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起承転結の起のお話 第二話

導入です

「俺の頭がフジ○マボルケイノ!」


「アホな事言う暇あったら手を動かせ」


ぐぬぬ


だって仕方ないじゃん

本当に暑いんだもん


頭が沸騰しちゃいそうだよぉ


「暑い」


「・・・」


「暑い」


「・・・」


「あt「静かにしてよ、余計暑苦しい!」



俺と昔馴染みの秋原凛は炎天下の中 、家とも言える児童保護施設の草苅りである



「りんー、もう休もうぜー、まだ夏も長いんだし、すぐ生えるんだから あんまきっちりやってもしょうがないよ」


ぶちぶちと草を引っこ抜きながら生真面目に草を鎌で刈っている凛に問い掛けると額に浮かんだ汗を男前な感じに腕で拭う凛が答える

「仕方ないなぁ。まぁ私達が出ていくまでまだ一週間はあるし、それまでに終わればいいからそこまで急ぐ必要もないか」


よろよろと歩く俺と凛は近くの日陰まで移動し腰を下ろした


「もうすぐこの家ともお別れだね」

「そうだな」

遠い目をしながら呟く凛に自分も寂しさを覚えている事を悟られない様に返す



お互いに口を閉じ

ここから見える眺めを焼き付けた


決して綺麗ではない壁や

市役所を小さくしたような建物


小さな庭に子供様の遊具や花壇や砂場


『つくし園』


それがこの我が家の名前


大学に入りバイトをして

此処から巣立つ準備が出来て


来週この我が家を出て自分で出ていかなくてはいけない


外の世界では先生たちも助けてくれはしない


小さな弟妹たちや兄姉たちもいない

きっと寂しくなるな


孤児であり施設で育ったと言うバッドステータスを抱えながら世間で生きていかなくてはいけないという現実的な問題もある


俺達には非がなかろうと

普通でないものは弾かれてしまう


けれど物心つく前から世話になったつくし園に対して感謝はすれど恨むつもりなんて微塵もない


「座ってても暑いだけだしアイスでも買いに行こうか」


あ、そうだ自由な生活には凛と言うおまけもいる


「私も一緒に行けば生活費も半分だよ!」と無理矢理に付いてきたのだ


先生達にも男女が同じ屋根の下とか淫らですとか文句を言っても「あらあらまあまあ」とか言うだけで止めてくれなかった


まぁ凛が施設に来て俺になついてから俺の部屋に何故か生活をシフトし凛自身の部屋は園の物置状態だったので説得力は欠けるので仕方ないのだが…


くそぅ、大学で彼女作っていっちゃほいっちゃきゃっはうふふやら、えっちぃでーぶぃでーの女体の神秘がががが!


凛は美人だが距離が近すぎて恋を抱くのは怖い


なまじ大切なだけに失うのが怖い


そんな経緯を振り返りながらコンビニでアイスを買い込み、二人でガリガリ殿(期間限定チョコチョコチョコ味)を食べながら施設近くの森に足を進める


どちらから言い出したでもなく小さな頃に秘密基地ごっこや狩人ごっこをした自分達だけの隠れ家にもお別れをしようと感じたのだと思う


「あ。これって!」


「なんかあった?」


「全て存在を断ち切りし魔剣エグズガリオン(笑)」

ぐほぉ


凛の目線の先には子供の頃に勇者ごっこをした時の愛剣があった


あまりの風格に人々から疎まれ(ヒビが入り捨てられた)


長い時を過ごす間に有象無象の瘴気を身に宿し(土やカビや雨風で腐りかけ)


大地の守護神の遺骨(つまり木材)


を勇者ユキミズ・モリシロが己の全てを注ぎ作り上げた(アルミホイルとガムテープで俺が作った)




『魔剣エグズガリオン』(なんか濁点いっぱいついてる方がかっこいいよね?)

がそこにあった


おのれ!エグズガリオンめ

過去より甦り俺の体力とマジックポイントを根こそぎ奪うとは恐ろしい魔剣よぉ…



皆もこんな経験あるよね?あるはずだ!

ないなんて言わせない!!



図らずも魔剣に瀕死にさせられた俺に凛は問い掛けた

「これが残ってるんだから魔弓ドラゴナスリングもあるかなぁ?」


・・・何処からか鋭い黒歴史が紡ぐ魔力の矢が俺のハートを貫き俺は屍になった

「魔槍グランドスピアなんてのもあったよね?」


・・・何処からか黒歴史が紡ぐ魔力を纏う槍が飛んできて俺の屍を穿つ


もうとっくに俺のライフは0よ!


項垂れている俺を放って

凛は周りを探索し始めた


こいつは大人しそうに見えて俺を弄くり倒すのを生き甲斐にしている節がある


「え、なにこれ!」


なんかまた見つけたのか 今度は魔斧デストロイアクスかそれとも魔鎌デスリーパーが俺をオーバーキルするのか…


もうやめたげてよぉ



「ちょっと待ってなにこれ!吸い込まれるよ!助けて」


凛の声が切迫したものになり

顔を上げて凛の方を見ると


そこには黒い渦があった


空中にぽっかりと空いた穴

その向こうにあるはずの風景は見えない


その穴に吸い込まれる様に凛が踏ん張っている所から引っ張られている



凛は叫ぶ

「ゆき!助けて!」


その声を聞く前に俺は凛へてを伸ばし駆け寄っていた

きっとあの穴に引き摺り込まれたら出ることは出来ないだろう


そんな確証はないけれど

足をもたつかせるほど強い警告を発する自分を押し潰した


凛を見捨てるくらいなら!

「アイ ウォントゥー トゥゲザー!」


凛の手を掴もうと必死で走る


あと30センチ!


「心中じゃなくて助けろやー!」

凛も手を伸ばす


後10センチ


必死で魔剣たちの攻撃で瀕死な心を奮い立たせて


地面を蹴る


掴んだ!


「この手を離すもんか!真っ○な誓いぃぃぃ!」




・・・心が高ぶり飛び付いたせいで


二人そろって吸い込まれた


吸い込まれ何処かへ落ちていく間

伝説のシェイクハンドファイティングのように手を握りながら凛に殴打される俺のこの世界での人生は終わった



没 森城幸水(18)(童貞)(笑)



ちょっとそこ最後2ついらないと脳内ナレーターに文句を言いながら


意識を失った



俺の冒険は始まったばかりだ・・・てな打ちきり臭漂う挨拶で失礼します


誤字 把握しにくい所の指摘 アドバイスなど頂けた増したなら幸いです!

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