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ひと夏限りの怪奇劇 ~交差する彼等の物語~  作者: 月詠学園文芸部
エピローグ
49/49

繋いだ絆の糸

 人と怪奇と神。

 本来なら交わる事がなかったであろう少年少女達の物語がここに終結した。

 彼らが再び集まる日が来るのかは誰にも分からない。だが、ここで作られた思い出。そして紡がれた絆は永遠不滅の物となる。

 この一週間を彼らは決して忘れない。思い出を胸に、また新たな未来へ歩んでいく。

 ある少年は胸に秘める熱い思いの下、人知れず多くの障害と戦い続けるだろう。

 ある少年は人と怪奇の壁を砕き、誰もが笑って暮らせる世界を目指して奮闘し続けるだろう。

 ある少年は多くの傷を負いながらも、自分の信じる物のために数多の世界を守り続けるだろう。

 それぞれの道は辛く険しく、時には逃げ出したくなる事もあるかもしれない。だが彼らには共に歩む仲間達がいる。離れ離れでも決して忘れる事はない新たな仲間もいる。少年達はその全員と絆という糸で繋がっているのだ。

 その糸はどんな事をしても決して途切れる事なく、彼らを繋ぎ続けるだろう。

 少年達は未来に向けて走る。恐れる事はない。何故なら彼らは――。

 ――――一人ではないのだから。

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