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魔王の言葉は鶴の一声?

「うちとしてはなぁ、魔王が代わってくれてちょっとホッとしてるんよ」


 ああ、トイレ行きたい。


 でもメイルーは魔界でもカナリの有力者らしく機嫌を損ねるような事をするわけにもいかない。

 なのでトイレも我慢している有様である。


 腕力も俺よりずっと強いし・・・。


「私が魔王だと問題あったとでもーーー!!」


 クシュルー頼むから大人しくしてくれ。

 さっさと終わらせたいんだ。


「なかったとでも思うとるんかぃ!ウチ等は商人やで、それぇを毎回力で脅すような交渉バカリしとってようぅ言えたな!」

「まぁ、クシュルーさまぁですからねぇ」

「私は交渉が悪い方に決裂しないか。心配が絶えませんでした」

「ダーリン!騙されないでこんなカワイイ私がそんな事するわけないじゃないですか☆」

「騙してなぃ。全部ほんまの事やろ」

「騙そうとしてるのはぁ、クシュルーさまぁの方なきがしますぅ」


 女性はおしゃべりが好きと言うのを聞いたことがあるが、これがそれなのだろうか。

 困った長引いたらマズイ。


「みんなして、私を悪者にぃ~~!」

「クシュルー」

「ダーリン?」


 パァァァァン!


「話、進まない。静かに」


 俺はルグルスに預けていた銃を手に一発撃った。

 誰にも当たらないように撃つ。

 威嚇射撃というやつだが、当てた所で誰もケガにもならないらしいが・・・。

 ヘタに当ててただの銃弾だと判明すると俺が雑魚だとバレるのでクシュルーだけの時以外当てないようにしている。


「あう」


 クシュルーが凹んでる。


 もう少し優しい言葉を選んだ方がよかったか?


「当ててくれてもよかったのに!」


 そっちかよ!!


「クシュルー様。魔王様のお言葉です。お静かに」

「分かった。もう部屋に戻るー・・・」


 明らかにしょんぼりするクシュルーが可哀想な気がした。

 実際は俺の方が泣きたいのだが・・・。

 仕方ないので少しフォローしておく。


「クシュルー後で相手してやる」

「うん!ダーリン大好き!!」


 変わり身はやっ!あれは演技だったのか?


 フォローしなくても良かったのかもしれない。

 言ってしまった以上後で行かなきゃならなくなったのが辛い。

 クシュルーが出ていく。


「ごっそーさんっ。仲が良いようでほんま羨ましぃわ」

「リア充ぅ。爆発ぅきぼぅ」

「その爆発に魔王様が巻き込まれるようならキチンと盾なってお守りするように」

「あはははっ。なんやぁルグルスもたまにはおもろい事言うなぁ」

「はて、どういう意味でしょう?」

「おじぃさまぁは冗談が通じないだけですぅ」


 クッ!我慢が辛くなってきた!

 どうにかしないと!


「冗談でしたら、そろそろ終わらせた方がよろしいかと」

「ん?」

「あっ」


 ルグルスが視線で俺の方を見るように促すと2人が固まった。


 そのマズったみたいな顔は何だ?

 おれ何もしてないよな?

 トイレ我慢しているが・・・。


「ま、魔王さまぁ申し訳ありませんでしたぁ!」

「魔王さんの前での無礼。うちが悪かったわぁ反省します」


 どうやら俺は我慢しようとするあまり険しい顔になっていたようだ。

 慌てていつもの表情に戻す。

 トイレ我慢してただけだから、むしろこっちが謝りたいくらいだが・・・。


 恥ずかし過ぎて言えない!!!

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