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第七話:はた迷惑

 襲撃してきた《変身ライダー》は、最悪な敵ともいわれるダークムーンだった。


 ソル・リオンと協力し、ダークムーンに立ち向かうクロ。


 一進一退の攻防のあと、再び乱入者が……。



『『『……チッ!』』』



 ダークムーン、ソル・リオン、俺の三人は、突然の乱入者に対して、同時に舌打ちした。



『えっ!? ちょっとヒドくない!? オレちゃん、けっこうイイタイミングで登場したよね!? ちゃんと空気読んだよ!!? なのにヒドくない!?』



『『『帰れ』』』



 また、三人の声がハモった。変なところで息ぴったりだなおい。


『いやヒドいっしょ!! オレちゃんせっかく相棒のピンチに駆けつけたのに!! 帰れはヒドいっしょ!!』


 ダークムーンとソル・リオンが、構えを解いて距離を取る。


 ……なんつうかこの、赤と金を足したような色の変身ライダーは、チャラいしすぐ騒ぐし光が反射してなんか目が痛い気がするしで、場の雰囲気をメチャメチャにしてしまう。


 しかも、根が真面目っぽいダークムーンは、必ず余計なことをするのだ。


『お前は俺の相棒ではない。そしてピンチでもない。さらにお前の出番もない』


 こういうの、黙ってりゃ勝手に動き出すのに、わざわざ言葉を掛けてしまうからさらにややこしくなってしまう。


『いやいや~。そう言ってもさ、オレちゃんの登場に怪人たちもビビって動きを止めてるじゃん? いくらムーンちゃんが強くてもさ、2対1なら不利っしょ? だからオレちゃんの出番なんすよ~♪』


『『『ウッザ』』』


『ヒドくない!?』


 また三人から息ぴったりに罵倒されて、そいつは勢いよく両ヒザと両手を床に付いたポーズを取ってから、上半身を後ろにそらして頭を抱えていた。



 ほんと、なにしに来てんだろうかこいつは?


 それと一応、ビビってはいない。呆れてるんだ。



『……まあ……、いいかぁ……』


 幽鬼のようにゆらりと立ち上がったそいつは、左手を前に突き出してこちらを指さし、右手で自分の顔を覆う。



(みにく)い……いや、モフモフでちょっとかわいいかもな怪人どもっ! お前たちの悪事は、決して見逃さない!』



 舞台演劇でもやっているかのように声を張り上げ、姿勢はそのままに右手を空に掲げて、握りしめる。



『そうっ! 空に! 太陽が! ある限り!!』



 そして、なぜかガニ股になって両手でVの字を描く。



『太陽に導かれし愛の戦士! 変身ライダー、サンルージュ!! 日輪に代わって、お仕置きだゼっ!!』



 ……。


 ……。


 ……。



『……とりあえず、お前はいろんな人に謝れ』


 俺とソル・リオンは同時に深く頷いた。


『ホワイ!? どうしてだ!? 相棒!?』


『ウザいから』


『……オゥ……マイ……』


 赤いバカ(サンルージュ)は、胸を撃ち抜かれたようなのけぞりポーズを取り、ぐるり回って転がるように床に横座りをして、しなを作って親指を噛むようなポーズを取る。帰れよホントに。



『……せっかく……練習したのに……』


『なんか騒いでると思ったら、わざわざ練習したのか。これを』


 ダークムーンとサンルージュは、プライベートでも知り合いなのか、心底呆れた様子で吐き捨てていた。


 その隙に、オペレーターと小声でやり取り。


『(こちらB-1、O-1 今いいか?)』


『(はい。B-1 無事ですか? 2体目のライダー乱入後の状況が掴めません)』


『(赤いバカが涌いた。帰還できたら後で映像を確認してくれ)』


『(了解。封印処理は完了済みです。速やかな撤退を提言します)』


『……それができれば、な……』




『さて、そろそろ封印処理も終わったところだろう?』




 ダークムーンは、無意味にバカに付き合っていたのではなく、事態が動くのを待っていたようだ。




『……なら、遊びは終わりだ。命が惜しければオーブを置いて立ち去れ。さもなくば……』




『オレちゃんの出番っしょ? 超頑張っちゃうよ~☆』


『『『いや、お前は帰れ。マジで』』』


『ヒドくない!?』




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― 新着の感想 ―
[良い点] 嫌いじゃない。 身近な人間でなければ、遠目であれば良き観察対象。
[一言] サンルージュのキャラ、ワイは好きやでwww
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