振り向くと向こうには
目の前にいたのはドラゴンだった……。
見に行ったらドラゴンに出くわす…。ヒドイだろ…。
これで護身用ナイフの意味が分かった。
近場でドラゴンに会うのは……怖い……。
2メートル位の距離しかない。
「私には、人とドラゴンになれる能力があるんです。それで、今も避けられて…。だからここにいるんです。人目に付かないここに。」
へぇ、ドラゴンって人の言葉、話せるんだ………ってそんな場合じゃない。
でも、襲う気は無いようだ。
襲うつもりなら出会った時にやってるだろうし。
でも、何で頂に現れてここへ連れたのだろう。
どうやって僕が来ることを知ったんだろう。
「なんで僕が来るのを知ったの?」
恐怖心から逃げるように質問をした。
「ドラゴンは耳が良いんですよ。それと、災厄の街出身なら気になるから。」
へぇ、ふーん。耳が良いんだ…。
少し考え事をしていたら、質問をされた。
「あなたは私が怖くないんですか?」
確かにその巨体に牙に爪に…怖い。だけど言ったらまずいだろう。
わずかに漏れる火の粉が見える。
怖い……けど言ったらやられるだろう。
「全然。怖くともなんともない。」
本当は怖いんだよ…。
「皆からは怖がられたのに、あなたは怖くないんですね。」
「それに、僕の事を知っていたのなら尚更ね。」
冷静な話し方と言い、なんか彼女は知っていそうだ。
「僕は自分の過去が知りたいんだ。一緒について来てくれないかな。」
自分で言うのが辛い一言を出した。でも、知りたい。
知らなければ気がすまない。
ドラゴンは小さく頷いた。少なくとも、そう見えた。
何か、文が変ですよね?