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追加の試験の内容で噂を一蹴!

本日2回目の投稿です。


お知らせと致しまして、前話のドレスの部分を書き換えました。

この部分と繋がらなくなるためです。

すいません…。

その時、私の斜め後ろから1人の男性が近づいてきた。


文官様であろうと振り返ると、そこに立っていたのはレオン様だった。



「仕方なくお前との結婚を受け入れて、納得できないから破棄してやったのに。何故私が、辺鄙な田舎の騎士になんかならねばならないのだ!」

レオン様の声は怒りに満ちていた。


「何か御用ですか?」

面倒だから早く文官様がきてくれないかしら?

そう思って、呑気にレオン様を眺めていたら、ズカズカと私に近づいてきて、テーブルの上に書類を置いた。


「ここに名前を書け!それで許してやる」

出された書類は、新たに婚約を結ぶためのものだった。


「遠慮させていただきます」

私は笑顔でお断りを申し上げた。


するとレオン様は私の右手を強引につかみ、なんとかして署名させようとしてきた。


力一杯握っているのでしょうけど、騎士団に入団するために日々努力してきた私にとってはすぐに振り解いて簡単にねじ伏せれる力だった。


……ねじ伏せたい気持ちでいっぱいだけど、文官様から『今日誰かに襲われたら、痛がる素振りを見せて、悟られないように、自然に撃退する事』が最終試験の課題として出されていた。


しかも、襲われている事が周りの人からわかるように騒ぐ事、も併せて指示を受けている。


私は、大きく息を吸ったそして、わざと顔を歪めた。

「痛い!やめてください!」


わざとらしいくらいの演技で痛がって見せた。

そんな私の声に驚いてご婦人達がこちらを見た。そして、ざわざわと何かを囁き合っている。


オリアーナをみると、わざとらしいくらいに大きい声で、

「お嬢様!大丈夫ですか?アンデル侯爵令息、離してください」

とオロオロして騒いでいる。


私は力一杯相手の腕を握り、ゆっくりと振り解いた。

但し、周りからはやっと振り解いたように見えるように。


私に掴まれた腕が痛かったのか、レオン様は腕を押さえて顔を歪めている。


「何をするんだ!この馬鹿力め!こっちが大人しくお願いしていればいい気になりやがって!仕方なく嫁にしてやると言っているのに、大人しく名前を書け!」

そう言って私を捕まえようと飛び掛かってきた。


「キャー!誰か助けて!」

叫び声を上げて、しゃがんで避ける。

まるで怖がっているように見せるため、背中を丸めて頭を守るように手で覆った。


でも、そっと、足は出しておく。

案の定、レオン様は私の足に引っかかって、テーブルに顔をぶつけた。


レオン様の怒りが爆発して怒鳴り出した。

「早く言う事を聞け!ここに名前を書くんだ!」


私は立ち上がって、逃げるような素振りを見せてた。

そして、転んだような演技をして、前に転倒するふりをした。


前に転んだ(ように見せかけている)せいで、ふわりとドレスが広がった。

沢山のレースのおかげで全く中は見えない。


周りから見たら、転びそうになって、足を後ろに投げ出したように見える。


でも、実際には、後方に蹴りを入れたのだ。

その蹴りが、レオン様の腹部を直撃して後ろに倒れた。

思いっきり蹴ったからすごく痛いと思う。



その時だった。


「何をやっている!私の待ち合わせ相手であるご令嬢に何をするんだ!」

人混みの方から男性が大声で叫んだ。


その男性の登場で、ザワザワしていた女性達から悲鳴に似た歓声が上がった。

「ユーベル伯爵様よ!ステキ!」

と沢山の声が聞こえる。


その方は、こちらへ走ってきてレオン様から私を護るようにして立った。


「君は、何故こんな事をしているんだ?このテーブルを予約したのは私なのだ。私の待ち合わせ相手であるご令嬢に嫌がらせをするなんて!名を名乗れ!」


このテーブルを予約したのは私だ…って今言ったよね?

ってことは、文官様?

あまりにも別人だ。


いつもの文官様はダークブラウンの髪を七三に分けた真面目を絵に描いたような人だ。


しかし、目の前の男性は無造作に流した髪に、エメラルドのような瞳が印象的な、びっくりするぐらいの美形だ。

……本当に文官様だよね?


同一人物とは思えないので驚きで声が出ない。

文官様を見ると、その整った顔には、レオン様への怒りが見える。


倒れたレオン様はあまりの痛みに立ち上がれずに座り込んだままだ。

そんなのお構いなく文官様は大きな声で側に控えている侍従に指示を出した。

「こんな奴、捕まえて憲兵に突き出せ!」 


文官様の侍従達は指示に従い、レオン様の両脇を掴んで立ち上がらせると、何処かへ連れて行こうとした。

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