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 1話 いつもの日常?

途中、可笑しな文章があると思います。

見苦しいかもしれませんが、そこは暖かな目で見逃してくださると、嬉しいです。

西園寺(さいおんじ)咲羅(さくら)、15歳。


それは、毎日繰り返す朝のことだった。

いつもと同じように、親の朝ごはんと親の弁当を作り、洗濯物を干し、洗い物をする。

義理の両親に使用人のように使われ、学校には行かせてもらえない。

家はそれなりに裕福だった。

でも、学校には行かせてもらえなかった。

義務教育の中学まではさすがに行かせてはもらえたけれど……。


家が裕福なのは私の本当の両親のおかげなのに!!



学校に行かせてもらえない私は、毎日図書館に行って勉強していた。

私は、他の人と比べれば、できる方だったから、高校卒業くらいまでの知識ならもう身につけられた。

ずっと図書館に通って勉強してるしね。

図書館に行って勉強するのは中学からの日課だから。

まぁ、中学校の時は、学校が早く終わった日の放課後か休みの日くらいにしか行けなかったけど。


今日も図書館に行って勉強をし、昼過ぎに図書館を出た。

帰る途中コンビニで買ったアイスを片手に、信号が青になるのを待った。


ぼーっとしながらアイスを食べていると、私の横からスマホをいじった少年(背格好的にたぶん少年だと思う)が赤信号だった横断歩道を渡っていった。

少年が通った赤信号には、大きなトラックが近づいていた。


無意識だった。

気がつけば私はその少年が渡った赤信号を渡り、少年に腕を伸ばしていた。


「次は信号無視なんてしちゃだめだよ。」


少年に耳元でそう囁くと、私は思いっきり少年を歩道へと引っ張り、放り投げた。

多少怪我するくらいは許して欲しい。

命が助かるのだから、怪我くらいしても恨まないでよね。

さすがに無傷で助けるのは無理だもん。


私は少年を歩道へと戻した反動で、階段から突き落とされたかのようにトラックの前へと飛び出した。


横を見ると、トラックがすぐそばまで迫っていた。


あぁ、私、もう死ぬんだ。

どうせ死ぬなら、幸せに暮らしてから死にたかったな……。

あの義理の両親から解放されて、ただ楽しく幸せな日々を過ごしてから死にたかった。


わたしの人生は人に奪われるばかりの人生だったから、奪う側になってから死にたかったよ。

せめて次は、奪われる側じゃない人生になって欲しいな……。

いや、奪われるくらいなら、奪う側になってやる!!

幸せになるためなら、どんな事をしてでも、必ずその幸せを掴み取ってみせる。


もう、奪われるのは嫌だから。

大切なものが、大切な人が目の前で居なくなるのは、奪われるのはもう嫌だから!


わたしはそう思いながら、そっと目を閉じた。




—————キキッーー!—————




わたしがトラックに当たりそうになった時、周りがピカーッと眩い光を放ち、その光がわたしを飲み込んだ。





—————————それをわたしは知らない。

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