1-2. 人魚の祠への行き方
家族でワイワイ食事を楽しむ中、尋常じゃない慌てようの山田からの救援を受け、支給山田の元へ向かうことに。
「入っていいの?バレたら大変。」
「おじちゃんが待ってる!早く急ごう!」
「心配すんな!俺は宮司。バレても言い訳できる!!」
こうして、山田の待つ人魚の祠へ向かう僕たち。
なお、宮司以外の立ち入りは禁じられているため、誠と優を入れる事はやってはならない禁忌である。
父と山田のおじさんも宮司の家系で、毎日人魚の祠の管理をしている。
そして父は本日、僕と優の釣りのために宮司の仕事を山田のおじさんに任せてきた。
手すりを離したら飛ばされそうな速度で船を飛ばす父。
10分ほど飛ばし、父は船の速度を緩め《うみなり山》前の海中洞窟に近づく。
「こんな所に洞窟なんてあったんだね。」
「干潮の時はこの洞窟は海中洞窟になるんだ。そしてこの洞窟はうみなり山がずっと昔噴火した時にできた火山洞窟なんだよ。」
「いつもは岩でゴツゴツしてるところだよね?」
「そうだよ。干潮になると水位が下がってこの洞窟に船で入れるんだ。お前らが宮司になったら毎日ここを通って人魚の祠へ入るんだ。」
父は船のライトを最大に照らしながら、洞窟の中を低速で進んでいく。
「なんだか川に来てるみたい。」
「大自然だよなあ。」
無数の松明が照らしている所を確認し、父は船のライトを切る。
「さあ、到着だ二人とも。」
「なんか怖い……。」
「・・・?!!」
無数の松明が迎える中、誠と優は目に入る景色に驚く。
「ここが…?」
「写真よりすごい!!」
二人は目に入る所が人魚の祠だと気付く。
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