【最終話】エピローグ
…私の名前はクレア。
普段は街の回復魔法のお店で簡単な怪我や病気を治してあげる仕事をしている、どこにでも居るフツーの白魔法使い。
そんなフツーの私が今日、ドラキュラ国の王子との大切な日を迎えている…。
そう……あの『決闘』の日を経て…、
「おーい、シャルル!なんでお前がチャペルのベルを直してるんだ!今日の主役はお前だぞ!」
…下から神父の声がする…。
「だって、大事な場面で鳴らなかったら困るだろ!?ちゃんと油を差しておくんだよ!」
…シャルルは教会の屋根の上に登っていた。
「ねえクレア!本当におめでとう!私も友人が『お妃さま』だなんて、私も鼻が高いわ!」
ニイナはいつものように笑っていた。
「ありがとう…ニイナ。」
私は祝福の輪に囲まれていた。
『郵便でーす』
…郵便屋さんから1通の手紙が届いた。
手紙はレオン公爵からだった。
ちょうど、チャペルのベルの確認が終わったシャルルが降りてきた。
「あ、シャルル。公爵様から手紙が届いたわよ。」
「レオンから?どれどれ…。」
シャルルは手紙を開いた。
しばらく読むと…
「はんっ!相変わらずカッコつけてやがるな!」
そう言うと、ケラケラと笑って手紙をテーブルの上に置いた。
「『二人ともおめでとう』だってさ。」
「そう…。」
…あれ以来、公爵様の姿は見ていない。
でもきっとどこかで、公爵としての仕事に励んでいるのだと思う。
「あ!シャルル!向こうを見て…!」
遠くの方からたくさんの人々がコッチに歩いてくる。
「…やっと、新郎側の親族が到着したか。…ちょっと、父さんと母さん達を出迎えに行く!」
そう言うとシャルルは、向こうの方へ走っていった。
…私は空を見上げた。
空は雲ひとつない晴天だった。
私の手には『魔法のリング』ではなく、シャルルがプレゼントしてくれたリングが光っていた。
『恋愛成就』の魔法を使ったら、無事、私の『恋愛』は『成就』した。
「シャルル!私も一緒に出迎えに行くっ!」
〜 おわり 〜
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