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海姫さまの冒険記  作者: 有寿
ー思い出編ー
3/8

1-3. 巨大エビ釣り


「ここが、人魚の祠(にんぎょのほこら)…。」


「どうだ〜。宮司のお前らが20歳から管理することになる神聖な祠(しんせいなほこら)だ〜。」


「ねえねえ。あれは何?」

「あれはお供え物。人魚さん達への供物(くもつ)を置くんだ。。」


「じゃあ、あれは?あれは?」

「ああ。あれは、生贄の祭壇(いけにえのさいだん)だ。禁忌(きんき)を犯したうりなり住民はあそこで生贄になって免罪(めんざい)になるんだよ。」


「ねえねえ!あれが軽石?」

「ああそうだ。地球上で最も希少で高価な半重力物質。100g=200億するうみなりの国宝だ。」


「父さん。あの渦の下の底の見えない深淵(しんえん)はどこに繋がってんの?」

「いやあ。父さんにも分からん笑落ちたら死ぬだろうな笑笑」


「魚釣れるかなあ。」

「おいおい誠。ダメだぞ!絶対釣りなんてしたらダメ!笑」


祠に来た本来の目的を忘れ、僕達は父さんに質問を続け10分ほど話した頃、何か声がする。


「オーーーイ!!大和ーーーー!!(父の名)」

山田のおじさんの声だ!!


「おー!おー!生きてて良かった。怪我はないな。」

「はー…やっぱ誠と優連れてきたのか…バレたら俺たち祭壇行きだぞ…。」


父さんは「大丈夫大丈夫!」と相変わらず楽観的に山田のおじさんを励ます。


「で?お前エビってなんだよ。エビ。」

「ああ…あああ。エビ…。見たんだよ俺。俺と同じくらいのデカさしたエビを。」


山田のおじさんは真剣な顔で言う。


「おいおい。勘弁してくれよ。夢でも見たんじゃねえのか?」


「本当なんだ!!ほら!あそこの岩割れてんだろ!!おれあそこで立ちションしてたんだ!そしたら深淵からエビが飛んできたんだよ!!俺!ハサミでジャキーン!って死ぬところだったんだよ!!」


「お前…ここで立ちションなんてするなよ…。俺も今度するか…。」


山田のおじさんは嘘なんて吐く人じゃない。

僕は山田のおじさんが指差す所へ行き、岩にヒビや何か臭い液体を発見する。


「父さん!たしかに何かの生物がいたみたいだよ。エビかどうか分からないけど。」


「こりゃ胃酸だなあ。俺が逆流性食道炎だから分かるぞ。たしかに何かいたみたいだ。」


「だから言ってるじゃないか!本当なんだ!!エビが深淵からここに飛び跳ねて来たんだよ!!」


「うーん。とりあえず、落ち着けよ。飯でも食うか?浜鍋。」


山田のおじさんに残った浜鍋を振る舞う。

食事中、僕はうずうずして言う。


「本当にエビが深淵の中にいるんだったら、確かめてみない?釣りしようよ。」


「誠…!お前本当釣り好きだな…。」

「でも人魚さんエサに掛かったら大変。」


「大丈夫だよ。ほらっ!!僕が自由研究で作った巨大ルアー。秋のカジキ釣りに使おうと思って。」


「おお。いい出来だ。さすが俺の息子。」

「父さんも山田のおじさんも、これから巨大エビと鉢合わせしたら大変だよ。駆除しようよ。」


「うーん。それもそうだな。モリでサクッと仕留めるか。」

「おお!それでいこう!あの化け物エビ!!あんなのいたら、俺もう宮司なんてやりたくない!」




ーーーかくして僕達ご一行は人魚の祠で釣りをすることになる。


なお、

・祠にて宮司ではない者を連れる事は禁忌。

・祠にて排泄物を流すことは禁忌。

・祠にて釣りをする事は禁忌か不明。


車海老って美味しいですよね。


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