秋風は思いがけない幸せを運んでくれた~刹那玻璃さんへの誕生日ギフト小説~(200文字小説)
今朝は久しぶりに気分よく目が覚めた。
「ちょっとだけお散歩してみようかしら」
雨上がりの澄んだ空気が心地よい。
川沿いの土手をゆっくり歩く。
彼岸花が赤い花を咲かせている。
しばし足を止めてその花を愛でる。
「きれいな花もいつかは枯れるよ」
ふと声を掛けられドキッとする。
「日下部さん?」
「でも、人は気持ち次第でいつまでもキレイでいられるよね」
「えっ?」
「誕生日、おめでとう」
秋風は思いがけない幸せを運んでくれた。
玻璃さん、誕生日おめでとうございます。