転校生
とうとう転校生のお話になりました!
どんな子でしょうか。楽しみですね!
私たちは中3になり、中3で初めてのホームルームをしていた。
そこで、新しい担任が転校生がいると告知しクラスはざわついていた。
「本当だったんだ」
理恵からの噂が本当で、少し理恵に感心してしまった。
転校生について、翔は新しい仲間が増えると喜んでいるが、私ははっきり言って憂鬱だった。転校生は女の子だというのだから。
(もし翔が好きになってしまったら…)
などと言う、どうしようもない気持ちのやり場に困っていた。
「転校生を紹介しますね」
新しい担任の清潔感がある声が教室に響く。
扉を開けて、サッと入ってきたのは…
綺麗な女の子だった。びっくりした。上から下まで全てが整っているように見えた。
「よろしくお願いします」
可憐で透き通った声で言うと
「じゃあ1番後ろの席に座ってください」
と先生に言われ、翔の後ろの席にすわる。
(あ…心の中で火花が散ったが、なんとか気持ちを抑えた。このままだと嫉妬に塗れてしまいそうだ。)
教室はざわつき、その女の子、「ちひろ」さんにぱっとスポットライトがあたった。
その後の休み時間で、みんな「ちひろさん」に話しかけようとしていたが、ちひろさんはどこかへ消えてしまった。マスクをしていたので最初はわからなかったが、給食を食べる際にその綺麗さは強調された。美しい瞳、驚くほど白い肌、細く目立たない鼻と口。体も細く華奢で、その儚さと美しさに、私まで吸い寄せられそうだった。そして、ちひろさんの噂は瞬く間にひろがり、他のクラスからも見に来る人が続出した。
「綺麗な子だよなあ」「曙北で1番美人なんじゃね?」「好きな人とられないか心配〜!」
やがて、みんながちひろさんを話に出すようになり、何かあると「ちひろさん」だ。
しかし、ちひろさんは一向にクラスの誰とも仲良くしようとせず、距離は空いたままだった。
ちひろさんが来て間もなかった日の帰宅時、翔と話す時間ができた。
「ちひろさん、だっけ、どう思う?」
翔に聞こうと思っていたことを聞かれた。内心驚いたが、嫉妬しそうなことをできるだけ隠そうと、
「綺麗な子だったよね、でもちょっとミステリアスだよね。翔はああいう子が好きなの?」
と言った。言って数秒後に気づいた。聞いてしまった。口を滑らせた、と後悔した時、翔の口から意外な言葉が溢れた。
「確かに綺麗だったけど、噂だと、前の学校でうまくいってなかったみたい。しかもずっと真顔で愛嬌なさそうじゃない?
本人には申し訳ないんだけど、俺は愛嬌がある人が好きだから、ああいうタイプはちょっと苦手かなあ」
ツンデレか?と思ったが、翔は真剣に話していた。彼はちひろさんのことがあまり好きじゃないらしい。みんなちひろさんのことが好きでみんなちひろさんに依存している感じがしたから、違うと知って少し安心した。
「私も。ちょっと同じこと思ってた。怖いなあって。でも、あの綺麗さは見習いたい!」
「あはは!さよらしいね!」
「なんか文句〜?」
私の好きな人は昔から変わっていない。姿形は違っても、性格や「かたち」がずっと変わってなくて少し嬉しかった。
ご覧いただきありがとうございました。
2人の価値観が合ってちょっとホッとしました!
また次のお話でお会いしましょう!




