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プール(その①)

ちょっと更新遅れましてスミマセン!少々忙しく!!明日も更新します!

素晴らしい・・・・


素晴らしい景色だ。


「おっぱい・・・」


「祐樹、心の声が漏れてる。」


いや、しかし気持ちはわかる。わからないわけもなかろう。もちろん、凝視するようなマネはすまい。さりげなさが大事だ。女性の皆様は男性の視線に敏感だという都市伝説を聞いた事はあるが、ハハ、あくまでそれは都市伝説!(※事実)


さて、今、俺たちが何をしているかと言えば、待ち合わせ場所で待っているわけである。もちろん、鈴木もいる。なんぞこやつ、ソワソワして落ち着かないな。あれか、彼女の水着をはじめてみるからか?ピュアッピュアだな。俺もソワソワしちゃう。


「あ!お待たせー!」


三坂の快活な声に気付き振り向くと・・・


「「「おぉぉ・・・・」」」


「ちょっと学!今、どこ見てたの!?ねぇ!」


「いや、り、りっちゃんだよ?ほ、ほんとだよ?」


ああ、2年の破壊力にやられたか。わかるよ。俺も風前の灯火だよ。いや、そういえばこの

2人、学校で美少女として崇められている人たちだった。何だか最近、行動ともにしすぎて忘れてた。


「はい!慎太君、祐樹!ここよ?このタイミングを外しちゃダメよ?何か言う事、あるんじゃないの?ホレ!ホレ!」


で、ちょっとびっくりしたのが吉田さんだった。いや、あの日の事は幻だったのかと思うくらい、普通というか元気というか。


はじめ、俺のほうから頑張って声をかけようとしたら、なんかもう、壊れたロボットに等しい何かの出来上がりだった。俺ってば返品したほうがいいかな?と悩んでいたら、吉田さんのこのパワフルさよ。


正直、関係が壊れてしまっていても当然だと思っていた。こんなに自然に話せる事などできないと。それなのに、吉田さんは今なお向き合ってくれている。吉田さんに感謝をしつつ、俺は心の奥のほうで冷たく固まっていた何かに温かな何かを感じていた。


きっと気遣ってくれているのだろう。俺は吉田さんの優しさを感じながら、ありがたくも乗っからせてもらう事にした。


「え?いいの?語るよ?二人の良さについて語っちゃうよ?今日という日が潰れるけど、それでよければ、どうする祐樹?」


「いや?もちろん?お二人のお許しが頂けるのであれば、写真に収めて出版することもやぶさかではない。」


「え?ちょっと、佐藤先輩?伊藤先輩?私は?私は写真集出してくれないの?」


俺たちが真顔で(ふたり)を称える雰囲気を醸し出すと、ノリで自分のボディをアピールしていた吉田さんが顔を真っ赤にして恥ずかしがりはじめた。なお、宮田さんはずっと恥ずかしそうにしていて、顔を赤らめて気持ち上目遣いにこちらをみている。


健全な男子高校生に2人のその挙動はちょっとレベル高すぎである。ちょっとレベリングしてくるね?


いや、三坂もかわいいけど、鈴木の手前、おふざけもほどほどにしないとな。鈴木、生粋のピュアッピュア男子だから。


「じゃー行くか―!」


「先輩、どこからいきますー?ちなみに、私はウォータースライダーは外せない派です!スピードには自信あります!!!」


いや、一番体重軽そうな三坂が一番遅いんじゃあ・・・いや、やつなら物理の世界を超えられるのかもしれん。可能性は捨てきれない。それと三坂のテンションがやばい。


「そうだな。ウォータースライダーは行くとして、流れるプールとか波の出るプールとかもあるから、色々まわろう。」


取りあえず、三坂のテンションが上限を振り切れないように、適度に副交感神経を刺激してからウォータースライダーに向かおう。水に浮かべとけば落ち着くだろう。そう考え、自然と皆を流れるプールに先導したのだった。


-----------


その後、流れるプール、波の出るプール、滝を演出しているようなところなど、色々まわった。もちろん、しっかりとクエストはこなしたつもりだ。


え?内容?そりゃ、流れるプールでの逆走を始めとして(なお、迷惑なので良い子の皆はやめましょう。え?俺たち?もちろん監視員さんに怒られましたし、女子からの目線は白かったです。)、波の出るプールでは祐樹を沈めたり、逆に沈められつつ、滝ではしっかりと男3人で修行を完了した。やり残しはないはずだ。


途中、宮田さんに波の出るプールで『慎太君、うで、つかませて』と言われ、大波が来た時に抱き着かれた時は、思考がショートしかけたものの、円周率の力を借りて無事に乗り越えた。その時の俺を、俺は褒めてあげたい。


しかし、今日は何だか宮田さんの距離感が近い気がするな。たまにプール上がっても腕つかまれる。いや、これ・・・俺が迷子にならないようにしてる説ない?思い返してみると混んでる所は大体、腕つかまれてたな。やべぇ、これガチかも。


「学~!ちょっとロッカーにタオル取りに行くからついて来てー。帰りに売店で飲み物、皆の分も買ってきたくて」


「いいよ!先輩方、自分、ちょっと、りっちゃんと行ってきますね?」


「お、そうだな。そろそろ昼だし、祐樹、俺らは何か食べ物買ってくるか。」


「だな。そしたら、吉田と宮田さんは、休める場所、確保しておいてくれ。お金は後で精算って事で。」


「おっけー!涼音ちゃん!あそこのテーブル空いてるから、座って待ってようー」


「えっと、そうね。・・・私、何か手伝えることないかしら?その、私も一緒に行ったほうがいいかな?」


「大丈夫大丈夫!宮田さんは、吉田さんと待っていてくれ」


んん?ちょっと宮田さんが不安げなんだよな。大丈夫だよ?迷子にならないよ?あれ?どうしてかな?信用ない感じ?


売店の近くで、気になった事を祐樹に聞いてみる。


「祐樹、俺って気が付いたら迷子センターにいそうな雰囲気出てるか?」


「出てるな。」


あ、出てるんだ。


-----------


うわぁ・・・。


俺と祐樹が焼きそばやらロコモコ丼やら買って待ち合わせ場所に戻ってみると、何ともお約束な状況に・・・。


てか、あの二人を置いて来たのが間違いか。


「少しだけでもどうかな?俺たちと一緒に遊ばない?」


「うんうん!君たちみたいな可愛い子、初めて見たよ!ここ座っていい?」


うわ、面倒くさい人たちだな。大学生くらいかな?吉田さんは苦笑いで困っているし、宮田さんは気持ちを隠さず嫌悪感いっぱいって顔してるな。


「あー、ただいま。えっと、スミマセン、この子ら俺らの連れなんすよ。」


「そそ、申し訳ないんですけど、ご遠慮いただけませんか。」


俺も祐樹も相手の気に障らないよう、大学生達と2人の間に入って丁寧に対応する。


「はぁ・・・??いや、ねえだろ。ねぇねぇ、この子らより俺らのほうが良くない?」


「少なくともさ?連絡先教えてよ?ね?そのくらいだったらいいでしょ?」


「いや、お兄さんたちがカッコいいのは否定しないですけど、そういう事じゃないですよね?2人とも嫌がってますし、悪いんすけど、諦めてくれませんかね?」


何とも失礼な事を言われたものだけど、ここは穏便にしたい。せっかくの楽しい思い出にケチつけたくないしな。


「いやいや、お前らに話してないんだよね?俺ら、女の子たちに話しかけてるの?わかる?おバカだからわからないかな?ボコらないとわかんない系?」


うわ・・・面倒くさいなぁ。さてどうしようか。って、あ、宮田さんの不快指数がやばそう。


「あ、あんたたちなんかより・・・」


前に乗り出して文句を言いだそうとする宮田さんを静止する。


「いい加減にしてもらえません?注目されてますよ?係員、呼びます?不利なの、あなた達だと思いますけど?」


「うわ、ダッセ。女守るのに、他人の力使うとか、カッコ悪過ぎだろ」


俺が相手しているうちに、祐樹は2人を守るように下がらせる。何も言わずとも祐樹はいつも最適な動きをしてくれて助かる。


「カッコ悪くても全然OKすよ?目的達成出来ればそれでいいんで。祐樹悪いんだけど・・・」


「ああ、誰か呼んでくるわ。2人も一緒に頼めるか?慎太は、ここ任せるわ。」


「おうよ。」


「・・・ッチ!!!ウゼェな、テンション下がるわ。行こうぜ」


おお、行った行った。しかし、トラブル多くない?柚葉にせよ、2人にせよ。あれだな、可愛いって大変なんだな。俺、ナンパなんてされた経験ないよ。ん?カッコよくないから?うん。知ってる。知ってるから言わないで?


「おぉ、良かった。ゴメンな?二人を残すべきじゃなかったわ。」


「んだな。ちょっと配慮足らなかった。スマン」


「いや、大丈夫だよ!慎太君も祐樹もありがとう!慎太君には・・・また助けてもらっちゃったね。」


ん?ああ、そういえばクリスマス会の時にもあったな、こんな事。マジでトラブル多いんだな。宮田さんも沢山あるんだろうな。


「ああ、いや、ちゃんと気を付けたほうが良さそうだな。女子は取りあえず、少なくとも誰かしら男子と行動したほうが良さそうだ。」


などと話していると、三坂と鈴木が近寄ってきた。さっき、大学生達と話している時、こちらに向かって来たから、さりげなく目線で来るなと牽制しといた。三坂まで巻き込まれちゃうとね。


「吉田先輩、宮田先輩、助けに入れず、すみませんっす。」


「ごめんなさい。先輩。ちょっと割り込める雰囲気じゃなくて。」


「いや、鈴木、入ってこなかったのは正解だろ。三坂も巻き込まれかねなかったんだから。」


祐樹も俺と同じことを考えていたようだ。本当、たまに祐樹、エスパーなのかな?って思うことあるわ。人の心が読めるのかって。あれ?読めるの?エロい妄想とか結構しちゃってるけど、大丈夫かな?いや、大丈夫か。祐樹だし。思考レベルに対した差はない。(※断定)


「ま、昼飯食べたら、ちょっと休憩してまた行こうぜ。」


ちょっとしたハプニングはあったものの、その後も楽しい時間が流れた。

プール編、まだ続くのです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 男だけで来てプールで男女グループの女子をナンパしてる方が遥かにカッコ悪いわww
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