすか? ジャングルでしかねえんすけど」


「そんな文句は運営に言え」


「MAPの名称ですからね」


 ……ドライな回答だな。


「それで。サダノーミ。目的地には到着したみたいですけど。何があるんです?」


「おう。そこの――シキトーの前方15歩くらいのところにでっけえ葉っぱが生えてるだろ。シキトー。お前、あれ、ちょっと抜いてこい」


「え……イヤですけど――痛ッ!?」


「いいから。さっさと抜いてこいってんだよ」


「あの葉っぱ、超見覚えがあるんですがッ!? もうわかっちゃいましたよ。今日の話の流れからして、アレってゼッタイにオクドラゴラでしょ!」


「途中参加の僕には『今日の流れ』は分かりませんけど……シキトーは推理力も高いんですね。さすがです。頭良い」


「いや、別に頭良かないけどね……ほら。ロンウェンも肯定してるじゃないですか。センドラゴラを抜くのもやっとだった俺がその上位種のマンドラゴラの更に上のオクドラゴラなんて抜けるわけがないじゃないですか。やるだけ無駄――」


「――かどうかはやってみねえと分からねえだろうが。ぐだぐだ言ってんじゃねえ。おら。シキトー! さっさと行って、抜いてこい!」


「うへぇ……」……こうなるともう行くしかねえでげすな。サダノーミは一度、言い出したらゼッタイに聞かないんだから。もう……。


 土に埋まってる植物ひとつも抜けない俺の姿を見て、笑いたいだけとは思えない。サダノーミの「やれ」と言うことだ、ただオクドラゴラが抜けないだけじゃなくて、きっと何かが起こるんだろうな……何が起こるんだ? こわい、こわい……。


「……わかりましたよ、もう。行ってきますってば」


「頑張ってください。シキトー」


 ……ロンウェンくん、君は止めてくれても良いんだよ……? ……なんだかんだで根っこのところは似たもの姉弟なのかな……?


「そうだ。ロンウェンくん。俺のシキトーってアバター名は『敷』『島』だからじゃなくて『敷』島『透』でシキトーなのだよ。覚えておいてくれたまえ」


「えー、そうだったんですね~……って、どうしてこのタイミングで言うんですか。『最期に本名を明かす』みたいな微妙なフラグを立てないでくださいよ」

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