表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/57

ファーストバイト 23

「ふっ」


「また笑われた――ッ!? って、今度は何です?」


「俺のフレンドの話は疑うくせに俺が見たって話は信じるんだな」


「そりゃあ……」……山崎先輩は嘘が下手だから。嘘ついてたらすぐ分かるしな。


「……ふん。まあいい。最後の3匹目も倒して、今度はスキルで『解体』してみろ」


「ええ。またですか。そんな、ジェノサイドしなくても」


「いいからヤれ」


「へーい。サダノーミ様の仰せのままに」


 てか、3匹目のツノウサギはまだこの場に居残ってるのか。


 百歩譲って、同種が隣で蹴られていても自分に累が及ばなければ無視を決め込むというのは人間もまたそうであるかもしれないが、すぐ目の前で同種がぐちゃぐちゃに解体されていてもその場から逃げ出さないというのは……危機意識の欠如だ。


「……ふ。神ゲーと言っても所詮はゲームか……」


 ……いや、ちょっと待て。これが「正常性バイアス」の再現だとしたら、むしろ、リアリティーのある状況なのかもしれない。……神ゲー、侮るべからず……か?


「ぶつぶつ言ってねえで早くヤれ!」


「ぎゃんッ!? もー、わかってますよ。ちょっとした雰囲気作りじゃねえすか」


 このままだとツノウサギより先に俺の方がサダノーミに狩られかねない。


 ちゃちゃっとヤったりますか。


「キック! え~んど――キック!」


 前の2匹と同様に2発のキックで3匹目のツノウサギも難無く撃破してしまう。


 本当はキックだけじゃなくて、パンチやナイフを使っての一撃も試しておいた方が良かったんだろうけど。ツノウサギの体高的に蹴りやすすぎて、パンチやナイフでの一撃は当てづらかった。


 キック2発で倒せるツノウサギはパンチなら何発で倒せるのか――同じ武器ナシの一撃でもキックとパンチで与ダメに違いが出るのか。ナイフで刺せば一撃で倒せたりするのか――武器アリとナシの差は。とか、気になるところではあったんだけどね。


「倒したな。ほら。ぼけっとするな。シキトー。さっさとスキルで『解体』しろ」


「へーい。ほー」


 せっかち師匠が見守ってくださってるから。今は与えられたミッションをさっさとクリアしちまうことを優先するべさ。


「『解体』っとな」


 倒したツノウサギが白い光に包まれて、消える。俺の手にまた肉が現れた――が、


「あれ? これは」


 1匹目のときの「豚バラ肉のブロック」とは明らかに違う見た目の肉だった。


「……今度はヒレ肉っぽいすね」


「ほお。見た目で分かるのか」


「豚バラ肉のブロックだとか、豚ヒレ肉のブロックだったら、普通にスーパーの精肉コーナーで見るじゃないですか。分かりますよ」


「あん? シキトーって自分で料理とか」


「しません。できません。からっきしです。一人暮らしを始めてからも、パンだとかおにぎりだとかを買ってるんで。自炊はしてません」


「威張って言うことじゃねえぞ」


「ぎゃふんっす」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ