表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

第二話:羨ましげな日常風景

 (きし) (まもる)は、25年もの間コールドスリープによって眠り続け、《賢人会》を名乗る秘密結社によって命を救われ、《戦闘員》に改造された。


 そのおかげで取り戻した日常には、記憶の中の父と同年代となった兄の娘である(めい)っ子の御剣(みつるぎ) 刀華(とうか)が寄り添っていた。

 


刀華(とうか)ちゃん、(まもる)くん、おはよっ!」


「おはよう~」


 声をかけてきたのは、近所に住むという幼馴染みの少女たち。

 幼稚園の頃からずっと仲良し三人組は、朝はいつも三人揃って登校しているのだという。

 そこには防犯の意味もあるが、単に仲良しだから一緒にいて苦にならないのだそうだ。


 朝から元気いっぱいの空手少女、名繰(なぐり) ほのか。

 気弱でおとなしいけれど心優しい少女にしか見えない少年の朝倉(あさくら) 優樹(ゆうき)

 小柄な二人とは印象が異なるものの、飛び抜けた美人の刀華。


 三人はいつも仲が良いそうで、刀華の従兄弟という説明をすんなり受け入れて俺とも仲良くしてくれている。


 だからこそ、学校でも孤立せずに済んでいるのだが……。


 正直、優越感になど浸ることはできないわけで。

 いやその、やっかみとかではなく、むしろ同情を向けられるやつ。


 なんせ、どんだけ惚れても、近親者だから刀華とは結婚とかできないって言うと、だいたいは達観したような目で肩を叩いてドンマイ言われる。


 では、ほのかは? となると、仮にそうだとしても、気づくと思うか? 生殺しになるぞ? というと、やっぱりドンマイ言われる。


 じゃあ、優樹は? と、最後はそうなるが、男子だぞ? で、やっぱりドンマイ……とはならず、オレならイケるぜ! とポーズを決めるアホもいるので、ちょっと人目のつかないところで()()()()したこともあった。



 姪っ子やその幼馴染みたちを、男女問わず狙ってるやつが多くて困る。



 しかし、ちょっかいだそうとするやつは多くても、実際に三人の誰かと付き合うつもりのあるやつは、意外と少なかったりする。

 というのも、三人の親は、会社経営者とか資産家とか由緒正しい旧華族とかで、近づこうとするだけで黒服のマッチョメンに人気(ひとけ)のないところに連れていかれて()()するって噂がたってるから、男子はビビって近寄らなかったりする。

 女子もまた、適正距離を計ってるからさっぱりとした関係というしな。




 昨年途中から編入したものの、意外と上手くやれている自覚がある。


 テストで赤点を取ったことはないし、体育はまあまあの成績に抑えているし、教師から目をつけられていることもないと思うし、男女問わず険悪な関係はあまりないと思っている。


 その証拠に、


「なあ、岸、昼飯一緒に食わねえ?」


 と、男子からよく誘われるから。


 まあ、美少女な幼馴染み三人ときゃっきゃしながらお昼をいただいている様子を見せられるよりは、精神衛生上よいからなのでは? 等と思ってる。


「岸の弁当箱、毎日手が込んでるよな」

「美味そう、少しくれ」

「愛妻弁当か~? 羨ましいなこの」

「リア充爆発しろ」

「ウリイィィィ…………」


 みたいに、軽口を……ん? なんか変なのいなかったか?


 ま、まあ、そんな感じで、普段の学校生活は順風満帆(じゅんぷうまんぱん)に過ごせている。



《賢人会》: 権力者、資産家、科学者、医者などで構成されているとされる集団。秘密結社を自称している。

《オーブ》研究の第一人者たちで、利用方法をある程度確立している。

 また、《オーブ》出現の予兆を感知できるらしく、《怪人》と《戦闘員》を派遣して《オーブ》の回収に心血を注いでいる。


《オーブ》研究で得られた成果は、惜しげもなく発表することで、特に医療分野の発展が目覚ましい。

 さらには、公海上に海上都市メガフロートを建造し、別の秘密結社に管理運営を任せていたりする。

 その海上都市は、日本政府と提携しており、養殖のノウハウや必要な資材を政府から提供してもらう代わりに、養殖の魚介類を割安で提供させている。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  ええっと、従兄妹は結婚できますけど、周囲はその辺気にしてないのでしょうか?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ